町の中心に位置するマルクト広場は、優美なネオゴシック様式の州庁舎をはじめ、歴史的・芸術的な建物に囲まれた美しい広場です。
封建時代、この広場では馬上試合や宗教行事、人々の処刑が行われていたそうですが、現代では観光客を乗せた馬車や自転車に乗った人々が往来し、いつも賑やかな活気に溢れています。
毎週水曜日には肉やチーズ、花や果物が売られる朝市が立ち、地元の人たちばかりでなく、観光客にも人気です。
マルクト広場の西側と北側には、階段状の切妻屋根が印象的なギルドハウスが建ち並んでいます。その外観は、まるで童話の世界か、おもちゃ箱から飛び出したみたい。これらの建物は、ブルージュが国際貿易都市として繁栄していた時代、北海交易で財を築いた商人たちの「富の象徴」でした。
今はレストランやカフェ、土産物店などが軒を連ね、おしゃれな雰囲気の中でくつろぐには最適な場所です。
また、広場の真ん中に立つ銅像の人物は、フランスの圧政に蜂起した「黄金の拍車戦争」(1302年)の英雄ヤン・ブレーデルJan Breydelとピーテル・デ・コーニンクPieter de Coninck。何者にも支配されないブルージュ市民の誇り高さを感じます。
ブルージュの象徴といえば、やはり鐘楼。塔の高さが88メートルにも及ぶ鐘楼は、13世紀から15世紀にかけて建てられ、マルクト広場では一際目立つ存在です。その鐘楼にある47個もの鐘が組み込まれたカリヨン(組み鐘)は、ヨーロッパでも屈指の音色。町中に響き渡るオルゴールのような音色は、現代の時を止め、まるで旅人を中世の幻想へと誘っているようです。
塔の頂上には、366段の螺旋階段で上ることも可能。狭く急な階段を上るのは大変かもしれませんが、カリヨンを間近に見学できるだけでなく、ブルージュの町並みや晴れた日には北海やフランドル平原のパノラマが見渡せます。
鐘楼への入場時間は午前9:30から午後5:00まで。
町を縦横に流れるブルージュの運河。かつて運河は、ブルージュの国際貿易都市としての発展と繁栄に大きく貢献していました。そのため「水の都」「北方のベニス」と呼ばれるブルージュですが、この街の運河にゴンドラはありません。そのかわり現代的なボートで運河巡りが楽しめます。
運河の畔を歩きながら街並みの雰囲気を味わうのも素敵ですが、水上から違った景色を眺めるのもまた格別な風情があります。
世界遺産になっている有名なペギン会修道院の近くには、「愛の湖」と名付けられた緑豊かな公園があります。
中世の時代、ブルージュの内港だった場所ですが、運河と水門で仕切られたその小さな湖は、マルクト広場周辺の喧騒とは対照的に自然と静寂さに包まれ、水鳥たちの戯れる姿が見られます。
ここは、公園の名前の通り「愛」の似合う場所。恋人たちが語らう姿が絵になるような風景が広がっています。もし時間があれば、ぜひ訪れて、昼下がりの映画のワンシーンのような気分に浸るのもいいかもしれません。
ブルージュは「屋根のない博物館」とも言われ、中世の町並みの保存状態の良いことから歴史地区(旧市街地区)には世界遺産が点在しています。
この街の魅力は、歴史的建造物や様々な博物館ばかりでなく、民芸品を扱う土産物屋や手作りのチョコレート店が数多く通りに建ち並んでいたり、街全体が中世の面影を残していて、ぶらぶらと歩いているだけでも楽しくなることです。
日常の喧騒から逃れ、ちょっと気分転換したくなったら、ブルージュで2,3日のんびり過ごすのも良いでしょう。
中世の町並みを見ながらタイムスリップした気分に浸ったり、澄んだカリヨンの音色を聴きながら広場のカフェでくつろいだり、緑豊かな運河のほとりでロマンスを語り合うのも一興かもしれません。
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