写真:東郷 カオル
地図を見る空海(弘法大師)が開いた高野山は、標高約900メートルの盆地にあります。周囲を山に囲まれ蓮の華のような形をしたこの土地を、真言密教の聖地とすべく嵯峨天皇から賜ったのが始まりです。その後1000年以上に渡り、厚い信仰の対象となってきましたが、2004年には世界文化遺産に登録され、今では国内だけではなく海外からも訪れる観光客が絶えません。
標高が高く、夏場はひんやりと涼しいので夏に訪れるのが人気ですが、何度も高野山に通う高野山マニアや、人とはちょっと違った旅をしてみたい方には、厳寒の高野山をおすすめします。雪の降り積もった高野山奥の院は言葉で言い表せないくらい神秘的です。特に冬の早朝は観光客はめったにおらず、神聖な空気を独り占めできる贅沢な時間。一歩一歩雪を踏みしめ、この先は聖域とされる「御廟橋」を渡るという体験は忘れられない記憶となることでしょう。
写真:東郷 カオル
地図を見る高野山奥の院でたまに見かけるのが、燈籠堂だけ見学して帰って行かれる観光客の方。燈籠堂では祈祷が行われていて、それらしい雰囲気なのでここが一番重要な場所と勘違いされるようですが、実は一番大切な御廟はこの燈籠堂の奥(裏)にあります。燈籠堂に入ってそのまま左手に流れていくと裏に回れますので、必ずお参りしてください。特に御廟前に誰もいない時は、受けるパワーがハンパないです。雪のシーズンの早朝は誰もいないタイミングに遭遇しやすいので、チャンスです!未だに生きながらに人々を救い続けていると言われる弘法大師の強大なパワーを感じることのできる場所です。
御廟橋から向こうは聖域のため、撮影はできませんので、ここでご紹介した燈籠堂も御廟も撮影禁止です。ご注意ください。
雪の奥の院、特に早朝は足元が悪いので、じゅうぶん気を付けて歩くようにしてください。写真のように柄杓も凍ってしまうほど、全てのものが凍っています。
写真:東郷 カオル
地図を見る朝一番で奥の院にお参りしたあとは、壇上伽藍へ向かいましょう。ここでは朱色の根本大塔が真っ白な雪に美しく映えています。根本大塔は是非内部を見学してみてください。胎蔵大日如来を金剛界の四仏が取り囲み根本大塔そのものが立体曼荼羅となっています。内部は極彩色。雪の日に内部に入ると、真っ白な世界から極彩色の世界へ飛び込んだようで目を奪われることでしょう。
雪が屋根に沢山積もっている日に根本大塔や金堂に近づくのは注意が必要です。ドカッと重たい雪が頭上から落ちてくることがあります。
雪の高野山はとにかく寒いので、暖かく着込んでお出かけください。早朝の奥の院は足元も悪いので、滑らないように注意も必要です。奥の院の中もルートによっては雪で通行止めの道もありますので、雪が沢山積もっている場合は、正式な一の橋から参拝するのではなく、ショートカットして中の橋からの参拝をおすすめします。中の橋から御廟までは除雪されています。
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(2024/4/19更新)
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