サメの肌は鮫肌だった!?大人も童心に返る「姫路市立水族館」

サメの肌は鮫肌だった!?大人も童心に返る「姫路市立水族館」

更新日:2014/07/12 15:48

塚本 隆司のプロフィール写真 塚本 隆司 ぼっち旅ライター
水族館といえば、ジンベエザメやイルカにシャチといった普段は見られない大きな魚や珍しい魚がみられると思いがちではないだろうか。ここ姫路市立水族館には普通の魚達がいる。
「播磨地方の里地・里海で見られる身近な生き物たちとの触れ合い」をテーマにした水族館なのだ。子供が楽しむだけじゃなく、大人も懐かしさをかき立てられ童心に返ることが出来る水族館をご紹介しよう。

山の上の水族館

山の上の水族館

写真:塚本 隆司

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JR姫路駅から南に車で5分、山陽電鉄でも姫路駅からひと駅の手柄駅から歩いて10分もかからないところに、標高はわずかに50mという手柄山を中心にした総面積36ヘクタールに及ぶ手柄山中央公園がある。山上には戦没者慰霊塔や平和資料館、ふもとには市民プールに遊園地などを備えた公園だ。

西洋の城を想わす建物が並び、その中腹にあるのが姫路市立水族館だ。「山の上の水族館」としてのめずらしさもあるが、最大の魅力は身近な生き物たちと触れ合える”しかけ”が用意されているということ。様々な趣向で訪れる人を楽しましてくれているのだ。

サメにタッチで鮫肌実感!

サメにタッチで鮫肌実感!

写真:塚本 隆司

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生きている魚に触れることなど、釣り好きでもない限り少なくなっている現代。ましてやサメに触れるなんて機会はめったにない。
2014年春にリニューアルオープンのタッチプールでは、サメやエイに触れることができるのだ。
「えっ?!大丈夫なの?」と心配になるのも無理はない。サメというと獰猛な印象を受けるが、ほとんどのサメはおとなしいそうだ。実際サメの種類は500種類もあるらしく、そのうち人を襲うような事故の報告があるのは、ほんの数種類だという。
もちろん、注意事項は守らなければいけない。
サメの口の前に手を出すのはさすがに危険!よ〜く観察してそっと背中に触れるとザラザラした肌触り。これが鮫肌なのだと実感できるのだ。

それにしても、子供達より大人の方が、びくびくしながら触っているのが実に面白い。

弱い魚達の命のきらめき

弱い魚達の命のきらめき

写真:塚本 隆司

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巨大な水槽を泳ぐ魚たちを見てきた水族館愛好家の方々には物足りなさを感じる小さな水槽かもしれない。しかし、ここでは小さな魚達が懸命に生きている姿を見ることができる。

カタクチイワシという煮干でよくある小さなイワシ。とてもデリケートで、網ですくったり、狭いところにいれるとすぐに弱ってしまう。まさに漢字で書く“鰯(イワシ)”のとおりなのだ。この水槽には、地元の漁師に頼んでバケツですくって大切に運んでもらったという。

イワシが群れを作って泳ぎまわる姿に日の光が差し込みキラキラと輝く。そんな小さな魚達が懸命に作り出す二度とは同じもののない光景は圧巻で、水槽前から離れがたくなる。

川をジャンプする魚達

川遊びをしていると川面を跳ねる魚をみることができたのを思い出す。川遊びをする機会のなかった人でも、憧れたこはある光景ではないだろうか。そんな光景を再現してくれている展示があるのだ。

川の水位を定期的に上げ下げして、魚達の動きを見せてくれる。水位が低くなると川上へと遡上しようとする魚が勢いよく段差を飛び越えようとするのだ。その一瞬をじっと待ちながら眺めていると時が経つのも忘れてしまう。

川をジャンプする魚達

写真:塚本 隆司

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”ひみつの引き出し”に大人も子供も夢中

”ひみつの引き出し”に大人も子供も夢中

写真:塚本 隆司

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魚のいる水槽の前で、パネルに書かれたことを読みながら観察するのもいいが、この水族館はひと味違う。子供達が群がり「わーきゃー」と、はしゃいでいるのがわかるだろうか。これが“ひみつの引き出し“なのだ。
引き出しの中には、実物同様の模型などがはいっている。手で触れ形やウロコを観察したり、カエルの模型にふれて鳴き声を聞いたりできるのだ。

この水族館のいたるところには、見るだけではなく五感を使って体験できる”しかけ”がたくさんあるのだ。
幼き頃に身近にいた生き物達も、今はあまりみかけなくなってしまった。そんな里地・里海の生き物に再び出会える展示と”しかけ”に、大人もついつい童心に返ってしまうのだ。

最後に

水族館にわざわざ行って身近な生き物をみる。一見、おもしろさを感じないかもしれない。実際、きれいなものでも・珍しいものでもない。しかし、よく観察してみるとそこには「あっ」とおどろく発見があるものなのだ。五感を使って体験できる”しかけ”の数々は、きっと訪れた人を虜にするだろう。

一度行くとまた行きたくなる水族館。何より心が軽くなって帰ることができる。是非、足を運んでみて欲しい。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2014/06/12 訪問

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