高雄神護寺参道の入り口は、やがて保津川となって嵐山の渡月橋のところに流れ込む清流の清滝川に架かる橋を渡ったところです。入り口から階段がずっと続きます。
山道と思って登る必要がありますが、参道途中に茶店があり一休みもできます。紅葉の時期茶店の朱色の毛氈(もうせん)と、色とりどりの紅葉の葉が絶妙の色のハーモニーを奏でます。まだ参拝時間前の早朝に来て、朝もやの中、この参道を見るだけでも錦秋の京都を感じることができるでしょう。
高雄神護寺は、京都駅から北西の方向に直線距離で約10Km強のところにあります。京都市内からは、世界遺産の仁和寺にほど近い福王子交差点から、国道162号線をまっすぐ約5Km北西に進んで、嵐山と高雄を結ぶドライブウェイ(高雄パークウェイ)の高雄入口すぐ近くのところにあります。京都駅からバスも出ています。
和気清麻呂が天応年間(781〜)、ここ京都高雄に私寺として高雄山寺を建立したのが始まりで、その後空海(弘法大師)により天長元年(824)に神護寺として誕生したとされています。歴史の中では衰退時期もありましたが、源頼朝、徳川家康などの手によって復興されてきたと神護寺沿革史に書かれています。寺内にはそんな歴史を偲ばせる寺宝が沢山あります。
紅葉撮影の定番・五大堂。毘沙門堂方面を見下ろす階段の上からの写真です。大きな五大堂の屋根に朱色のもみじの葉がかかるこの風景は、京都案内の写真集でよく見かけるアングルです。紅葉のシーズンにはライトアップも行っています。
境内の西端に地蔵院があります。地蔵院と言ってもピンとこない人でも、修学旅行で高雄神護寺に来たことがある人なら「かわらけ投げ」の場所というと、思い出す人が多いのではないでしょうか?
ここまでの境内風景とはうってかわって、木々と紅葉と空の奏でる錦秋の見事さを感じることができます。
眼下に千仞(せんじん)の渓谷の清滝川「錦雲峡」が見下ろせる素晴らしい見晴らしです。地蔵院の展望所から、思い切りかわらけを投げることができます。
京都高雄は山の中にあるため、市街地に比べ空気がきれい。また、境内の中でもこの地蔵院は見晴らしがよいために、さらに空気がひんやりときれいに感じます。澄み切った晴れた秋の日には、空の青色と紅葉の朱色のハーモニーが見事です。錦秋の幕開けに相応しい息をのむ美しさです。
「女ひとり」という歌で謳われた高山もあわせて、ここ高雄の神護寺・槇尾の西明寺・栂尾の高山寺を一日かけてゆっくり巡ると錦秋の京都をじっくり味わえます。
元気のある人は、ここ高雄から数時間頑張れば清滝を経て嵐山の渡月橋まで歩けますので、頑張ってみてください。
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索