写真:渡部 洋一
地図を見るブッダガヤの町の中心に、マハーボディ寺院は聳えています。高さ52メートルの堂々としたこの寺院は、2002年に世界遺産に登録されました。紀元前3世紀、アショーカ王(釈迦入滅後100年に現れたという伝説もある)が釈迦の座った場所に建てた仏塔を起源とし、その後幾度も改修を繰り返し現在の姿となりました。
本殿の内部には黄金の仏像が安置されています。是非内部に入り、巡礼者たちと一緒に仏像を拝んでみましょう。
写真:渡部 洋一
地図を見る本殿のすぐ裏には、大きく枝を広げた1本の木があります。誰でも一度はその名を聞いたことがある、「菩提樹(ぼだいじゅ)」です。この木の下で49日間の瞑想に入った釈迦は、ついに悟りを開いた時、ブッダ(目覚めた人)となったと言われています。現在の木は釈迦が悟りを開いた当時の木の直接の末梢と伝えられ、多くの僧侶が、巡礼者が、観光客が、この木の下に集まります。
世界三大宗教の一つに数えられる仏教が生まれた、まさに世界の宗教史が動いたこの場所に、あなたも座ってみませんか?
写真:渡部 洋一
地図を見るマハーボディ寺院では、腕立て伏せのような動きをする僧侶を見かけます。もちろん、彼らは筋トレをしているわけではありません。これは五体投地(ごたいとうち)という、仏教において最も丁寧とされる祈りの姿です。頭、両腕、両足を地面に投げ伏せる、文字通りですね。
観光客の姿も目立つマハーボディ寺院ですが、全身全霊を仏に捧げる僧侶たちの姿を見ていると、この場所が仏教最大の聖地であることを強く実感します。
写真:渡部 洋一
地図を見る空が暮れると、マハーボディ寺院の本殿がライトアップに照らされます。闇夜に浮かび上がるその姿は、日中よりもその巨大さがよりいっそう強調されて見えます。
釈迦が瞑想をしていた夜にはまだ無かった、人口の光によって照らされる姿もまた神秘的です。
写真:渡部 洋一
地図を見る「世界遺産の町」というと、裕福なイメージを持つ人が多いかもしれません。しかし、ブッダガヤのマハーボディ寺院からほんの数分歩けば、そこにはスラムが広がっています。写真は私の宿泊した宿の屋上から撮影したものです。
仏教最大の聖地としてのマハーボディ寺院。世界遺産に登録された観光地としてのマハーボディ寺院。そして、スラムの暮らしの向こうに見えるマハーボディ寺院。そのどれもが、マハーボディ寺院の本当の姿です。長い歴史の中で、マハーボディ寺院が見守ってきたものは、決して美しいものばかりではないのかもしれません。インドという国で多くの人が考えることを、この場所もやはり考えさせてくれます。
世界には、もちろんインド国内だけでも、本当に数多くの宗教があります。その中でも仏教は、世界三大宗教に数えられ、全世界に数億人の信徒を持つとされる非常に大きな宗教です。現在その多くが特定の宗教を持たない日本人にとっても、その歴史が仏教と深い関わりを持ってきたことは誰もが知るところです。仏教が生まれたことによる人類への影響は、本当に計り知れないものがあります。
ブッダガヤを訪れるのに、仏教徒である必要はありません。気の遠くなるほどの長きにわたって、多くの人々を惹き付けてきた場所です。この記事を最後まで読んでいただいたあなたにとってもきっと、ブッダガヤは訪れる価値のある場所なのです
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(2024/3/29更新)
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