写真:旅人間
地図を見る霊峰に抱かれた修験の里として知られる奈良県天川村の洞川には、温泉旅館が軒を連ねてます。この周辺では大きなホテルや近代的な建物はなく、昔ながらの風情を今も大事にしている旅館街。だから村全体の景観はとても良く、日々の疲れを癒しに来るには最適な場所なんですよ。
そして洞川の村を探索してみると、村の中心には美しい山上川が流れ、川の中をのぞき込むと鮎やニジマスが沢山泳いでるのがスグにわかります。この川を見てるだけで、この地域の水の美しさが分かりますね♪
伝承によると、龍泉寺の起こりは今から1300年も昔のこと。役行者が大峰山で修業をしている時に、麓の洞川で岩場の中からコンコンと水が湧出る泉を発見し、そこには底が見えないほど深く青く澄みきった泉があったことから、この場所を「龍の口」と名付け、八大龍王尊を祀ってここで水行をしたのが龍泉寺の始まりと言われています。
洞川から大峰山(山上ヶ岳)に登る修験者は、宗派を問わず、この龍泉寺で水行を行った後、八大龍王尊に道中の安全を祈願します。
写真:旅人間
地図を見る龍泉寺の境内の「龍の口」と呼ばれる泉からは、今も絶えることなく美しい清水が湧き出ています。この湧き出る水は修験者たちの清めの水とされ、ここは大峰山の第一の水行場とされるなど、修験道の道場となります。
この「龍の口」には、ある伝説があります。龍泉寺で働いていた夫婦に男の子が誕生しますが、その母親は自分が白蛇の化身(龍の化身)であることを知られ、乳の代わりに片方の目を与えて姿を消してしまいます。しかし、その片方の目がなくなると、再び、龍の口から姿を現し、最後のもう片方の目も与え、赤い血の涙を流しながらこの洞の中へと消えていったと言われています。よく見るとこの「龍の口」の岩場には所々赤くなってる部分があり、これが母龍の涙の跡なのかもしれませんね。
写真:旅人間
地図を見る洞川温泉郷から大峯山の登山口に向かう途中に「名水百選 ごろごろ水」と書かれた石碑があります。この地から湧き出る湧水は五代松鍾乳洞から湧き出て、炭酸カルシウム型のナチュラルな水質、水温は10.4℃と冷たいのが特徴。そして水が鍾乳洞の奥より小石が転がるような音を反響させながら流れ出る様子から「ごろごろ水」と名づけられたと言われています。
数年前まではこの場所から湧水が出ていましたが、現在では目の前に大きな駐車場が出来、別に採水場が出来上がっていますので、この場所からは湧水を汲むことは出来なくなってしまいました。少し風情がなくなってしまったのが残念と言う声もありますが、現在では多くの人が一斉に水を汲めるようになったので、とても便利になっています。
写真:旅人間
地図を見るごろごろ水は、ミネラル分が豊富で、特にカルシウムの含有量が多いことから、別名「神の水」とも呼ばれています。この水でご飯を炊いたり、お茶やコーヒーを作ると、健康に良いだけでなく、味を引き出しとても美味しくなる事が数年前から評判となりました。
そして「ごろごろ水」が湧き出る場所は、噂を聞きつけた人たちで賑わい大混雑となってしまった事から、現在では大きな駐車場と新しい採水場が出来上ががっています。しかし、それでも週末になると周囲は大渋滞となり、長蛇の列が出来るほど人気です。
もし天川村洞川方面に行く時は、ペットボトルなどの容器を持って行き、ぜひ水を汲んで帰ってみて下さいね。少し並ぶかもしれませんが、冷たく本当に美味しい水ですよ。
写真:旅人間
地図を見る深々とした山々に囲まれた奈良県天川村の洞川は、水がとても美味しい事で知られていますが、空気もとっても澄み心癒される場所。真夏でクーラーをかける必要がないほど涼しいです。
大自然に恵まれたこの素敵な場所に、一度是非足を運んでみて下さいね。
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(2024/3/28更新)
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