鯨だけじゃない!海流がぶつかるエクアドルの海岸は珍生物の宝庫

鯨だけじゃない!海流がぶつかるエクアドルの海岸は珍生物の宝庫

更新日:2014/09/16 14:40

市川 芽久美のプロフィール写真 市川 芽久美 南米現地旅行会社 代表
南米エクアドルは、太平洋に面した赤道直下の国。そう聞くと、常夏のビーチをイメージしますが、寒流の影響で、年間通じて日本の初夏の様な気候です。
この海岸の大きな波は、世界中のサーファーを魅了し、サーフィンの世界大会も行われています。
更に、クジラの通り道でもあり、6〜9月には、あちらこちらでクジラの姿を見る事が出来、観光船が頻繁にでています。
この観光船、実は出会える動物はクジラだけでは無いんです。

エクアドルのクジラ観光船は『プエルト・ロペス』から

エクアドルのクジラ観光船は『プエルト・ロペス』から

写真:市川 芽久美

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エクアドルの首都キトから車で8時間、または飛行機で1時間でエクアドルの海岸へいく事が出来ます。
エクアドルの海岸線は約800km。その南部に、プエルト・ロペス(Puerto López)という小さな港町があります。
この街からは、イスラ・デ・ラ・プラタ(Isla de la Plata)という無人島への観光船が出ており、年間通じて観光客で賑わう街です。
特に、6〜9月のクジラが訪れるシーズンになると、その島へ訪れる途中でクジラに出会えるということもあり、国内外から多くの観光客が訪れます。

イスラ・デ・ラ・プラタ(Isla de la Plata)とは

イスラ・デ・ラ・プラタ(Isla de la Plata)とは

写真:市川 芽久美

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プエルト・ロペスの街から、船で1時間で訪れる事の出来るイスラ・デ・ラ・プラタ(Isla de la Plata)とは、スペイン語で"銀(お金)の島”という意味。
この島もペルーのバジェスタス島と同じく『リトル・ガラパゴス』と呼ばれる、鳥が多く生息する島で、グアノと呼ばれる化石化した鳥たちの排泄物が、山の岩肌を白くし、銀山の様に見えるのがこの島の名前の由来です。また、グアノは高級肥料の素としても使われたため、“お金のなる島”という意味から名付けられた、なんていう説もあります。

因に、本物のガラパゴス諸島は、プエルト・ロペスの海岸から約1000km西に位置しています。

ガラパゴスと同じ動物達が見られると大人気の島

ガラパゴスと同じ動物達が見られると大人気の島

写真:市川 芽久美

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イスラ・デ・ラ・プラタ(Isla de la Plata)が人気なのは、ガラパゴスで見られる2大スターが一年中見られる事。
色鮮やかな青い色の足をしたアオアシ・カツオドリ(Blue-footed Booby)と、繁殖期には雄が喉もとの赤い袋を膨らませて求愛する、ガラパゴス・グンカンドリ(Galapagos Frigatebird)を筆頭に、数多くの鳥たちだけが暮らす島です。またこの島周辺の海には、ウミガメが多く生息していて、船の脇や下をゆっくり泳いでいる姿を間近に見る事が出来ます。

実は、ガラパゴス諸島への旅はかなりお金がかかります。
エクアドル本土とガラパゴス諸島を結ぶ航空券代だけでも5−6万円、そして入島料が1万円程。ガラパゴス諸島を巡るクルーズ船やホテルも、エクアドル本土の2〜3倍の価格です。
イスラ・デ・ラ・プラタでは、手軽にガラパゴスに住む動物達が見られるとあって、地元の人や観光客から大人気。

ホエール・ウォチング

ホエール・ウォチング

提供元:Abenturas La Plata

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そして、6〜9月には、このイスラ・デ・ラ・プラタ(Isla de la Plata )への行き帰りに、クジラのダイナミックなパフォーマンスも見る事が出来るんです。
この時期、南極から北上してきた何百頭ものザトウクジラが、子供を生むためにエクアドル沖の水域まで移動してくるのです。クジラ達が潮を吹く様子や、水面から体を宙へと持ち上あげるダイナミックなパフォーマンスが見られます。
6〜9月のこの辺りの天候は、太陽があまり出ない曇りの日が多いのが特徴で、天気が良く太陽が出ていると水面温度が上昇し、クジラは海底近くの温度の低いほうへ潜ってしまうんだとか。
なので、曇りの日が多く、クジラが出産する時期が重なるこの時期は、ほぼ100%の確率でクジラにご対面出来るというわけです。

宿泊や食事は少し足を延ばして

宿泊や食事は少し足を延ばして

写真:市川 芽久美

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プエルト・ロペスの街には安価で宿泊できる宿泊施設が多くありますが、この街から少し離れた車で30分南下したアヤンペ(Ayampen)という街までの間に、自然を楽しみながら快適に過ごせるロッジが点在しています。アヤンペは、街の喧騒を離れた落ち着いた場所として、サーファーが愛する海辺の別荘地。このビーチからの海の眺めは、双子岩"ロス・アオルカドス(Los Ahorcados)" が突き出た海と、夕日の景色が何とも言えない絶景です。

プエルト・ロペスの海岸沿いに、オープンエアーのバーレストランが並んでいますが、食事もこの街から少し離れた場所で魚介を堪能するのがお勧めです。
例えば、車で5分南下したサランゴ(Salango)という街にある『デルフィン・マヒコ(Delfin Magico)』 レストランでは、現在では珍味とされている魚貝、ペルセベス(Petcebes「亀の手」) を頂くことが出来ます[写真]。

ルータ・デル・ソル〜太陽の道を楽しんで!

プエルト・ロペスからイスラ・デ・ラ・プラタへの観光船は、午前9時前後に港を出発して、午後4時頃戻ってくる1日ツアーで、街では、このツアーを販売するお店が軒を連ねてきます。

最寄りの国内空港は、マンタ(Manta)かグアヤキル(Guayaqil)。
そこからプエルト・ロペスへは、車かバスで3-4時間です。
その道のりも、赤道が通り『太陽の道』とも呼ばれるエクアドルの海岸線を通り、魚を路上販売する漁村があったりと、様々な景色を楽しめます。

多種多様な生き物が生息する海と、ユニークなエクアドルの海岸をゆっくり楽しんでみるのはいかがでしょうか。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/08/26−2014/08/28 訪問

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