ホームへ颯爽と滑り込んできたその姿は、少し角ばったフェイスライン。これまでの近鉄特急と比べると、直線的な立体感が特徴的です。上半分がブルーに彩色され、さらに白を加えてデザインされたボディの側面には、風を思わせる流線型のラインが描かれています。さわやかな色彩でありながら、どこか凛としたイメージを与え、これからの旅が楽しくなることを、すでに予感させるでしょう。そして吸い込まれるように乗り込むと今度は何とも明るい、開放的な空間が待っています。
座席はすべて2+1のゆったり3列シート。座席の前後は125センチもあり、広々とした空間を確保。リクライニングシートを気兼ねなく倒せる広さなのです。シートは本革使用でレモンイエローカラー。電動のレッグレストで足乗せは楽々調節可能。背もたれにはエアクッションを搭載し、リラクゼーションマッサージでますます心地よい気分へと誘います。実は駅停車中、車内にBGMが流れ、ほんのりとした香りが漂っています。こんな、お客様を快く迎えてくれる演出も見逃せません。
さらに大きな窓も特徴のひとつ。車窓からの眺めは、列車の旅で最も楽しいものですよね。周りの景色に溶け込みながら次々とその風景は変わり、走馬灯のように流れるていく走り心地も快適。一般車両で縦84センチあり、展望車両ではさらに110センチ!車両の先頭もガラス張りになっており、サイドもフロントも楽しめるパノラマビュー設計なのです。展望車両での、迫ってくるような景色は、しまかぜに乗車したなら必見でしょう。
至れり尽くせりの座席ですから、思わずそのままリラックスしてしまいそうです。もちろん、リラックスできるような作りですから、それでいいのです。でもちょっと待って。この動くラグジュアリー空間を楽しむには、車内を隅々まで探索するのもひとつの方法です。
まず一般車両に乗ったのなら、先頭車両まで一度足を運びましょう。颯爽と緑の中を駆け抜ける雰囲気は、車内にいても、まるで自分が風になったかのよう。ただ一般車両からここまで展望に来る人も多いので、堪能したら次の人に変わってあげてくださいね。
昔は食堂車と呼んでいたでしょうか。しまかぜではオシャレに「カフェ車両」と名付けられ、景色と食事を楽しむことができます。座席はすべて窓を向き、1階と2階に分かれて全19席。かなり混むので早くから並んで待ちましょう。洋風、和風それぞれの個室、サロンなど、グループで貸りられるテーブル席もあり、そこを活用するのも手です(別途料金必要)。
販売されているメニューは、沿線の名物を利用した海の幸ピラフや松阪牛カレー。河内ワインや五か所ミカンジュースなど、地ビールやジュース。伊勢茶アイスクリームなど地元ならではのスイーツもご用意。しまかぜでしか食べられない一品を、ぜひ味わってください。
しまかぜは完全予約制となっており、チケットの発売はあなたが乗りたい日時の一か月前から。しかしネットでは即完売、窓口では数十人の列を作るのですから、チケットを取るのは至難の業ですよね。そこで確実にチケットを手に入れる方法をご紹介します。
日程に融通が利くのなら、毎日でも予約を入れて!当たり前ですが、毎日予約を入れれば、どこかで必ず取れます。取れたときが乗るときです。それに合わせてプランを練り、旅の計画を立てましょう。そうしてでも乗る価値はあります。
日程がなかなか自由にならないという人、こういう方たちのほうが多いと思います。そこで仲間を集め、受け付け開始日に一斉で予約の猛攻撃をかけてください。できれば展望車の座席確保をおススメします。複数予約できた場合はお好きな席を選んで、残りは他の乗車希望者のためにも早めにキャンセルしましょう。
しまかぜはまだまだ見どころ満載です。豪華な設備やバリアフリー、喫煙スペースに鍵付きロッカー、人口大理石を使用した化粧室の床、そしてホスピタリティ溢れるサービスも心を魅了する理由でしょう。
近鉄特急しまかぜは2014年、鉄道愛好会によって選ばれる最優秀車両「ブルーリボン賞」を受賞しました。また要望の多かった京都〜賢島間も、いよいよ2014年10月10日から定期運転が開始!「またあの電車に乗りたい」「快適空間を味わいたい」という気持ちにさせるこの電車は、乗れば乗るほど癖になります。乗りものを目的とした旅、そんなスタイルを楽しんでみてはいかがでしょうか?
この記事の関連MEMO
- PR -
トラベルjpで250社の旅行をまとめて比較!
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/4/26更新)
- 広告 -