今回ご紹介するのは1925年創業の老舗「蓮香楼(リンヒョンロウ」の系列店で、2009年に開店した「蓮香居(リンヒョンコイ)」です。
オフィス街や専門店街などがひしめく香港島の上環地区にあり、常に地元の商店主や住民、サラリーマンなどで大賑わいのこのお店。オープンして5年ということで、写真のように外観も綺麗で見つけやすく、店内は清潔。日本人にも入りやすく、本格飲茶入門にぴったりのお店です。
お店はエレベーターで地下に下ったところにあります。エレベーターのドアが開くと、新店舗とはいえ、かなりレトロでディープな雰囲気。そしてすごい熱気!店員さんの元気な声と大勢のお客さんの話し声が繁盛店の証です。所狭しと並ぶ円卓は午前7時でもほぼ満席。相席は必至です。
しかし、香港の人達と肩を並べて楽しむ飲茶こそ本物!元気な店員さんにいざなわれた席に着き、同じ円卓の人達に軽く笑顔で会釈してさあ!飲茶が始まります!
席に着くと、伝票を渡され、素早くお茶の注文を聞かれます。お茶は様々な種類があり、頼めばメニューも出してくれますが、ここは迷わずササッと注文するのが吉。まず間違いないのが定番のプーアール茶です。広東語で「ポーレイチャ」と言えばすぐにポットを持ってきてくれます。
もちろんじっくり選びたいときには、相席者の方々やお店の方は相談に乗ってくれるでしょう。しかし、日本でもなじみのあるプーアール茶は点心と相性がよく、消化促進作用、油分の吸収をおだやかにする作用があるため、ここは迷わず「ポーレイチャ」がおすすめです。
茶葉の入ったポットにお湯を注いでもらったら、円卓中央の小さな器に自分のポットから湯を入れ、自分の湯飲みや箸、レンゲを洗います。薄く出たお茶で自分の食器を洗ってから食事するのが、庶民的な飲茶店の絶対的マナーです。
これを知らずに食器を洗わないでいると周囲の人から広東語で言葉が飛び交いますので気を付けましょう!大体は隣席の人が英語で教えてくれますが。
食器を洗い終え、お茶を数杯飲んで落ち着いた頃に、いたる所に湯気の立ったセイロをたくさん載せたワゴンを押した店員さんが歩いているのに気が付きます。
点心の注文は、席の近くに廻ってきたワゴンのセイロの中身を見せてもらい、欲しいかどうかを示すことで成立します。開けてもらって食べたければ「イウ(要る)」欲しくなければ、気を使わず「ムイウ(要らない)」と言っても全く問題ありません。
欲しいといった点心は、自分の前に直接ワゴンから湯気の立った状態で渡され、伝票を差し出すと、ワゴンの担当者がどの値段帯の点心をとったか書き込んでくれます。これを繰り返して、お腹が満たされたら、伝票を持って会計所へ行くというのが一連の流れです。
こちらは、定番のエビ蒸し餃子。セイロ一つで日本円約200円位(レートにより変動あり)。蒸したてアツアツ、大きなエビがごろんと入ってジューシー。間違いないお味です。お茶は基本的に日本円で100円位(変動あり)で飲み放題。なくなったら急須のふたを開けておくと、何度でもすぐにお湯を足しに来てくれます。
一人なら日本円で1000円も出せば、満腹になれるお店。味も間違いありません。本場の雰囲気も存分に楽しめて、ここに来れば香港通の仲間入りです!
蓮香居(リンヒョンコイ)
2-3/F, 46-50 Des Voeux Road West, Sheung Wan
+852 2156 9328
朝6時〜夜11時まで営業
年中無休
MRT上環駅より徒歩約15分
トラムやタクシーに乗車するのがおすすめ
今回は伝統的で庶民的なスタイルの飲茶店を紹介しましたが、香港では、もちろん予約が必要な高級店を選ぶこともできますし、創作点心を出す人気店など、バラエティーに富んだ飲茶店がたくさんあります。点心は世界中に広がっていますし、どこでも食べることができますが、点心好きの方ならやっぱり基本は押さえたいですよね!香港でしか体験できない伝統的なスタイルを一度味わってみていただきたいです。
次々に廻ってくるワゴンから出る湯気、セイロの中身はどれもおいしそうで、店員さんの笑顔を見ているとついあれこれ手に取ってしまい、食べすぎてしまいますが、お値段の心配はありません。こんな素晴らしい飲茶体験をあなたもぜひ!
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(2024/4/19更新)
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