「絶景かな、絶景かな」京都南禅寺の三門からの眺めを楽しむ

「絶景かな、絶景かな」京都南禅寺の三門からの眺めを楽しむ

更新日:2018/10/25 13:40

皆さん、一度は「絶景かな、絶景かな」という言葉を聞いたことはありませんか?この言葉は、かの有名な石川五右衛門が歌舞伎「楼門五三桐(さんもんごさんのきり)」の中で、南禅寺三門からの満開の桜の景色を愛でて言った名台詞です。
桜、新緑、紅葉のシーズンには、ひときわ華やかになり美しさが増す南禅寺。時には、三門の楼上へあがって南禅寺の魅力をより感じてみませんか?

高さ22mもある南禅寺三門

高さ22mもある南禅寺三門
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南禅寺は、京都の洛東エリアにある臨済宗南禅寺派の大本山です。境内に入ってまず目をひきつけられるのが、高さ22mもある巨大な三門。近づいていくと、見上げるほどに巨大な三門を支えるかなり太くて立派な円柱や、とてつもない重量感を感じる門に、ずっしりとした歴史の重みを肌で感じることができます。

高さ22mもある南禅寺三門
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広大な境内では、桜、新緑、紅葉のシーズンと、いつ訪れても季節ごとに違った雰囲気を楽しめます。

高さ22mもある南禅寺三門
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南禅寺の三門は、別名「天下竜門」とも呼ばれ、日本三大門の一つに数えられています。三大門の残り2つの門は、知恩院(京都府:写真)と久遠寺(山梨県)となります。

三門の楼上に早速あがってみましょう

三門の楼上に早速あがってみましょう
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三門は、寺院を代表する正門のことで、仏道の修行で悟りの境地に達するために透過しなければならない三つの関門、三解脱門(空、無相、無作)を略したものです。南禅寺の三門は、1899年(明治32年)に国指定の重要文化財になりました。階段をのぼって楼上まであがってくると、回廊をぐるっと一周することができます。

三門の楼上に早速あがってみましょう
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こちらは、楼上の東側から見下ろした法堂へと続く眺望です。さらに目線を下から上に向けていくと、南禅寺境内はもちろん京都市内を一望でき、四季折々の素敵な景色に巡りあうことができます。それは、皆さんが訪れた時のお楽しみに。きっと、石川五右衛門が「絶景かな、絶景かな」と言葉にした姿を思い浮かべることができることでしょう。京都五山送り火で有名な「大文字」や「舟形」も見えますので、探してみてくださいね。

庭園が素敵な天授庵の楼上からの眺望

庭園が素敵な天授庵の楼上からの眺望
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南禅寺の塔頭である天授庵の素敵なお庭も、上から少しだけ楽しむことができます。天授庵には、枯山水庭園と池泉回遊式庭園があり、お庭と紅葉が素敵なことで有名です。特にライトアップシーズンの書院と本堂から眺める紅葉は格別!

枯山水庭園とは、水を使わないで石や白砂等で山水の風景を表現する庭園。また、池泉回遊式庭園は、大きな池を中心に配し、その周囲を巡りながら観賞する庭園です。お時間がある方は、ぜひ天授庵へ足を運び、ゆっくり観賞してみてくださいね。

お帰りは特に慎重に・・・

お帰りは特に慎重に・・・
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楼上への階段は、慎重に上り下りしましょう。やや急な階段に加えて薄暗く、片手は脱いだ靴を入れたビニール袋でふさがってしまいます。特に、下りはより急に感じると思いますので、階段両脇にある手すりや縄をしっかり持ちながら階段の上り下りをしてくださいね。

歴史を感じる琵琶湖疏水

歴史を感じる琵琶湖疏水
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法堂の南側にあり、ひときわ目をひくのが赤レンガのアーチの橋「水路閣」。この全長93.17mで幅4.06mもある立派な水路閣は、明治時代に一大事業としてつくられた琵琶湖から京都市内に向けて引かれた水路で、琵琶湖疏水といわれています。南禅寺の格式高い雰囲気を壊すことなく、とても味わい深いレトロな橋が南禅寺境内を通っています。

歴史を感じる琵琶湖疏水
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琵琶湖疎水のつながりで一緒に巡りたいのが、水路閣から西へ500mほどの位置にある「蹴上インクライン」。琵琶湖疏水のなかで高低差がある急な箇所があり、そのままでは船が往来できませんでした。そこで、船からおりずとも、船ごと台車に乗せて荷物などをレールで運ぶ傾斜鉄道(インクライン)がつくられ、現在はその跡地が歩けるようになっています。特に春には両脇に桜が咲き誇り、美しい景色が続いていきます。

歴史を感じる琵琶湖疏水
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蹴上インクラインを、琵琶湖疎水記念館の方に向かって歩いて行くと、南禅寺船溜の方へ。正面に見える噴水は、電力などを使用せず、琵琶湖疎水の高低差からうまれる水圧だけで見事に水が噴きあがる仕組みになっています。春には、噴水と桜の素敵なシーンがみられますよ。

おわりに

いかがでしたでしょうか?三門からの景色や水路閣はもちろん、南禅寺は1953年(昭和28年)に国宝に指定された方丈など、広大な境内には見どころがたくさん。お時間があれば、時間をかけてゆっくりまわりたいところ。南禅寺界隈の歴史に触れながら、四季折々の美しい魅力を探しにおでかけしませんか?

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