トンネルが楽しい!北越急行。「シアタートレイン」と「もぐら駅」の旅

トンネルが楽しい!北越急行。「シアタートレイン」と「もぐら駅」の旅

更新日:2013/03/01 17:05

高橋 しゅうのプロフィール写真 高橋 しゅう 総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者
鉄道旅行は、車窓からの美しい景色を見るのも楽しみの一つです。そんな時、せっかくの景色もトンネルが続くと「がっかり」ですよね。でもトンネルに入るのが待ち遠しくなる鉄道が新潟県にあります。
そこは、首都圏と北陸地方を短絡して結ぶ「北越急行・ほくほく線」です。六日町駅と犀潟(さいがた)駅を結び、路線の大部分がトンネルですが、それを利用しての車内「シアター」を楽しむ電車が走っているのです。

シアタートレイン「ゆめぞら」号。追加料金なしで乗車できます。

シアタートレイン「ゆめぞら」号。追加料金なしで乗車できます。

写真:高橋 しゅう

地図を見る

北越急行・ほくほく線には多くの列車が走っていますが、トンネル内での車内「シアター」を楽しむ為には、「ゆめぞら」号に乗車することになります。

運行は、土休日や夏休み、冬休み期間を中心に越後湯沢駅〜直江津駅間(一部区間をJR線に乗り入れて運行)を1日2往復程度、運転しています。※時期により変動があります。

また、「ゆめぞら」号は乗車券だけで乗れる、お得な電車です。

トンネルに入ると車両まるごと「シアター」に

トンネルに入ると車両まるごと「シアター」に

写真:高橋 しゅう

地図を見る

大部分は、丘陵地や山間部を通る路線の為、長いトンネルも続きます。そこで、シアタートレイン「ゆめぞら」号の本領発揮です。

トンネルに入りますと、天井に綺麗なイメージ映像が映され、音と映像の「ゆめぞら」の世界に入ります。走行区間に長いトンネルが5箇所あり、その中で楽しむことが出来ます。映像が流れる時間はトンネルの長さによって違いますが、概ね3分〜5分程度です。

5種類の映像が、乗る時期によって入れ替わり楽しめます。

5種類の映像が、乗る時期によって入れ替わり楽しめます。

写真:高橋 しゅう

地図を見る

「ゆめぞら」号では写真にあるような「宇宙」や「花火」「海中」等の5種類の映像を月替わりで上映しています。また、同じ上映内容でも2両編成の車両毎に、ムードある雰囲気の映像と迫力ある映像を上映していますので、車内を移動すれば一度の乗車で違う雰囲気の映像が楽しめます。

尚、「北越急行」のサイト内で、サンプル映像を見ることができますので興味のある方は、どうぞ参照下さい。

私の訪ねた2012年9月は、「天空」編でした。

珍しいトンネル内にある「もぐら駅」、美佐島駅も見どころです。

珍しいトンネル内にある「もぐら駅」、美佐島駅も見どころです。

写真:高橋 しゅう

地図を見る

トンネルが多い路線の北越急行・ほくほく線。シアタートレインとあわせて、全国的にも珍しい「もぐら駅」(山間部等のトンネル内に造られた駅)の美佐島駅があるのも、特徴の一つです。

見た目は地下鉄の駅と変わりませんが、山間部のトンネル内にある駅として、珍しい存在になっています。また、ホームから地上に出ると、駅前には山と渓流の景色が広がり、そのギャップも面白いものです。

珍しさから、わざわざこの駅を訪ねる観光客の方もいて、駅に置いてある「駅ノート」には、訪ねて来た方のコメントが書かれています。

他に「もぐら駅」としては、群馬県にある谷川岳の玄関口「土合(どあい)駅」等が、知られています。

トンネルの外では、田園風景や山々の車窓が広がります。

トンネルの外では、田園風景や山々の車窓が広がります。

写真:高橋 しゅう

地図を見る

大半がトンネル区間の路線ですが、起点になる六日町駅と犀潟駅の前後では平野部を通り、米どころ新潟の田園風景の車窓を、少しの時間ながら楽しむこともできます。また中程の区間は、山間部のトンネル区間ですが、一部、越後の山間の風景も眺めることが出来ます。



北越急行・ほくほく線は、上越新幹線を経由して、首都圏と北陸を短絡する役割が大きい鉄道で、高速の特急列車が走る鉄道です。特急列車で通過すると、ただのトンネルの多い路線ですが、沿線には、着物と雪まつりで知られる十日町や、棚田の里で知られる、まつだい等の見どころも点在しています。

ここは「シアタートレイン」に乗って、越後の旅はいかがでしょうか。秋の紅葉の時期から季節は移り、これからは白銀の世界が広がります。


北越急行・ほくほく線

区間  :六日町駅〜犀潟(さいがた)駅
     ※「ゆめぞら」と一部列車は、JRに乗り入れ越後湯沢駅〜直江津駅で運行
     ※特急列車は、越後湯沢駅と富山、金沢方面を結びます。

所要時間:約1時間30分 「ゆめぞら」号 越後湯沢〜直江津乗車の場合
運賃  :越後湯沢〜直江津 1,350円(通しの場合)
     ※土休日等に利用できる「えちごツーデーパス」2,500円や
      「ウイークエンドパス」8,700円等のフリー切符も利用できます。
      (詳細はJR東日本のサイトを参照下さい。)

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/09/22 訪問

- PR -

条件を指定して検索

- PR -

この記事に関するお問い合わせ

- 広告 -