廃墟マニア憧れの長崎・軍艦島は、次の世界産業遺産候補!?

廃墟マニア憧れの長崎・軍艦島は、次の世界産業遺産候補!?

更新日:2014/07/07 14:20

長崎県長崎市の沖合に浮かぶ軍艦島(正式名:端島)は廃墟マニア憧れの場所です。
海から見える島の全景が軍艦に似ている事から軍艦島と言われていますが、構造物が劣化していて倒壊の危険があり今までは立ち入り禁止区域でした。それを有志が集まり安全区域を造り、2009年から見学出来るようになりました。
しかしながら、周囲は波が荒く天候に左右されるため、上陸出来る確率は年間100日程度と言われている幻の島です。

海上からの眺めはまさに軍艦!

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軍艦島は、炭坑として元々あった島の周囲をコンクリートで固め、何度も埋め立てて面積を増やし、様々な施設を増築していきました。アパートや学校、病院、理髪店、映画館、パチンコ屋、スナック等、何でもあったそうです。

明治時代に炭坑として栄え、最盛期には世界一の人口密度でしたが、1960年代以降、石炭から石油へとエネルギーの需要が代わり、昭和49年に閉山し、今現在は無人島で、廃墟となっています。

人気の軍艦島クルーズ上陸ツアー!

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長崎港には軍艦島に上陸するツアーを行っている海運会社が数社有ります。軍艦島上陸ツアーに参加する場合は、まず、軍艦島に上陸する日時を決めて予約する必要があります。
当日でも乗れる可能性はありますが、人気のツアーなので予約は必須!
しかしながら、予約をしても天候次第で出港出来なかったり上陸出来ない場合も多いので、注意が必要です。

ツアー会社によって出港時間が違うので、旅行のスケジュールに組み込む場合は、時間の調整や確認も大切です。

いざ上陸!

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天候に恵まれ軍艦島に上陸しても、見学出来るのは一部の区間の外周だけです。
しかしながら、間近に見る廃墟は独特の雰囲気を持ち、見るものを圧倒します。
周囲は安全対策が施されたコンクリートの道と鉄柵で囲われていますが、手に届く範囲で時代に取り残された建物の残骸が散らばっています。

過去には、Bz’のプロモーションビデオが撮影されたり、福山雅治さんなどの多くの芸能人が訪れています。最近では、映画「進撃の巨人」の撮影も行われました。

また、Googleマップのストリートビューで見る事も出来、話題となっています。

竪坑の廃墟は圧倒的な存在感!

竪坑の廃墟は圧倒的な存在感!
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軍艦島に上陸して、まず目に入るのがコンクリート柱むき出しの建物(竪坑)です。この竪坑にエレベーターが通され、地下深く潜って石炭を採掘していました。常に、爆発事故の危険と隣り合わせで、採掘現場に通じた唯一の入り口として、坑員の命をつなぐ重要な場所となっていました。

軍艦島上陸ツアーに参加すると、ガイドさんによる案内もあります。ガイドさんの中には最後の住人として子供の頃住んでいた方もおられ、昔の軍艦島の生活など、リアリティーあるお話を聞くこともできます。

日本で最初の高層コンクリート造りアパート群!

日本で最初の高層コンクリート造りアパート群!
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軍艦島には、日本で最初に建てられたコンクリート造りのアパート群が、今なお建っています。
日本の産業革命時に、石炭採掘の需要に対応するため人が集まり、ついには世界一となった人口密集率に対応するため、何棟も建造されました。

立ち入り禁止区域の建物の内部には、未だに生活の跡が残り、その様子は調査団によって撮影された写真パネルでガイドさんが説明してくれます。

テレビや机、電話機等が、そのまま置いてあり、ある日突然誰もいなくなった様子が感じられます。

軍艦島まとめ

軍艦島は、2009年に世界遺産暫定リスト「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」の一部として登録され、炭坑の歴史を今に伝える貴重な場所として、来年度以降の世界遺産登録が期待されています。

世界遺産候補、そして廃墟として注目される軍艦島ですが、ひとつの街の歴史として栄華を極め、そして時代の変化に対応出来ず衰退していった様は、どこかの国や街の遠い世界、そして昔の話ではなく、実は未来の日本の姿かもしれません。

ただ昔の歴史を見聞きして面白がるだけではなく、自分達の未来に活かせる学び方や旅の仕方、というのも良いものです。

掲載内容は執筆時点のものです。

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