独自の文化・伝統が残る世界遺産の村ホッロークー

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独自の文化・伝統が残る世界遺産の村ホッロークー

独自の文化・伝統が残る世界遺産の村ホッロークー

更新日:2014/08/07 17:22

小谷 雅緒のプロフィール写真 小谷 雅緒 ツアーコーディネーター&ガイド

フォルクローロ(民俗文化)が豊かな国ハンガリー。中でもホッロークーは、1987年に世界遺産になったことから、ますます知名度を上げました。実際に行ってみるとどうなのか?仕事柄、年に数回はかの地を案内するわたし、ガイドの目からご紹介します。

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パローツとは何ぞや?ホッロークーの文化を知る

パローツとは何ぞや?ホッロークーの文化を知る

写真:小谷 雅緒

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かつて中世のころ、蒙古から逃れてきたトルコ系クマン人の末裔がパローツ人[Palóc]です。彼らは先住のハンガリー人の邪魔にならないように、誰もうらやましがらない奥地に定住しました。そして、ハンガリーに同化したため、今ではパローツはハンガリー民俗のひとつとなっています。

現在でもホッロークー一帯、パローツの地は地理的にも産業的に厳しい環境で、真冬は雪に閉ざされ、陸の孤島となります。この厳しい環境が、外部との接触を最低限のものとし、独自の文化が発達したといわれています。たとえば建築物や民俗衣装、民謡などに特徴が挙げられます。

民俗衣装の人たちを見たければ・・・

民俗衣装の人たちを見たければ・・・

写真:小谷 雅緒

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かの地に観光でお出かけの際は、パックツアーに参加することをおすすめします。その独特の民俗衣装で有名とはいえ、普段着として着ている人はいません。ツアーでそのような人たちを手配している、つまり演出なのです。

ツアーでは民俗衣装のご婦人が、民謡を歌ったり、食べ物を振舞ってくれます。また、同行のガイドがその民俗衣装の特徴を解説します。

世界遺産になったとはいえ、冬が長いハンガリーでは、観光業が村の主幹産業になるのは難しいようです。今も村の人口は340人、4分の3が年金生活者、その多くが未亡人です。

たまたま村を訪れて、民俗衣装を着てる人たちを見かけたとしても、それは他のツアーなどのために手配された人であることがほとんどです。そのための「出勤・帰宅中」ならカメラに収まってくれるかもしれませんが、お仕事中は「ご遠慮ください」と、主催者から断られるでしょう。

ハンドメイドの雑貨はホッロークーのおみやげにも

ハンドメイドの雑貨はホッロークーのおみやげにも

写真:小谷 雅緒

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パックツアーに参加するメリットはこれだけではありません。村内には観光客向けにレストラン数店、陶器、木工、籐細工、ファブリック製品など、いくつかのお土産店もあります。彼らのオープン・クローズ情報は、団体客の予約に左右されます。つまり、レストランや民俗文化の実演手配会社に予約があると、その情報が村に行きわたり、彼らを待ち構えるというわけです。なので、団体予約がない日は、これらの店の営業が約束されておらず、村は異常に静かです。

また、観光客が来ているとわかると、民家のおばあさんが手作りグッズや庭で収穫した果実を軒先で販売したりします。

民俗文化の実演手配会社パイタケルト[Pajtakert]では、機織りの実演を見ることができます。もちろん、購入も可能です。

村は生きた博物館。古民家の維持は新築より難しい

村は生きた博物館。古民家の維持は新築より難しい

写真:小谷 雅緒

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保存地区一周しても10分程度。ここには30人程度しか住んでいませんが、古民家は60軒以上あります。街並みを保存するため、空き家は短期滞在用物件になっています。

パローツ様式の民家は、土壁に石灰を塗った白い壁と縁側、赤茶色の屋根瓦が特徴です。元々は木造の屋根でしたが、頻繁に起こった火事のため、現在の古民家のほとんどが築100年程度の新しいものです。そして、防火のためにも現在は教会以外は瓦葺になっています。

村はずれに13世紀ごろの城跡があり、入場することができます。この城こそが村名の由来なのです。ホッロー[holló]とはカラス、クー[kő]は石を意味します。

これはホッロークーに伝わる伝説・・・中世のヨーロッパでは魔女の存在が信じられていました。城主に見初められ、無理やり連れ去られた娘を助けようとした乳母は魔女でした。魔女はカラスの大群を呼びよせ、そのカラスはくちばしに石をくわえ、娘が閉じ込められていた城の塔にその石をぶつけます。おびただしい数のカラスが石をぶつけ、やがて塔は破られ、娘は助けられます・・・と、いったお話。

個人的訪問は計画的に

マイカーならブダペスト市内から90分の距離ですが、公共交通では限られたアクセスとなります。それだけでなく、行っても何もないというのはさみしいです。せっかくの訪問にはツアーに参加するか、現地手配会社を通すかをお勧めします。

なお、2015年初夏まで、保存地区は大がかりな道路工事を行っています。未舗装の箇所が多く、たいへんに歩きにくい状況です。歩きやすい靴でお出かけください。

また、ホッロークー城も大掛かりな改装工事中で、入場見学は2015年春以降に可能となります。

ブダペストからの日帰り可能なアクセス:8:30 Stadion長距離バスターミナル発、ホッロークー着10:30。帰りは15:00発、ブダペスト17:00着。※夏期のみ運行、要確認

*現地実演手配会社パイタケルトPajtakert
原則として団体のみ対応。機織りはひとり300フォリントで見学可能。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/08/06 訪問

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