写真:カカミ ユカ
地図を見る「飛騨里山サイクリング」の見所は、“飛騨古川”という里山の美しい風景が残るエリアをマウンテンバイクを使って巡ることができるという点です。岐阜県飛騨地方に旅行される方は、大抵、高山の古い町並みを巡り、白川郷へ行き帰る…というのが定番コースですが、このツアーでは、まだ足を運ぶ人が少ない“飛騨古川”エリアを旅することができます。
高山の奥座敷と称され、飛騨に残るもう一つの古い町並みとして知られる“飛騨古川”は、白壁土蔵やお寺の石垣などの町並みをバックに、鯉が放たれている瀬戸川が流れる情緒豊かな町です。ツアーはもちろん町の中心部の瀬戸川も含みますが、醍醐味はマウンテンバイクを飛ばして周囲の集落を訪れることです。5月であれば田植えシーズン、夏であれば青く実った稲の風景など、四季と里山の風景をダイレクトに感じることができます。
■「飛騨里山サイクリング」
主催:SATOYAMA EXPERIENCE(株式会社美ら地球)
ご予約:メールもしくはお電話で(HP参照)
コース内容:ハーフ 10:00〜12:30 4,700円
スタンダード 13:30〜17:00 7,300円
ライド&ハイク 10:00〜15:00 9,800円
※古川の中心部瀬戸川等を訪れるツアーは「ハーフ」になります。
※その他詳細はHP参照。
写真:カカミ ユカ
地図を見るマウンテンバイクをこいで、田園が広がる集落エリアを訪ねると、すれ違う地元の人が必ずと言っていいほど「こんにちは〜」などと声をかけてくださいます。というのも、このツアーを主催しているSATOYAMA EXPERIENCEのガイドの方は、ご自身がこの地に移住してこられた方が多く、実際に“飛騨古川”に住み、地元の方と多く交流を持っていらっしゃる方が多いからです。例えば、農作業しているおじさんに「おまえんところの野菜どんなくらい育ったか?」などとガイドさんが話しかけられたりしています。そんなツアーガイドさんのツアーだからこそ地元の方と密な交流が生まれるのです。
また、ツアー客も首都圏からの方が多く、「里山の暮らしってどんなものなんだろう」「都会での仕事での疲れを癒したいなぁ」と少なからず田舎での暮らしをのぞいてみたいという思いを持っていらしゃる方が多いので、皆さん地元の人の話には興味深々です。
筆者が訪れた日は、畑でネギを耕しているご夫婦がいらっしゃり、話しかけてくださいました。いろいろ話していると「あんたら、ネギ持ってくかね?」と収穫体験までさせていただき、ネギのおすそ分けをいただきました!それ以外にも、ガイドさんの案内で、築100年以上の古民家の玄関まで上がらせてもらい、飛騨地方に伝わる建築技術の説明なども聞かせていただきました。地元の方との交流を持つことができると、その地により親しみが持てますし、「また次も訪れたいな〜」という気持ちにさせられます。実際にリピーターの方も多いようです。
写真:カカミ ユカ
地図を見るツアーの途中でガイドさんが、地元の人がよく飲み水として利用している湧き水スポットを紹介してくれます。そこで汲んだ水でティータイムを取ります。簡易湯沸しでお湯を作り、暖かい飲み物を飲むことができます。この日は、飲み物と地元の「味噌煎餅」をいただきました。
途中で休憩があることで、ペダルを漕ぎ疲れた足を休めることができますし、一緒に参加したツアーの方やガイドさんとの楽しいおしゃべりタイムにもなります。こういった一息タイム、体を動かした後にはとても嬉しいひとときです。
写真:カカミ ユカ
地図を見るSATOYAMA EXPERIENCEのウェブサイトを見てもらうとわかるのですが、日英2言語対応のサイトになっています。SATOYAMA EXPERIENCEは日本が誇る里山文化と世界を繋ぎ、これまでは外国人にとって日本の田舎のツアー情報は非常に得難いものでしたがそれを実現していこうという思いもこめられた取り組みのようです。
SATOYAMA EXPERIENCEの広報・白石さんが「飛騨里山サイクリングに参加されるお客さまの半分以上は海外からいらしています」というように、外国からのお客さまの姿が多いです。ガイドの中には海外在住経験が長い人も多く、どんなバックグラウンドをもったお客様に対してもわかりやすい説明を聞くことができると、国内外のファンが多いツアーでもあります!!
SATOYAMA EXPERIENCEは、「飛騨里山サイクリング」以外にも、「アート&カルチャー」「タウン&ビレッジウォーク」「ロングステイ」「マガジン&イベント」といったカテゴリーがありそれぞれに里山文化を紹介する取り組みをしていらっしゃいます。
そのひとつ「ロングステイ」のカテゴリーで行っている「里山オフィス」に今注目が集まっています。地元の工務店、柳組さんとの共同プロジェクトで、地元で空き家になっている古民家が多いことに注目し、ツアーでいらしたお客さまに貸し出すことで、そこにロングステイしてもらおうと始められたとのことです。
飛騨古川の地も過疎化がさけられず、せっかく飛騨匠の技術を生かして造られた民家も、使わなければ傷む一方。しかし、今ではふだんは首都圏で仕事をしていらっしゃる方がリモートオフィスとして利用されるなど、利用範囲がどんどん広がっています。古民家の貸し出しは、基本は一棟貸しで、キッチンや風呂もついており、長く滞在するにはぴったりです。ホワイトボードやオフィス機器が揃った部屋も用意されていました!
今はパソコンひとつあれば、どこでも仕事をできる時代です。
夏の暑い期間など、涼しい場所でお仕事してみるのもいいのではないでしょうか。
また、お仕事という使い方だけでなく、ご友人同士で一棟を借り皆で泊まるという利用もOKとのこと。飛騨地方に旅行の際は、ご利用オススメです!
■「里山オフィス」
管理:株式会社柳組
貸し出し民家1:「源七」150年、標高1,000Mの高原に建ち続ける農家民家
貸し出し民家2:「末広の家」技術の粋を集めた数寄屋造りの住まい
貸し出し民家3:「白川郷オフィス」世界遺産白川郷にある小さな離れ
貸し出し価格:「里山オフィス」のHP参照
「飛騨里山サイクリング」は、綺麗な日本の原風景が見れるのが魅力のツアーなのかな、と思っていました。ですが、実際に参加してみると、このツアーの見所はなによりも人との出会いだなと実感しました。マウンテンバイクに乗って走っていると、お年寄りから中学生の子どもまで皆から「こんにちは〜」とか「今日はたくさんの人数で来たんだね〜」などと話しかけられます。
また、その地に実際に暮らすガイドさんから生活してみて気づいた里山暮らしの体験談などを聞くことができ、リアルな暮らしをのぞくことができます。普通の景色を楽しむツアーよりも、ずっと濃密な時間がそこにはあります。そういった体験をすることによって、飛騨古川の地が近い存在に感じられ、また季節を変えて訪れたくなること間違いなしです。ツアーに参加される方も2回目、3回目という方も多かったです。
都会の喧騒を離れ、心を癒す地への旅、ぜひいかがでしょうか。
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(2024/3/29更新)
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