写真:乾口 達司
地図を見る2005年の秋にオープンした陶芸美術館には、収蔵品を展示する展示棟だけでなく、陶芸にたずさわる職人さんたちが実際に作業をおこなう工房やインフォメーションコーナーが設置されたエントランス棟、広い研修室をそなえた研修棟、レファレンスルームのある管理棟、さらに茶室まで設けられており、陶芸を「見る」だけでなく「作る」「学ぶ」「活用する」とさまざまな角度から堪能することができる施設となっています。
なかでも、私がお勧めしたいのは、エントランス棟2階に設置された展望デッキ!ご覧のように、目の前に和田寺山(わでんじさん)をはじめとする雄大な山々が連なり、訪れたものを圧倒します。豊かな自然にかこまれた美術館。それが陶芸美術館の最大の魅力といっていいでしょう。
写真:乾口 達司
地図を見る展望デッキは、単に景色を眺めるためにだけ、設置されているわけではありません。ご覧のように、その場で食事がいただけるのも魅力の一つ。その一角に設けられているのが、ダイニングカフェ「虚空蔵」です。メニューの中心は手作りのケーキや生パスタですが、もちろん、使われている器は丹波焼。外の景色を眺めたり、器を愛でたりしながら、のんびりとした時間を過ごしましょう。
写真:乾口 達司
地図を見る展望スポットといえば、もう一箇所、お勧めしたいのはエントランス棟3階からの眺め。エントランス棟1階のチケットブースで入館料を支払い、エレベータで3階まで上がると、そのまま展示棟に接続する渡り廊下を歩くこととなりますが、写真は展示棟側から渡り廊下を撮影した一枚。外の景色をゆっくり眺められるように、窓ガラスの手前に仲良く椅子が並べられているのが、ご覧いただけるでしょう。ここが私のお勧めの展望スポット!遠近法にもとづいて作られたそのスペースは、渡り廊下そのものの構成美と相俟って、それ自体、一個の芸術作品を彷彿とさせます。展望デッキからとはまた違った眺めをここから堪能してみてください。
写真:乾口 達司
地図を見る陶芸美術館の展示品は展示棟の館内にだけ置かれているわけではありません。杉浦康益の作品『丹波逍遙・語り合う沈黙2005』は、展示棟と管理棟とのあいだに敷かれた野外の芝生に展示されています。ほかにも、散策路の脇には丹波焼の大壷などがさりげなく置かれており、芸術作品を身近に楽しんでもらおうとする陶芸美術館のコンセプトがうかがえますね。
写真:乾口 達司
地図を見る野外に置かれた焼き物といえば、陶器のランタン、すなわち、陶灯群も、ぜひ、ご覧ください。これらも地元の陶芸家によって作られたものですが、黄昏時になると明かりがともり、日中とは異なる幻想的な姿を見せてくれます。あかりのともる時間帯に訪れてみるのも一計でしょう。
館内の展示品だけが陶芸美術館の魅力ではないことが、おわかりになったのではないでしょうか。展示品を見せることだけを目的とした従来の美術館・博物館から脱却し、さまざまな角度から観覧者に美術館の魅力を伝えようとする工夫がほどこされた陶芸美術館。雄大な大自然をはじめ、美術館そのものの魅力を堪能するために、一度、陶芸美術館に足を運んでみてはいかがでしょうか。
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(2024/4/26更新)
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