すご〜く、いい気持ち!ワット・ポーはタイマッサージ総本山

すご〜く、いい気持ち!ワット・ポーはタイマッサージ総本山

更新日:2018/07/24 15:42

沢木 慎太郎のプロフィール写真 沢木 慎太郎 放送局ディレクター、紀行小説家
タイといえば、マッサージ。ですよね!?タイの首都・バンコク最古の寺院「ワット・ポー」では、伝統的なタイ古式マッサージを受けることができます。このお寺の見どころは黄金に眩しく輝く巨大な釈迦涅槃仏(しゃかねはんぶつ)。しかし、実はこのお寺は、タイ古式マッサージの総本山。つまりタイで一番えらいマッサージ店なのです!また、その技術が学べるというから驚き!将来はタイマッサージで独立するのも夢ではない!?

リラックスした悠然としたお姿に感動!黄金に輝く巨大な釈迦涅槃仏

リラックスした悠然としたお姿に感動!黄金に輝く巨大な釈迦涅槃仏

写真:沢木 慎太郎

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アユタヤ時代に創建されたと伝わる「ワット・ポー」(涅槃寺)。黄金に輝く巨大な釈迦涅槃仏で有名なお寺です。映画などでもご覧になられた方も多いはず!この釈迦涅槃仏ですが、長さ46メートルの大きさは、奈良の大仏さまが立ちあがって寝ころんでも(約29メートル)まだ大きい。

しかし、なんとも癒されるお顔。目は半開きで、片ひじをついて頭を支えています。リラックスして悠然と横たわるお姿に、こちらまでウトウトとしてしまう。これは、悟(さと)りを開いたお釈迦(しゃか)さまが永遠の眠りにつく前の姿を表したもの。澄み切った無の境地と、お釈迦さまの深い愛が感じられます。

人々を喜ばせ、迷いを吹き飛ばす!足の裏には宇宙の真理が…

人々を喜ばせ、迷いを吹き飛ばす!足の裏には宇宙の真理が…

写真:沢木 慎太郎

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こちらも、さきほどの釈迦涅槃仏。いかがですか?専用に建てられた大きな建物も、お釈迦さまが横たわればご覧の通り、なんだか窮屈そう。
頭からつま先まで全身を金箔で覆い、つやつやキラキラ!金色は人々を喜ばせた色で、輝きは迷いを除いて願いをかなえるという意味が込められています。

また、注目していただきたいのが足の裏。長さ5メートルのへんぺい足に、真珠貝を使って神々などを描いた108つの絵があります。これはバラモン教から生まれた仏教の宇宙観を表したもの。黄金に輝く大きな釈迦涅槃仏には、幸福に生きるための道が示されているのですね。

足の裏から背中に回ると、長く伸びた廊下に108つの鉢がずらり!タイ人や観光客たちがコインを入れながら、進んでいくではありませんか。これは、硬貨を1枚ずつ入れながら、108つの煩悩(ぼんのう)を捨てていくという儀式。20バーツ紙幣で、たくさんのコインに交換してもらうことができ、広い堂内は鉢に入れられるコインの軽やかな音色で響き渡っています。

空にそびえる個性的な4つの仏塔 歴代の国王が静かに眠る

空にそびえる個性的な4つの仏塔 歴代の国王が静かに眠る

写真:沢木 慎太郎

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さて、「ワット・ポー」の全体についてご紹介!タイ語で“天使の都”という意味のバンコクの歴史は1782年、ラーマ1世が新しく首都を移したことから始まります。現在の国王はラーマ9世。プミポン国王として国民から敬愛されています。

初代の国王から4代の国王の遺骨を納めているのが「ワット・ポー」。釈迦涅槃仏を納めた仏堂の隣には、色鮮やかな陶器をちりばめた4基の個性的な仏塔がそびえています。
写真では、左の青い塔がラーマ4世。右手前の見事な装飾をほどこした黄色い塔がラーマ3世です。
その奥の緑色の塔がラーマ1世で、一番奥の白い塔がラーマ2世。それぞれの塔には、歴代国王の遺骨が眠っています。

仏塔はチェーディーと呼ばれ、金箔やタイルで飾られ、とてもきらびやか。チョーファーという神話の鳥をイメージした飾り付けもあり、独自の世界に引き込まれます。こうしたタイ独自の寺院を見上げるのも、おもしろいですよ!

きらびやかな輝き!ご本尊さまもゴールド・パワー!

きらびやかな輝き!ご本尊さまもゴールド・パワー!

写真:沢木 慎太郎

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「ワット・ポー」の見どころは釈迦涅槃仏や4基の仏塔だけではありません。敷地の大半を占めるのが「本堂」と、これを取り囲む二重の回廊。廊下には黄金の仏像が数多く並び、まるで美術品のコレクション!神秘的な世界を楽しむことができます。

回廊の中心にある本堂では、写真のように美しいご本尊が。こちらも黄金で永遠の輝きを放っています。ご本尊は、ラーマ1世がそれまで首都だったトンブリーの寺院から移したもの。ブロンズの釈迦座像に金箔をほどこし、見る者を圧倒します。釈迦の生涯を描いた壁画も見事。さらに仏像の台座にはラーマ1世の遺骨が納められ、堂内は厳かな雰囲気が満ち、熱心に礼拝を行うタイ人の姿が強く印象に残ります。

タイで最高のマッサージを!2500年前の東洋医学の神秘を体感

タイで最高のマッサージを!2500年前の東洋医学の神秘を体感

写真:沢木 慎太郎

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さて、このようにたいへん格式高いお寺での、最高のマッサージをご紹介!「ワット・ポー」は、ラーマ3世の時に大改修を行い、今のような大きなお寺となりました。
その際、仏教や医学、文学など当時で最高の学問所をお寺に設置。このうち医術としてのマッサージが伝統的なタイ古式マッサージの総本山へと発展していったのです。
そこには、なんと2500年もの間、釈迦さまの主治医から現代にまで脈々と受け継がれている東洋医学の神秘が隠されているというから驚き!

本堂の横にある、敷地の一番奥には2つのマッサージ場があり、ここではマッサージを学ぶフレッシュな学生さんたちが施術してくれます。
タイマッサージの最高峰の学校で学ぶ学生さんたちの腕は確か。肩や腕を優しく揉みほぐすように始まり、指先まで丁寧にケア。すご〜く気持ちよくて、体調もすっきり!
タイマッサージは痛いというイメージがありますが、「痛い」と日本語で言えば、なんとなくわかってもらえるので、力を緩めてくれます。
料金はコースや内容によって違いますが、4〜500バーツもあれば十分なマッサージを受けることができますよ〜。

さらに、「ワット・ポー」では、このタイマッサージを取得できるスクールがあり、タイの保健衛生省の管理のもと、基本を学んだ人には免許を発行してもらえます。仕事を持ちながら、この学校に通う方も多く、将来のビジネスを考えている人も少なくありません。世界中からタイのマッサージを学びに来ているので、たくさんの外国人の友だちもできるというメリットも。
また、バンコク内に「ワット・ポー」の直営店もあるので、マッサージの取得をお考えの方はこちらに通うのが便利でしょう。料金やコースについては各校にお問い合わせください。

おわりに

「ワット・ポー」の拝観料は外国人が100バーツで、ミネラルウォーター付き。ちなみにタイ人は無料です。タイ人の恋人と一緒に行けばお得。
また、タイの寺院に行く時は、キャミソールや短いスカート、短パンといった肌を露出した服装での入場できません。上から羽織るものを持っていきましょう。ミュールやビーチサンダルも認められないので、履物にもご注意して下さい。
マッサージはとても気持ちいいのでおすすめ。「ワット・ポー」に来られる時は、ぜひ観光コースに組み込んで下さいね!

なお、ワット・ポー周辺の観光スポットについては別途、記事にまとめていますので、ご興味のある方はリンクからのぞいてみてください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/05/02 訪問

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