那須ICを降りて那須街道を茶臼岳方面に走らせると、街道沿いにはレストランやお土産物店など、那須高原独特の華やかな雰囲気に包まれます。そのまま20分程度登ると、那須湯本温泉に到着します。「プーン」と硫黄の香りが漂う環境は、温泉地そのもので期待で胸がワクワクします。
那須湯本温泉の奥、道路沿いに見えてくるのが温泉神社(ゆぜんじんじゃ)。西暦630年頃に建立されたと言われている那須温泉のシンボル的な存在です。
皆さんも『平家物語』をご存知だと思いますが、讃岐屋島(香川県)での合戦で平家が『この扇を射抜いてみよ』と挑発したことに対し、源氏側の那須与一が見事にこれを射抜くと言う話です。この那須与一は那須(現在の大田原付近)に住んでいたから、名前も『那須』だったのです。要は『那須に住んでいる与一さん』てところでしょうか。実はこの与一さんが出陣前に戦勝祈願を行い、また帰国したおりにもお礼として弓を奉納したのが温泉神社なのです。
その意味では温泉神社のご加護があってあの物語が生まれたのかも知れません。もしかしたら那須与一も温泉神社のパワースポットを知っていたのかも知れませんね。
温泉神社の鳥居をくぐると、左側に社務所が見えてきます。本殿はまだ階段を上って先ですが、社務所の前に小石の塊のような岩があるのです。これは『大和さざれ石』。この名前に聞き覚えがあるでしょう。そう日本国国歌で歌われているさざれ石なのです。
「〜さざれ石の巌となりて〜」が国歌の一節ですが、ここに書かれている『さざれ石』こそ温泉神社にある『大和さざれ石』なのです。古くからの伝承では、年月と共に成長して巌となる神霊の宿る石で、強いパワーを秘めた石とされています。さざれ石の横には、これらの経緯を記載している石碑もあり、見る人を大変驚かせています。
このさざれ石、触れることで願い事が叶うと言われており『写真を撮って持ち歩くのも良し』『待ち受け画面にして毎日触れてみるもの良し』ですね。
さざれ石から本殿へ向かって歩いて行くと、左側に急な石段が見えてきます。ここは愛宕神社に向かう階段。急な坂道で登るのを躊躇させますが、ここにもパワースポットがあるのです。
石段の入り口にあるのが『愛宕福神水』。神社から出る湧き水なのですが、ご利益のある水だそうで、定期的に汲みにくる人も多いそうです。湧き水なので冷たく美味しい水なので、一休みするのにも良いですね。那須高原は水が美味しいことで有名ですが、ここの湧き水は美味しさだけでないのが魅力です。
水は清らかさを現しますので写真を撮っても、飲んでもラッキーが舞い込みそうです。
神社と言いますと御神木は外せません。温泉神社の御神木はその名を『生きる』と名づけられています。ミズナラなのですが、その生命力、力強さから命名されており、樹齢は推定でなんと800年にもなります。
この御神木、<活力、蘇生力、生命力>などのパワーが授けられる巨木として崇められており、触ることはできませんが近寄るだけで何かに包まれる感覚があります。
最近ちょっと影が薄くなったと感じている人は、『生きる』で生命力を刺激してもらっては如何でしょうか?
温泉神社には色々なパワースポットが隠れていましたが、番外編として境内で販売されている注目のお守りを紹介します。
このお守りは那須与一にあやかったもので、『一矢必中 心願成就』のお守りとなっています。一矢必中ですから、きっとあのスナイパーも愛用しているに違いないですよね。入試や大切な試験でも一つに的を絞っている人には、きっとご利益があると思います。那須高原のお土産にも喜ばれるのではないしょうか。社務所の人の話では、このお守りはここのオリジナルだそうです。お守りにオリジナルと言う表現は斬新だと思いませんか?温泉神社で人気No.1のお守り、皆さんも如何でしょうか?
歴史好きにもたまらない那須高原には、まだまだ沢山の伝説、伝承が隠されています。そしてパワースポットもその分だけあるのです。車で通り過ぎることは簡単ですが、ちょっと降りて散策してみましょう。そこには古い歴史が貴方を待ちうけているのかも知れません。
■DATA
那須温泉神社
栃木県那須郡那須町大字湯本182
電話 0287-76-2306
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