案山子の行列は、嵐山渡月橋から北に向かって約2kmほどの、広沢の池南西端の近くの畑の中にあります。京都の五山の送り火が終わる8月中旬過ぎから色とりどりの案山子が畑の中に整列してずらっと並び、皆で畑を守ってくれています。毎年趣向を凝らした新作が展示されるので「パリコレ」ならぬ「嵯峨野コレクション」ですね。
9月下旬からコスモスが咲きだします。この写真は、広沢の池の西端の観音島の橋に面する道路脇に咲いているコスモスです。ちょうど田園風景と愛宕山が背景になります。この場所では、夕陽に照らされるとコスモスのピンク色が一層鮮やかになります。広い田園地帯の所々でコスモスが咲くので、のんびり散歩しながら可憐なコスモスを鑑賞してください。
数は少ないですが、大きなすすきもあります。澄み切った秋空に映えるすすきは色鮮やかです。東は広沢の池、北は後宇多天皇陵、西は大覚寺・北嵯峨高校、南は佛教大学付属幼稚園に囲まれた、広い田園地帯の中にあります。探してみてください。
9月下旬ころから、田んぼでは刈り取られた稲が、稲架にかけて天日干しされています。この時期だと、刈り取られた畑とまだ刈り取られる前の畑が混ざります。コンバインという機械で脱穀まで行うので、天日干しは最近見かけなくなりましたが、日当たりを考えて、南北方向にむけて稲木を立てている昔ながらの風景を、ここではまだ見ることができます。
タイミングが合えば、赤い曼珠沙華(彼岸花)、紫色のコスモス、黄色い稲刈り後の田んぼ、そして稲刈り前の緑の稲の色との調和が見事な時期に出会えます。曼珠沙華(彼岸花)は、田んぼのあぜ道に沿って毎年咲きます。「曼珠沙華」とはサンスクリット語で「天上に咲く紅い花」を意味しています。花言葉は「情熱」「悲しい思い出」「独立」「再会」「あきらめ」です。「情熱」「再会」と「あきらめ」「悲しい思い出」は相反する言葉ですが、この花を見た時の心境でどれに当てはめるのか自分で決めてみるのも面白いでしょう。
稲刈り後の田んぼの餌を捕りに白鷺がやってきて、ゆうゆうと散歩している風景も見ることができます。
嵯峨野の北に位置する大覚寺に近いこのあたりは、春は田植えの苗の黄緑、夏は育った稲の葉の緑、秋は稲の黄色、冬は白い雪化粧の愛宕山と、四季それぞれ原色の風景が出迎えてくれます。畑の道路やあぜ道に野菜の無人販売所が所々にあって、100円で新鮮で大きめの京野菜を手に入れることができます。のんびり散歩する人の特典でしょうか。渡月橋の喧噪とは比べ物にならない静かさを満喫できます。
嵐山に来られた際には是非一度足をのばして訪問してください。
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(2024/4/25更新)
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