写真:六三四
地図を見る鹿児島県の薩摩半島の南、南九州市頴娃(えい)町にある「釜蓋神社」。正式名称は「射楯兵主(いたてつわものぬし)神社」といいます。いつ頃からこの地にあるのかは定かではありませんが文政年代(1818年から1830年)より更に800年前に創建されたといわれています。ご祭神はスサノオノミコトで高さ30cmの石体が御神体となっています。
「釜蓋神社」名称の由来は天智天皇と大宮姫が御領の安藤実重中将を訪ねた時に遡ります。実重が接待として何十石も米を蒸している時に突風が吹き、釜の蓋がこの地に飛ばされたそうです。その時土地の人々が拾い神として蓋を祀り、釜蓋大明神と呼ぶようになりました。その後スサノオノミコトを配祀し「射楯兵主神社」となったと伝えられています。なんともユニークなお話です。
写真:六三四
地図を見る赤い柱が立てられた海岸線を歩き「釜蓋神社」前まで来るとJFA(日本サッカー協会)のシンボルマーク、ヤタガラスが目に飛び込んできます。冒頭のなでしこジャパンは、ロンドン五輪必勝祈願で参拝するも惜しくも銀。しかしこの時の優勝チームアメリカは、チーム全員で参拝していたという嘘のような本当の話。現在はサッカーファン必勝祈願の地と言っても過言でなく、寄せられたメッセージにはファンの熱い想いが込められていました。
以前から勝負事には絶大な力を発する『武』の神様と言われていた「釜蓋神社」。サッカーの好成績もあってかパワースポットとしての認知度もあがり平日でも多くの観光客が訪れています。
写真:六三四
地図を見る「釜蓋神社」の珍しい参拝法が「かまふた願掛けかぶり」。社殿には釜蓋大明神と書かれた木製の「釜フタ」が幾つも置かれてあります。このフタを頭の上に乗せ、手を使わずに鳥居から賽銭箱前までお参りする願掛けが出来ます。途中で落ちてしまったら最初からやり直し。見事無事成功すれば厄除け、開運とのこと。一度失敗してもやり直しがきくとは、粋な神様ですね。
また『武』の神様でもあることから戦時中は釜フタを被ってお参りすると無事に生きて戻れるともいわれ参拝者があとを絶たなかったそうです。
この釜フタは2種類あり普通サイズの一人用と、二周りほど大きな『しあわせ』『なかよし』と書かれた二人用。恋人同士で息を合わせ、一緒に願掛けをする姿も見られます。中々難しいようでフタが落ちる事も度々ですが息を合わせ慎重にフタを頭に乗せて歩く姿は何とも微笑ましい光景です。
※「かまふた願掛けかぶり」無料
写真:六三四
地図を見る「釜蓋神社」の願掛けでもうひとつご紹介しておきたいのが「かまふた願掛け投げ」。粘土を乾燥させた釜蓋を海岸の岩場に置かれた釜に投げ入れる願掛けです。
古来、釜は神聖視され神占神事にご進物として使われています。「かまふた願掛け投げ」も神占神事をイメージさせるものです。粘土の蓋が写真下部に小さく写っている赤い釜の中に入れば願い事がかなう!かもしれません。
微妙な大きさの粘土蓋にこれまた微妙な距離に置かれた釜。1回で入れるのは難しく筆者は3個目でようやく入りました。コントロールに自信のない方は5個ほどお持ちになられたほうがいいでしょう。
※「かまふた願掛け投げ」1個100円
写真:六三四
地図を見る社殿横には『希望の岬』と書かれた鳥居があり、その奥には釜蓋の屋根が作られた休憩所。そこには江戸時代に全国の測量を行った伊能忠敬が「天下の絶景なり!」と言った神社近くの「番所鼻自然公園」と同じ素晴らしい景色が広がっています。天気が良ければ東シナ海の先に薩摩富士と呼ばれる開聞岳(924m)そして南には硫黄島や竹島も見えるとか。
キラキラと輝くサムライブルーの青い海とかなたに見える雄大な山や島々。『武』の神様がいらっしゃる「釜蓋神社」で願いを込めればサッカー日本代表もきっと勝利すること間違いなし!
ただ訪問したこの日は天気が悪かった・・・。
釜蓋神社
【住所】鹿児島県南九州市頴娃町別府大川
【電話】0993-38-0171(大川公民館)0993-38-0024(別府公民館)
※土・日・祝日は電話応対不可
実は筆者も娘のインターハイ予選勝利祈願で初めて参拝。そして二日後、公式戦で一度も勝った事のないチームに見事勝利し創部20年目にして初めて全国大会出場を決めました。自分自身が体験した経緯からも「釜蓋神社」には『武』において絶大なパワーがあると信じてやみません。
ココ一番の勝負!おすすめいたします「釜蓋神社」!
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(2024/3/29更新)
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