厄坂に厄を落として本気の厄除け!四国第23番霊場・薬王寺

厄坂に厄を落として本気の厄除け!四国第23番霊場・薬王寺

更新日:2020/02/26 15:55

凜風 杏花のプロフィール写真 凜風 杏花 ライター
四国八十八ヶ所霊場で「発心の道場」といわれる徳島県。その第二十三番札所「薬王寺(やくおうじ)」は厄除けの寺として全国的に有名で、なんと年間100万人以上もの参拝者が訪れるんです! 特に厄坂と呼ばれる石段に、一段ごとにお賽銭を置きながら厄を落としていく様子は独特。病気平癒を願う参拝者も多い薬王寺を、厄除けスポットを中心にご紹介します。

女厄坂・男厄坂・還暦厄坂

女厄坂・男厄坂・還暦厄坂

写真:凜風 杏花

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薬王寺境内には三つの厄坂があります。仁王門を入り、下から順に、女厄坂33段、絵馬堂から本堂への男厄坂42段、そして瑜祇塔へと続く男女還暦厄坂61段。厄坂石段の下には、小石に書かれた薬師如来の経文がおさめられているので、一段づつ一円玉を置きながら登って厄を落としていくんです。

女厄坂・男厄坂・還暦厄坂

写真:凜風 杏花

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厄年ではない参拝者も、自分の年の数だけ一円玉を置きながら上がっていく方が多く、初詣ではたくさんの硬貨で石段が埋まってしまうほど! もちろんお賽銭ですから、五円、十円など他の硬貨でもよいとのことで、納経所では両替もして頂けます。結構急な石段ですから、一段づつ踏みしめながらゆっくりと上がっていきましょう。

二つのご本尊で倍のパワー!

二つのご本尊で倍のパワー!

写真:凜風 杏花

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「医王山無量寿院薬王寺」は、神亀3年(726年)行基菩薩が聖武天皇の勅願を受け建立され、その後、弘法大師が本尊の厄除薬師如来を刻んで開基しました。高野山真言宗の別格本山とされる由緒ある寺院で、特に厄除の寺として全国にその名を知られています! ちなみに「別格本山」とは、大本山(または本山)に準じた待遇を受ける特別な格式の寺院のこと。

二つのご本尊で倍のパワー!

写真:凜風 杏花

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本尊は文治4年(1188年)の火災のとき、自ら飛び去って焼失を逃れたと伝えられています。堂塔が再建されて新たな本尊が彫られた時に、元の本尊も飛んで帰り後ろ向きに厨子に入ったため「後向薬師」と称されました。二体の本尊があるため、薬王寺では本堂の表と裏の両方から参拝できるようになっているんですよ!

絵馬や石臼で厄除け祈願

絵馬や石臼で厄除け祈願

写真:凜風 杏花

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「厄除開運絵馬」はその名の通り厄の部分を除くようになっています。厄を抜いた後の絵馬は境内に奉納するか、または持ち帰ってもかまいません。いかにも厄除けのお寺らしい絵馬ですよね。

絵馬や石臼で厄除け祈願

写真:凜風 杏花

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絵馬堂にある石臼。この中にはお香が入っていて、薬師如来のご真言「おん ころころ せんだり まとうぎ そわか」を唱えながら、置いてある杵で自分の歳の数だけつけば、厄を払い、病気をせず長生きできると伝えられています。

薬王寺のいくつかの厄除けスポットで、自分の歳を数えるという行為を繰り返すうちに、今までを振り返り、感慨深い気持ちになるかもしれません。

肺病や諸病に効く霊水

肺病や諸病に効く霊水

写真:凜風 杏花

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弘法大師の石像が祀られた祠の足元から湧き出ているのは、ラジウムを含んだ霊水。涸れることなく湧き出す水は肺病などに効くといわれ、「肺大師」と名付けられています。本堂の裏手、見過ごしやすい場所にありますので、探してみてくださいね。

日和佐駅から徒歩10分

日和佐駅から徒歩10分

写真:凜風 杏花

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JR日和佐駅では、改札と反対側に「道の駅日和佐」が隣接。そこから薬王寺はすでに見えていて徒歩10分ほど。薬王寺横には弘法大師ゆかりの日帰り温泉までありますので、参拝の後にくつろがれるのもいいかもしれませんね。では、良い旅を!

薬王寺の基本情報

住所:徳島県海部郡美波町奥河内字寺前285-1
電話番号:0884-77-0023
アクセス:JR日和佐駅から徒歩10分

2020年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/06/22−2018/03/16 訪問

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