「千と千尋」の世界!九份は、ジブリファンならずとも必見の町!

「千と千尋」の世界!九份は、ジブリファンならずとも必見の町!

更新日:2014/09/04 16:45

渡部 洋一のプロフィール写真 渡部 洋一 フリーライター、カメラマン
台湾の首都、台北からバスで約一時間半の山間の町、九份。かつてゴールドラッシュに沸き、日本統治時代に最盛期を迎えた町です。第二次大戦後の金の採掘量減少に伴い、1971年に金鉱が閉山されてから急速に衰退したこの町の名を再び世に知らしめたのは、誰もが知る1本のアニメ映画でした。今回は、ジブリ映画の人気作品「千と千尋の神隠し」の世界を体験できる、九份の町をご紹介します。

レトロな基山街を歩き、絶景スポットへ!

レトロな基山街を歩き、絶景スポットへ!

写真:渡部 洋一

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バス停から九份のメインスポットへは、基山街を歩いて行きます。緩やかな坂道の脇に、食べ物や土産物を売る趣のある店がひしめき合っています。
食べ歩きを楽しむなら、私のオススメはなんといっても「芋圓」です!様々な芋を原料としたモチモチとした団子に、甘いシロップをかけた九份名物のスイーツです。冷たいものと温かいものがありますが、南国の台湾ではやはり冷たいほうをいただきたいところです。
基山街を抜けると、そこには絶景スポットが待っています。

金鉱の町から見下ろす絶景

金鉱の町から見下ろす絶景

写真:渡部 洋一

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九份は、景勝地としても魅力的です。かつてゴールドラッシュに夢を見てこの町に集まった人々も、この風景を眺めていたことでしょう。眺めの良いカフェが点在しているので、ゆっくりコーヒーでも飲みながら、九份の町に灯りがともる時間を待つのもオススメです。
空が茜色に染まるころ、九份の幻想的な世界が始まります。

夜の九份に浮かび上がる、無数の提灯!

夜の九份に浮かび上がる、無数の提灯!

写真:渡部 洋一

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九份の夜の幻想を決定づけているもの、それは町中に灯る無数の提灯です。映画「千と千尋の神隠し」の序盤、不思議な町で夕暮れとともに無数の提灯に火が灯るあの名シーンを彷彿とさせる光景です。その提灯一つ一つに描かれた日本の漢字とはどこか雰囲気の違う中国語の文字が、異国情緒を感じさせます。
九份を訪れるなら、やはり夜がオススメです。

天国へと続く階段

天国へと続く階段

写真:渡部 洋一

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その昔、この階段をさらに下りたところには、病院や金の盗人を収容する施設があったそうです。そこから賑やかな繁華街のこの辺りへとつづく階段はまさに、「天国への階段」であったことでしょう。
町には、どこからともなく、「千と千尋の神隠し」の主題歌「いつも何度でも」が中国楽器の音色に乗って流れてきます。ノスタルジックな提灯に照らされたこの石段から、今にも千尋が駆け下りてきそうな気がしませんか?

レトロな茶芸館に感じるノスタルジー

レトロな茶芸館に感じるノスタルジー

写真:渡部 洋一

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「台湾茶」は、台湾観光の目玉の一つです。少しお値段は張りますが、せっかく台湾を訪れたのなら是非一度は飲んでみたいですよね。ここ九份にも、台湾茶を楽しめる茶芸館が点在しています。そしてその建物の外観がまたノスタルジックなのです。

写真は、阿妹茶酒館。提灯の光で浮かび上がるそのレトロな姿に、誰もが見とれてしまいます。九份が「千と千尋」のモデルと言われる理由が、ここに来ればわかるかもしれません。

九份は本当に「千と千尋」のモデル?

「九份は千と千尋のモデル」という説は、ジブリ公式の発表ではありません。それは、多くの人々の想像にすぎないのかもしれません。しかし逆に言えば、多くの人にそう思わせるだけのものが、ここには確かにあるのです。建物の窓の灯りの中に千尋の姿が見えるような気持ちになり、日本に帰ったらもう一度「千と千尋」を観てみようと思わせてくれる、九份とはそんな街なのです。1本の映画によって、廃れていた町に活気が戻った、そんな物語もまた、旅先で見つける素敵なドラマではないでしょうか。
日本から近い台北、その台北から近い九份。週末だけでも十分に楽しめるオススメのスポットです。

九份を訪れる観光客はほとんどが夜景を見てから帰るので、タイミングが重なり帰りのバスは混雑します。座席に座れない可能性もあるので、日本と比べ非常に料金の安いタクシーの利用もオススメです。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/01/18 訪問

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