秘密にしておきたい京都の名刹、正伝寺本堂から比叡山を望む

秘密にしておきたい京都の名刹、正伝寺本堂から比叡山を望む

更新日:2014/06/27 16:16

京都市内には歴史的名所が数多くあり、日常とは違う、ゆったりとした時間の流れを楽しむことが出来ます。そのなかでも、京都に何度も足を運んでいるリピーターに人気のスポット・正伝寺本堂でのひとときをご紹介したいと思います。

静かな佇まいの山門に迎えられて……

静かな佇まいの山門に迎えられて……
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正伝寺は、京都市西賀茂に位置する臨済宗南禅寺派の寺院です。京都駅から市バスに乗って約40分、「神光院前」というバス停で降ります。バス停からさらに徒歩15分の場所にあり、周辺には住宅地と田畑が広がり、とても長閑な印象です。

参道はその先を楽しむためのプロローグ。

参道はその先を楽しむためのプロローグ。
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山門から本堂までは、静かな林の中を200メートルほど登ります。木漏れ日が美しく、小川も流れるのどかな空間でマイナスイオンをたっぷりと吸収。本堂に辿り着く直前の階段あたりから見上げると、空が広がり、大きく景色が変わることで、「ようやく辿り着いた」という高揚感あふれる気持ちにさせてくれます。

正伝寺本堂は、重要文化財に指定されており、伏見城御殿の遺構と伝わっています。伏見城から南禅寺金地院に移築され、小方丈として使用されていたものを寛永初め頃に現在の場所に移築して、本堂となりました。これらの伝来は文献資料によって明らかになったもので、建物の来歴の詳細については不明な点も多いです。本堂の室内は、やはり重要文化財に指定されている狩野山楽の障壁画があります。こちらの寺院では、本堂内部にも入ることが出来るので、間近で観ることのできる障壁画も見所のひとつです。

縁側でのんびりと、小堀遠州作の庭を楽しむ

縁側でのんびりと、小堀遠州作の庭を楽しむ
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正伝寺の一番の見所は、比叡山を借景とした小堀遠州による庭園で、「獅子の児渡し」とも呼ばれています。季節や時間帯によって、表情を変える比叡山。じっくりと眺めていると、その比叡山の姿が最も美しく見えるように、近景のサツキや塀の奥の樹木に手入れがされていることがわかります。
縁側に腰を下ろして、遠く比叡山までをのんびりと眺める時間は、なんとも言いがたい贅沢なものです。

運が良ければひとり占めできるかも?

正伝寺は、市街地から少し離れることで、観光客の数も減り、隠れ家的な贅沢を味わうことが出来る場所になっています。一人でのんびりと過ごせるので、本当は秘密にしておきたいくらいです(笑)。
京都を訪れたなら、ちょっと足を延ばして、こんな贅沢な時間を味わってみませんか?

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掲載内容は執筆時点のものです。 2013/09/10 訪問

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