写真:東郷 カオル
地図を見る六花文庫は札幌の地下鉄南北線真駒内駅から1Kmほどの所にあります。六花亭の喫茶室を利用したことがある人は、喫茶室との印象の違いに驚かれることでしょう。建物は全体が蔦に覆われ、なんとも不思議な様相。ここだけは違う時間が流れているような、そんな予感をさせる外観です。外から見ると、開館しているのか閉館しているのかもわからない静けさ。そっと扉に手をやると扉が動くので、そこではじめて開館していることが確認できるといった状態です。
扉を開けて中に入ると、本のページをめくる音だけの、静かな空間に吸い込まれます。
写真:東郷 カオル
地図を見る六花文庫の利用方法は簡単。勝手に入館して、勝手に席に座り、勝手に好きな本を手に取るだけ。居心地の良いお気に入りの椅子を見つけたら、普通の図書館のように本に没頭したらいいのです。ただ、一般的な図書館と違うのは貸出がないということ。
コーヒーは300円で、おかわり自由。六花亭のお菓子付きというところが、ここが六花亭の図書館なんだということを思い出させる程度で、あとはお土産コーナーもケーキのショーケースもないので、ひたすら本を読むか寛ぐか。この日の六花亭のお菓子は、マルセイキャラメル。
コーヒーを希望の方は職員さんに声を掛けましょう。ここには店員さんはおらず、いるのは職員さんなのです。
写真:東郷 カオル
地図を見る六花文庫の蔵書は約7800冊。それらの全てが食に関わるもので、レシピ・小説・エッセイ・絵本など、食にまつわるあらゆるジャンルが対象。利用者は男性が多くて、予想外。
本を物色しているうちに外が暗くなりポツリポツリと雨が降ってきたりしても大丈夫。図書館なので雨宿りにはこのうえなく似つかわしい場所です。どちらかというと、真っ青な空よりも、しとしとと降る雨の似合うしっとりとした空間です。
こげ茶色のよく磨かれた床に空が映り、窓の外には雨に濡れた蔦。本のページをめくる音。どれもが小説の中のような情景です。
写真:東郷 カオル
地図を見る六花文庫の奥の席は暖炉を囲むように配置されたシックなソファー席。これがカフェなら4人がけの席なのですが、ここは図書館なので1人がけ席が4席あると考えましょう。
全く知らない人同士が暖炉を囲んでひたすら本に没頭する。旅行中にはちょっと有り得ない、貴重な体験かもしれませんね。
旅行に来て図書館なんかで本を読んでいる時間なんてないと思われる方も多いかと思いますが、この六花文庫は、忙しい旅先のほんの一時を過ごすのに、おすすめの場所です。本が好きな人、一人の時間を大事にしたい人には、時間を工面してでも訪れていただきたい空間。六花亭ファンの方にももちろんおすすめですが、カフェではなく図書館ですので、お友達と行っておしゃべりができるような場所ではありませんので、ご注意くださいね。
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/3/28更新)
- 広告 -