写真:吉川 なお
地図を見る一口にお茶と言っても、私たちがよく飲む日本茶と台湾茶は味も製法も異なります。日本茶は旨味を味わうことに、台湾茶は香りを楽しむことに重点が置かれています。
茶葉は涼しくて霧の多い場所で成長しやすく、摘み取った後はどんどん酸化、発酵していきます。その発酵を抑えるため、日本茶は蒸して味を出し、台湾茶は炒ることで香りを引き立たせています。
茶芸館ではさまざまな茶器を用いる「工夫茶」という作法でお点前されます。その様子も楽しみましょう。
写真:吉川 なお
地図を見る台湾茶芸館の代表格「紫藤廬」は、賑やかな大通りの傍らに静かに佇む茶芸館です。台北市に保護されている庭の藤の木が店名の由来で、日本統治時代に建てられた古い家屋を改装して使用しています。
店内には静かな落ちついた雰囲気が漂い、年季が入ったインテリアが置かれたテーブル席と畳の座敷席、どちらも居心地が良くくつろげます。
茶葉は季節ごとに厳選され、お茶に入れる水は台湾近郊の烏来から汲んできた泉水を使うというこだわりで、それによって茶葉の持ち味が引き出され、芳しさも倍増しています。
人気の銘柄は店名と同じ凍頂烏龍茶「紫藤」、東方美人茶「 醺」、高山包種茶「千山霊秀」、阿里山茶「曦晨泳露」の4種類で、お茶請けのお菓子も10種類以上あります。
やさしい木漏れ日が日本情緒あふれる店内に差し込み、ゆったりした時間を過ごせます。
写真:吉川 なお
地図を見る「吉祥草」は松山空港から徒歩10分ほど、富錦街という静かな住宅街の中にひっそり佇む茶芸館です。
すぐ近くに国際空港があるにもかかわらず、このエリアは木々が多く緑に囲まれた都会のオアシスのようなところで、しばし都会の喧騒を忘れさせてくれます。
店の目印はレトロな赤い看板。草花生い茂る庭の先にある赤い扉を開けると、一挙にタイムスリップしたかのようなノスタルジックな空間になります。
随所に趣あるインテリアが配置された店内はそう広くないのですが、自然光が入る明るいテーブル席や窓越しに庭の竹が愛でられる畳席、襖で仕切れる掘りごたつ席などいろいろなタイプの部屋があり、店内を照らすほんのりとした明かりも、よそいき感を感じさせないアイテムになっています。
ここの日本語が書かれたメニューもご愛嬌。店名の「吉祥草」は「めでたい草」と訳され、その他にも笑ってしまうような表記ばかり。まずこれで心が和みます。
茶師でもあるオーナーこだわりのお茶は、工夫茶の作法でじっくり味わえます。食事メニューも人気で、量も申し分なしです。営業時間はなんと24時まで。松山空港利用の際は、ここで一服してから搭乗するのもいいですね。
花が咲くと縁起が良いと言われる吉祥草。その名の通り、くつろぎと幸せな時間をもたらしてくれる茶芸館です。
写真:吉川 なお
地図を見る台北市の隣の新北市板橋区にも粋な茶芸館があります。
「逸馨園書香茶坊」はMRT台北駅から電車に乗って6駅目の府中駅が最寄り。駅から少し歩いたところにある板橋最大の夜市「南雅夜市」の中ほどに位置しています。
玄関をくぐると、そこには表の雑踏とはかけ離れた別世界が広がっています。
江南庭園を模した中庭にある池の周りを木造の回廊がぐるりと囲み、そこに連なる個室は1部屋ずつ戸で仕切られ、まるで老舗の料亭のよう。プライベート感が重視された落ち着ける空間は、台北市内の茶芸館では味わえない風流さがあります。
敷地約600坪、個室は60以上もあり、迷路のような造りになっていますが、窓越しに庭を泳ぐ鯉が眺められ、自然に溶け込んだ癒しの時間が過ごせます。夜になると部屋や廊下の提灯に明かりが灯され、さらに幻想的なムードになります。
居心地よくてついつい長居をしても大丈夫です。お茶請けの種類も多く、肉や魚の定食や火鍋料理なども食べられます。なんと子供用のプレイルームまであるんですよ。
府中駅至近には「林本源園邸」と言う豪商の邸宅と江南式庭園が見れる観光スポットもあるので、南雅夜市も組み合わせて、板橋を観光するのも手です。
雅な雰囲気漂う茶芸館で過ごす甘美な時間。湯がたぎる音も心地良く、おいしいお茶を味わうと心も和みます。
台湾茶はこのようにリラックス効果があるだけでなく、含有するポリフェノール成分が脂肪の吸収を抑え、分解を促進する働きがあるため、健康にも良いとされています。
茶芸館でお気に入りの一杯を見つける、それも旅の素敵な思い出になるでしょう。
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(2024/4/24更新)
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