都心から約30分の所にある「殿ヶ谷戸庭園(とのがやとていえん)」。ここは、大正4年に満鉄副総裁を務めた江口定修の別荘として作られた回遊式庭園で、今もその美しい姿を残しています。
多くの人々が殿ヶ谷戸庭園に魅了される理由のひとつが、国分寺崖線と呼ばれる段丘崖を活かした造り。その高低差は約20mあり、崖・芝生・樹林など、視点を変えるごとに様々な表情を見せてくれます。
また、綺麗に整備された庭園には、赤松や木斛(モッコク)などの樹木だけではなく、現在ではあまり見かける事ができないカタクリやニリンソウといったの野花も鑑賞する事が可能です。
四季折々で楽しめる殿ヶ谷戸庭園ですが、特にお勧めしたいのが紅葉シーズン。毎年11月下旬頃になると、真っ赤に染まった190本のモミジが見ごろを迎え、日々の忙しさを忘れさせてくれるような素晴らしい光景が広がります。
その中でも、高台にある「紅葉亭(こうようてい)」からの景色は格段と美しく、見逃せないスポットのひとつ。脇にある鹿おどしが時折心地の良い音色を響かせ、幽玄な世界へと誘ってくれます。
また、年間通して様々なイベントを行っておりますが、「秋を感じる野草観察会」や「紅葉を楽しむ会」などの秋の催し物は特に人気が高く、大勢の人々が訪れます。
提供元:Japanese style garden / 日本庭園(にほんていえん)byTANAKA Juuyoh (田中十洋)
https://www.flickr.com/photos/tanaka_juuyoh/640972…地図を見る平成23年9月に、国指定名勝に選ばれた殿ヶ谷戸庭園。後世に残したいと思える程美しい武蔵野の自然に溢れており、いつまでも眺めていたい気分にさせてくれます。
また、国分寺崖線は古来より”ハケ”と呼ばれており、そこから湧き出る清水で作られたのが次郎弁天の池。この池は東京都名湧水57選にも選ばれている名水で、”縄文人もこの湧水で喉の渇きを癒していた”と伝えられています。ここから見渡す景色も絶景ポイントのひとつで、真っ赤に染まるモミジと水のせせらぎを感じながら贅沢なひと時を過ごす事ができます。
多くの文豪や著名人に愛されてきた武蔵野の自然ですが、残念なことにその面影を留めている場所は決して多くありません。
そんな武蔵野の自然が沢山残されている殿ヶ谷戸庭園は、紅葉の名所だけではなく秋を感じられるイベントも開催されており、普段とは違った楽しみ方が出来る庭園のひとつです。
武蔵野の秋をたっぷりと堪能できる殿ヶ谷戸庭園。秋の行楽シーズンに、ぜひ一度訪れてみてください。
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(2024/4/19更新)
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