滋賀・信楽でシルクロードの旅?!「MIHO MUSEUM」で古代芸術に触れる

滋賀・信楽でシルクロードの旅?!「MIHO MUSEUM」で古代芸術に触れる

更新日:2014/08/21 14:45

Ise Shinkurouのプロフィール写真 Ise Shinkurou
琵琶湖の南に位置する信楽に、ルーブル美術館・ガラスピラミッドを設計した建築家が建てた素晴らしい美術館があるのをご存知でしょうか?四季の彩り豊かな30万坪の敷地は、仙人が住むと言う桃源郷に迷い込んだかのよう!「東洋と西洋の融合」をテーマにしたコレクションは、世界的にも貴重で珍しい物が多く、訪れる人を必ず満足させてくれます。近代的な建築を愉しみながらアジアの古代芸術に触れる旅をご紹介します。

彩りのある山全体が自然のオブジェ

彩りのある山全体が自然のオブジェ

写真:Ise Shinkurou

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広い敷地内は「美術館棟」エリアと「レセプション棟」エリアに分かれ、その2つのエリアを500m程のトンネルが結んでいます。

駐車場からまず最初に入るのは「レセプション棟」。こちらにはチケット売り場・インフォメーション・レストラン・ミュージアムショップがあり、チケットを購入すると、「美術館棟」への行き方の説明があります。何と小山を越えた向こう側に「美術館棟」があるとの事。まずはその規模の大きさにビックリ!

「美術館棟」への移動は、徒歩または電気自動車(無料)。お時間に余裕があれば、徒歩でゆっくり散策されるのはいかがでしょうか。山の彩りだけでなく、トンネル内の光のオブジェも素晴らしく、まさに桃源郷への道を楽しんで頂けます。

トンネルを彩る光のオブジェ

トンネルを彩る光のオブジェ

写真:Ise Shinkurou

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トンネル内部では、ほのかに明るい光のオブジェが、さらに奥の幻想的な世界へと導いてくれます。

この美術館の2つ目のテーマは「自然との融合」。信楽の美しい自然を壊さないようにと、建築容積の約80%が地下に造られています。まさにこのトンネルもこのテーマに沿って造られたのですね。

出口に向かって歩いていると、この先にどんな素晴らしい景色が開けるのか、期待に胸が膨らみます。

まるで絵画の世界に入り込んだようなエントランス

まるで絵画の世界に入り込んだようなエントランス

写真:Ise Shinkurou

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当美術館の設計は、20世紀のアメリカを代表する建築家「イオ・ミン・ペイ(I.M.ペイ)」氏。ルーブル美術館のガラスピラミッドで表現された、光と金属の醸し出す空間が日本国内で愉しめるとは本当に驚きです。

美術館棟のエントランスに足を踏み入れると、ガラス張りの幾何学的な空間から、湖南アルプスと呼ばれる信楽の山々が視界いっぱいに広がります。まるで自分が、近代建築の絵画の中に入り込み、オブジェの一つになったよう!ガラスと金属そして自然が醸し出す雰囲気を存分にお楽しみ下さい。

さて美術館の常設展示ですが、テーマは「東洋と西洋の融合」。エジプト・ギリシャ・西アジア・東南アジア、中国から日本へと・・・シルクロードを旅しているように、約2000点の古代芸術を楽しんで頂けます。

光の中に浮き上がるガンダーラ仏

光の中に浮き上がるガンダーラ仏

提供元:公社びわこビジターズビューロー

http://www.biwako-visitors.jp/photo/

多くの芸術品の中で、特に皆様にご紹介したいのが、「ガンダーラ仏立像」。ガンダーラは紀元前6世紀から11世紀頃に、現在のパキスタン北西部に存在した古代国家。その最盛期には多くの仏教建造物や仏像が造られ、仏教の広がりと共に「ガンダーラ美術」として中央アジアから中国そして日本へともたらされます。

館内に展示されている2m50cmの仏像は、2世紀後半の作品で、今にも動き出しそうな素晴らしい立像。やや下向きの顔は、前に立つ人物を優しく包み込むように見つめます。是非皆様にもこの古代国家からの優しいメッセージを受け取って頂きたいです。

古代エジプトの神「ホルス神」

古代エジプトの神「ホルス神」

提供元:公社びわこビジターズビューロー

http://www.biwako-visitors.jp/photo/

エジプト神話の神であるホルス神は、隼(はやぶさ)の頭と太陽そして月の両目を持つ男性で、エジプトの絵画には必ずと言ってよい程頻繁に出てくる神。

神殿の奥深くに祀られ、エジプトの神々の中で最も古い神でもあります。美術館に展示されている高さ40cm程の像は、紀元前1295年から1213年頃の作品。

「骨は銀、肉体は金そして髪はラスピラズリ」と言われたホルス神の特徴をよく表した美しい像で、全体から発せられるパワーには、思わず身震いする程。

今回ご紹介しきれなかった美術品・芸術品にも珍しい作品が多くあります。シルクロードで結ばれた、アジア地域の古代文化を感じて頂ける素晴らしいコレクションです。

またこの美術館で催される特別展も、国宝・重文クラスの珍しい展示品が多く、内容も充実していますので、本当にお勧めです。特別展の準備のための休館がありますので、お出かけ前にホームページ等でご確認下さい。

2014年度の秋季開館は9月2日(火曜)からですので、8月18日(月曜)〜9月1日(月曜)まで休館しております。

「MIHO MUSEUM」

開館時間:春季 3月中旬〜6月初旬
     夏期 7月中旬〜8月中旬
     秋季 9月初旬〜12月中旬
開館時間:10時〜17時(入館は16時まで)
休館:  上記開館中の月曜日(祝日の場合翌平日)
入館料: 大人 1100円 (エリア内電気自動車利用料を含む)

まとめ

日本美術から、主にアジアを中心とした世界の古美術まで、シルクロードが結びつけた様々な文化と、その足跡を楽しめる美術館は全国的にも珍しいのではないでしょうか?そして自然と融合した近代建築の美しさも堪能して頂けます。

また季節ごとに行われる特別展では、常に国宝・重要文化財クラスの作品がずらりと並びます。この秋には必ず満足して頂ける信楽の桃源郷への旅はいかがでしょうか?

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/11/18 訪問

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