写真:渡部 洋一
地図を見る永遠の都ローマの中心部に堂々と建つコロッセオは、西暦75年に建造が始まり、西暦80年から使用されました。周囲527メートル、高さ48メートル。周囲の人と比べると、その途方もない大きさがよくわかります。「コロッセオ」とは、「巨大な物」という意味です。文字通りのネーミングですね。
これだけ巨大な建造物を、約2000年前の人たちが作った、その事実にまず驚きます。そしてその巨大建造物が、2000年間倒壊せずにこの場所に立ち続けていることは、まさに奇跡です。
写真:渡部 洋一
地図を見るコロッセオの内部は、まさにスタジアムです。現在のスポーツ観戦と同じような距離と角度で、古代ローマの人々もスポーツに熱狂していたことがわかります。
その収容人数は約5万人と言われています。ローマ帝国はその絶大な力を、この巨大な闘技場によっても人々に示していたのかもしれません。
ちなみに、東京ドームの収容人数は野球時で約4万6千人、イベント時で約5万5千人です。約2000年前の古代に、現在の東京ドームと同等の収容能力の施設が存在していたとは、本当に驚きです。
この場所で、剣闘士(グラディエーター)と猛獣との死闘が繰り広げられました。催しは時に100日間も続いたと言われています。5万人の大歓声が古代ローマの空にこだましたと思うと、感慨深いものがありますね。
写真:渡部 洋一
地図を見る現在のコロッセオは床部分が失われており、地下構造を見ることができます。ここには猛獣の檻や機材置き場などがありました。複雑な舞台装置や人力のエレベーターもあったと言われています。改めて、古代ローマの人々の技術力の高さを実感します。
2000年前の観客は見ることのできなかった、複雑な地下構造をゆっくりと観賞しましょう。
写真:渡部 洋一
地図を見る映画の撮影ではありません。コロッセオ周囲には、剣闘士(グラディエーター)の格好をした人たちが、観光客を待っています。有料ではありますが、彼らと一緒に記念写真を撮れば、旅の良い思いでになるでしょう。コロッセオをバックに、人が入らないように上手く撮影すれば、古代ローマにタイムスリップできます。
写真:渡部 洋一
地図を見るコロッセオは通常夜間の入場はできませんが、その窓はライトアップされ、「永遠の都」ローマの夜に浮かび上がります。ナイターゲームが行われている野球場のような、今にも歓声が聞こえてきそうな雰囲気です。かつてこの場所で繰り広げられた死闘に熱狂した、2000年前の人々の熱気が、現代に蘇ったかのようです。
コロッセオはまさに、世界帝国ローマの象徴でした。その存在の大きさを今に伝える、12世紀の有名な言葉があります。
「コロッセオが崩れる時、ローマが滅びる。そして、ローマが滅びる時、世界が滅びる。」
それほどまでに、コロッセオとはローマにとって、世界にとって、重要な意味を持っていたのです。その言葉の重さを実感するには、文字を読むだけでなく、是非とも自分の足でコロッセオに立ってみることをオススメします。世界史の中心に建ち続けているコロッセオ、ローマを訪れたのなら、必ず訪れておきたいスポットです。
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(2024/3/19更新)
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