東洋一のスケール、新穂高ロープウェイで空からの紅葉狩り

東洋一のスケール、新穂高ロープウェイで空からの紅葉狩り

更新日:2014/02/04 14:31

えんべるのプロフィール写真 えんべる
東洋一というと当然日本一なわけで、世界でもなんと第2位というスケールの新穂高ロープウェイ。全長3200m、終点までの標高差1000m。そこを2台のロープウェイで10分少々で一気に登り詰め、待っているのはミシュランで2つ星を頂いたというありがたい展望台なのだった。

二機のロープウェイを乗り継いで、標高2156mまでの空の旅

二機のロープウェイを乗り継いで、標高2156mまでの空の旅

写真:えんべる

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世界第2位のスケールなのに、なんだかやや牧歌的なのんびりムードの新穂高ロープウェイ乗り場。乗り場の新穂高温泉駅が標高1117m、ここから小さめのゴンドラに乗って標高1305mの鍋平高原駅まで約4分。

これが思ったよりも急勾配で、あっという間に駐車場の車がミニカー化。

鍋平高原駅で下車して、1分ほど歩くとしらかば平駅へ。ここで第二ロープウェイに乗り換える。この第二ロープウェイこそが天空紅葉狩り&雲の上の展望台へといざなう特大サイズのゴンドラなのだ。収容人数100人以上。
このゴンドラに乗って約7分、標高差900m、2156mの終着駅まで一気に運ばれていく。

しらかば平駅には屋台や休憩所などもあり、ここで皆さん、悲喜こもごもの表情で飛騨牛の串焼きとか温泉卵とかを召し上がるわけである。なぜ悲喜こもごもかは後述。

なお、乗り場前にある「アルプスのパン屋」さんのクロワッサンと枝豆チーズパンはめちゃめちゃ美味しいのでぜひ食べてみてほしい。一緒に売っている瓶入り高原牛乳も併せておススメ。高原の牛乳といえば瓶入りでなければならない。

ミニチュアのように広がる紅葉

ミニチュアのように広がる紅葉

写真:えんべる

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新穂高ロープウェイの目玉、第二ロープウェイ。このロープウェイも勾配がキツく、あっという間に山が眼下に広がっていく。

秋ならば、こんな見事な紅葉を、普段なら見られないアングルで見下ろすこともできるのだ。ロープウェイは、そんな乗客たちの気持ちを知ってか知らずか、ものすごいスピードでぐんぐん上っていくのだった。

ロープウェイには座席がなく、乗客は立ったままガラス張りの壁に張り付いて外を眺めることになる。頑張って窓際ポジションをゲットしよう。でも、ゴンドラの真ん中に立ってしまっている人のために、シャッターチャンスもちゃんと譲ってあげよう。

紅葉のじゅうたんの上をしばし空中散歩

紅葉のじゅうたんの上をしばし空中散歩

写真:えんべる

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眼下に色づいた木が見えたと思ったら、視界は一気に広がり、真紅と黄金色に染まった一面の紅葉絨毯の世界へ。このアングルは、山の上から見下ろす眺めとはやっぱり違う。本当に、高い真上から見下ろしたような光景。ロープウェイならではのこの眺めだけでも新穂高ロープウェイに乗る価値は十分にある。本当に。

おや?この雲は?

おや?この雲は?

写真:えんべる

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木々はどんどん小さくなり、山が見え、山の向こうの空も見え、目の前にはいつの間にか穂高連峰と空が広がってくる。

・・・あれ?

つい数分前までポカポカ陽気に鮮やかな紅葉、キレイキレイと騒いでいた乗客の気持ちにも立ち込めてきたこの暗雲。まさか。
紅葉タイムは終了、この先、終着駅まで、このどす黒い雲の中へゴンドラは突入していくのであった。

山の頂上付近の天候は本当に読めない。この日は曇りだとは分かっていたので、「ああ、やっぱり・・・」と思ったが、こればっかりは運(雲)を天に任せるしかない。しかし、こういう天候も、ちゃんと見れば美しい。麓は晴れているのに、空と雲との境界線をこんな高さで観るのも、また収穫。

自然との触れ合いは全てポジティブシンキングで!

そうして、紅葉を賞賛する声は、いつしか荒涼を嘆く声に変わり、新穂高ロープウェイのゴンドラは果たして西穂高口駅に到着。

もしもダメな結果になってもコレがあれば!

もしもダメな結果になってもコレがあれば!

写真:えんべる

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ミシュラン2つ星を誇る標高2156mの新穂高ロープウェイ展望台。
ここから一望できる穂高連峰の山々の光景・・・を、凄まじい濃霧の向こうで想像しておいた。そして気温は5度だった。
秋に新穂高ロープウェイに乗る場合は、必ず暖かい服装で行くことをおススメ。

心のカメラで撮った風景写真は残念ながらWEBにアップはできない。

代わりに、ここ西穂高口駅でしか買えない限定商品「いわくらげの佃煮」が売店で盛大に売られていたので、落胆する乗客たちはこの「いわくらげの佃煮」を買って溜飲を下げる。
「いわくらげの佃煮」が山頂駅のみの限定商品と銘打つほどの希少品とは思いにくいが、つまり、往復のロープウェイ代を支払って展望台に来たものの、全く何も見えなかった場合、展望台まで来た価値を見出すにはこういった「限定商品」を買って納得するしかないのであった。
残念ながら景色は見えなかった。濃霧のせいだから誰のせいでもない、だがここにはここでしか買えない「いわくらげの佃煮」があるじゃないか、これを買って思い出にすればいいのだ。

というわけで、残念な景色になった場合は、ぜひとも「いわくらげの佃煮」を買い求め、帰りのしらかば平駅で美味しい飛騨牛串と2個100円の温泉卵を流し込み、戻りのロープウェイで再び紅葉絨毯を堪能すればよい。

展望台の景色は運次第。天気予報では晴でも、あくまでも麓の天気なので、こればかりは仕方ない。
でも、それを差し引いても、ゴンドラからの秋の風景はぜひ一度!
また、冬の銀世界も素晴らしいとのこと。


■新穂高ロープウェイ
年中無休
料金:大人 2,800円 小人 1,400円(第一、第二ロープウェイ往復)

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掲載内容は執筆時点のものです。 2012/10/19 訪問

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