越生(おごせ)のパワースポット『黒山三滝 & 龍穏寺』を巡る

越生(おごせ)のパワースポット『黒山三滝 & 龍穏寺』を巡る

更新日:2014/08/14 09:51

村松 佐保のプロフィール写真 村松 佐保 嬬恋村案内人
都心から電車で1時間ほどのところに位置する埼玉県の越生町は、自然散策を楽しめる見どころ満載の町です。越生梅林、五大尊つつじ公園、あじさい山公園など名所はたくさんありますが、今回は、パワースポットとして知られ、新日本観光地百選にも選ばれている「黒山三滝(くろやまさんたき)」、室町時代の名将、太田道灌父子の墓がある「龍穏寺(りゅうおんじ)」をご案内いたします。どうぞ最後まで、ごゆっくりご覧ください。

いにしえの山岳仏教修行者の霊場!黒山三滝

いにしえの山岳仏教修行者の霊場!黒山三滝

写真:村松 佐保

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越生の町のほぼ中央を流れる越辺川(おっぺがわ)。その支流の三滝川にかかる黒山三滝へは、越生駅(JR八高線と東武越生線の2路線が乗り入れ)から終点黒山までバス※に揺られること25分。緑あふれるやさしい町並みを眺めている間に到着します。JR八高線は、八王子駅(東京)と高崎駅(群馬)を結ぶ路線ですので、東京方面からは八王子駅で乗り換えることができます。東武越生線は、池袋駅から東武東上線に乗車して、坂戸駅で乗り換えができます。
(※ 公共交通機関ご利用の場合は、バスの本数が少ないので、下記[MEMO] 時刻表(朝日自動車)で、ご確認をお願いいたします。)

バス停から滝までは徒歩15分ほどで、渓流に沿って歩き始めると、明治時代から創業している黒山鉱泉館が見えてきます。宿泊や休憩で温泉につかってホッと一息するのもおすすめです。

さらに進んで行くと、三つの滝が迎えてくれます。男滝(おだき 落差11.2m)、女滝(めだき 落差4.5m)、そして少し下流の天狗滝(てんぐたき 落差13.6m)です。室町時代に山岳宗教修験道の霊場として開かれ、広く信仰を集めたこの地は、春は新緑、夏は涼、秋は紅葉と、訪れる方々を四季の美しさで包み込んでくれます。

写真は天狗滝です。下流側の小さな橋を渡って、少し足場が悪く滑りやすい渓流の階段を登ったところから眺めることができます。四方を山肌に囲まれた狭い地で感じる不思議なパワーに圧倒されます。

江戸の民も惚れていた「男滝・女滝」の美しさ

江戸の民も惚れていた「男滝・女滝」の美しさ

写真:村松 佐保

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滝周辺はハイキングコースとしても人気があります。
奥武蔵の東部・埼玉県飯能市・越生町に位置し、標高500メートルのところにある顔振峠(こうぶりとうげ)を通って、西武線の吾野駅方面までウォーキングを楽しむこともできます。

足元にはたくさんのシダの葉が生え広がっています。この地は、アオネカズラというシダ植物の北限の自生地として、埼玉県天然記念物「黒山の特殊植物群落」に指定されている暖地性植物の宝庫です。

天狗滝から細い山道を少し登っていくと、朱色の小さな夫婦橋(めおとばし)が見えてきます。背景に流れ落ちる滝が、男滝(右)と女滝(左)です。

激しい水しぶきとともに落ちてくる男滝。優雅に流れる女滝。この美しさに江戸時代から男女の和を求めて訪れる人々が多くいたといわれています。滝壺近くまで下りていくと、全身に降りかかる霧のような水しぶきから、神聖なパワーをもらえます。

黒山三滝の詳細は、下記[MEMO] 観光案内 黒山三滝(おごせ町) をご覧ください。

龍神伝説の地に鎮座する 龍穏寺

龍神伝説の地に鎮座する 龍穏寺

写真:村松 佐保

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黒山三滝から龍穏寺までは3キロほどの道のりです。黒山バス停から越生駅方面に進み、上大満(かみだいま)というバス停を左に、2キロほどゆるい坂を登ります。途中ほとんど民家もなく、渓流に沿って歩く山道は最高です!

807年に草創された長昌山(ちょうしょうざん)龍穏寺は、1913年の火災で本堂、庫裡などを消失しましたが、その後大田道真・道灌父子によって再建されました。

ここは龍ヶ谷(たつがや)という地ですが、かつて悪龍が住んでいたという伝説があります。悪龍の荒々しさを、高僧の力を借りて改心させたことから、龍穏寺と名付けられたということです。周囲を山に囲まれて静まり返る境内に、一歩足を踏み入れた時から感じるパワーは、そのせいでしょうか?

写真は、「禁葷酒(きんくんしゅ)」と刻まれた石碑が建っている龍穏寺の入り口です。この「葷」は、匂いの強い食べ物のことで、「葷酒は山門に入ってはいけない」ということです。

境内最強のパワースポット!

境内最強のパワースポット!

写真:村松 佐保

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入口を抜けて石畳を歩き、さらに木立を過ぎれば、荘厳な山門(町指定文化財)が目に入ってきます。4隅には、増長天、持国天、広目天、多聞天(毘沙門天)が祀られています。龍穏寺は、降魔厄除、家内安全、夫婦和合などのご利益があります。

木々が生い茂り、季節の花が咲き、池では鯉が泳ぐ。そんな自然広がる境内は、さまざまな歴史的文化遺産の宝庫です。ご本堂を始め、江戸城外濠の石(江戸城外堀に架かっていた神田橋の橋台の石)、埼玉県指定文化財建造物の経蔵、越生町指定文化財の銅鐘、また太田道灌公墓(分骨して葬られています)などが、時代の重みを伝えてくれます。

写真は境内最強のパワースポットです。ご本堂の左手にある階段を上がったところにある太田道真、道灌父子の墓の正面です。

山の中にひっそりと鎮座する龍穏寺境内をゆっくり歩いてパワーを肌で感じてみてください!

最後に

黒山三滝と龍穏寺のパワースポットを巡る旅はいかがでしたでしょうか。車でも電車やバスを使っても、とても訪れやすい地です。日常を忘れて、伝説が息づく町に溶けこむ一日も素敵です。神聖なパワーを浴びに、ぜひ足を延ばしてみませんか!

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/06/27 訪問

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