木組みの家並みと蒸気機関車が走る町。ドイツ・ヴェルニゲローデの散策のご案内

木組みの家並みと蒸気機関車が走る町。ドイツ・ヴェルニゲローデの散策のご案内

更新日:2014/08/16 12:18

ドイツ アンハルト州ハルツ群に属し、ハノーバから2時間ほどの列車の旅で到着する都市、ヴェルニゲローデ。分断時代は旧東ドイツの西側国境近くの緊張地帯でしたが、東西融合後、中世ドイツの代表的景観、木組みの家並みとSL登山鉄道で観光スポットとして蘇りました。今回は、そんなメルヘンチックな小都市の散策ポイントをご紹介しましょう。

まずはヴェルニゲローデの街のレイアウトをよく理解しよう。

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ここヴェルニゲローデのアクセスポイントはドイツ鉄道(DB)のヴェルニゲローデ(Wernigerode)駅です。駅は街の北外れに位置し、市街地区とは2km程離れております。そのため、街歩きには駅からタクシーでマルクト広場まで移動する必要があります。バスもあるようですが、ドイツ語案内だけですし、下車場所も困るので、迷わずタクシーを使いましょう。「マルクトプラッツ(Marktplatz)」と言うと、市街地の中心部・マルクト広場に連れて行ってくれます。この広場から通じる、マルクト通りやコッホ通りには、店やレストラン、ホテルも多く、街歩きの起点としてお勧めです。

市庁舎はまるでおとぎの国のお城のよう。心ゆくまで木組み建築を堪能しよう

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市庁舎がある石畳のマルクト広場は基本的に車両を遮断しており、テラス型のカフェや出店で賑わっています。またこの広場に通じる一部の路地も車両の通行が制限されています。車も少なく、それほど広い地域ではないので、比較的簡単に回れます。この街はドイツ木組みの家街道の一部です。この木組みの家は中世ドイツの象徴的な建築物です。何処を歩いても、何を撮っても中世ドイツの「おとぎの国」! さあ、一時のタイムスリップをご堪能下さい。

ヴェルニゲローデ城はこの街のランドマーク。バロックとネオゴチックが混在する、歴史の語り部

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市街地を歩いて行くと、南側の高台にヴェルニゲローデ城が見えてきます。この城は、12世紀初めにヴェルニゲローデ伯が要塞として建設し、以後、改築や拡張を繰り返しながら17世紀後半にバロック様式の城となりました。そして1858年の大改築の時に、改築部分にネオゴシック様式が取り入れられ、2つの建築様式が混在する現在の姿となっています。城の内部は自由に見学でき、オリジナルの調度品や絵画などを見ることができます。お城までの道のりは坂がきついので、マルクト広場から出る「ビンメルバーン」という列車みたいなバスに乗るのがお勧めです。

ビンメルバーン 5ユーロ(往復)
城入場料 6ユーロ

東西ドイツの融合がブロッケン山を一大観光地に!魔女伝説の話題に話も弾む

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ヴェルニゲローデ駅はハルツ狭軌鉄道の起点でも有り、ここからブロッケンへ登山列車が出ています。ブロッケン山は霧の中に人影が映り込む、ブロッケン現象の起源となった山です。霧が濃く、魔女の住む山として古くから言い伝えられています。ブロッケンは東西分断時、山頂が国境になっており立ち入り禁止でしたが、東西融合後、魔女と気象現象の山として一大観光地となりました。特にブロッケン登山列車は蒸気機関車が牽引する列車として大変人気があり、ドイツ内外から多くの観光客が訪れます。山頂への行程は片道1時間40分程。山頂で過ごす時間を入れると、半日観光ではややきつめの旅程となります。是非余裕を持った旅程を組まれることをお勧めします。

ブロッケン往復:35ユーロ

SL好きにはたまらない、本格的蒸気機関車が引っ張る登山列車で山頂へ

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日本では今やSLはイベント列車で有り、ほんの短期間の走行で終わるため、運行に必要な地上作業は殆どみる事が出来ません。ところがこのハルツ狭軌鉄道は、常時SL運行のため、ヴェルニゲローデからブロッケン行きに乗って30分程したところにある、ドライ・アンネン・ホーネという駅ではやや長めの停車の間に、機関車への給炭、給水といった本格的地上作業が行われます。是非この作業を見学してみて下さい。SLが石炭を焚いてボイラーを湧かして蒸気で走るという当たり前の状況を目の当たりに見られます。鉄男さん、鉄子さんにはお宝光景だと思います。またこのドライ・アンネン・ホーネを出るとスイッチバックでの上下線行き違い箇所もあり、山岳列車の「イイトコ取り」満載です。是非一度乗車されることをお勧めします。

なお、市街地からのこの列車へのアクセスは、起点のヴェルニゲローデ駅より、一つ先の西門駅(Westerntor)の方が便利です。

語り尽くせないヴェルニゲローデの魅力

ヴェルニゲローデはブロッケン山麓の人口35,000人あまりの小都市ですが、ハルツ地方の文化と素朴な暮らしが凝縮された街です。団体向けの大きなホテルが少ないのと、日本からのアクセスはあまり良くないので、日本人の団体ツアー参加者は殆どいないですが、欧州内の観光客は多いので、現地の人々と気さくに話が出来ます。是非行ってみて下さい。

掲載内容は執筆時点のものです。 2006/07/02−2006/07/03 訪問

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