神の湯と呼ばれる名湯「四季の杜 紫尾庵」【紫尾温泉】

神の湯と呼ばれる名湯「四季の杜 紫尾庵」【紫尾温泉】

更新日:2012/10/18 17:36

六三四のプロフィール写真 六三四 温泉ソムリエ師範、温泉フリーライター
鹿児島県薩摩郡さつま町に「神の湯」と呼ばれる温泉があります。鹿児島県屈指の名湯と呼び名の高い温泉の名は紫尾温泉。神秘の湯が湧く温泉郷唯一の離れの宿のご紹介です。

紫尾神社拝殿下に湧出する北薩摩屈指の名湯

紫尾神社拝殿下に湧出する北薩摩屈指の名湯

写真:六三四

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鹿児島県薩摩郡さつま町紫尾温泉。鹿児島県北部、北薩(ほくさつ)と呼ばれる地域。その北薩最高峰の紫尾山(標高1,067m)東麓にある温泉です。共同浴場が1つと旅館3軒が並び、ひっそりとした湯治場の雰囲気が今も残っています。
 
温泉街の中心に、古くは「紫尾権現」と称された紫尾神社があり、拝殿下に温泉が湧いています。地元では「神の湯」と呼ばれる抜群の泉質を誇る極上の温泉。鹿児島の温泉を津々浦々まわった立場からも、紫尾温泉は鹿児島を代表する温泉といって過言ではありません。

12月近くになると、この温泉に渋柿を大量に浸ける紫尾温泉名物の「柿の渋抜き」が行なわれます。各温泉宿でも硫黄の香りがする甘味たっぷりの柿が夕食のデザートなどに振舞われます。「柿の渋抜き」は紫尾温泉の風物詩として鹿児島では知られ、この情報をテレビや新聞で見かけると冬の訪れを感じる人も少なくありません。

紫尾温泉唯一の離れの宿「四季の杜 紫尾庵」

紫尾温泉唯一の離れの宿「四季の杜 紫尾庵」

写真:六三四

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長閑な田園風景が広がる紫尾温泉。田んぼのかたわらに素朴な木製の看板が立てられています。さらにそこから緑が生い茂った山道を車ですすむこと約2分。木々に囲まれた「四季の杜 紫尾庵」に到着します。

木造平屋3タイプ6室の離れで構成される宿は温泉と料理が評判。地元鹿児島でも人気が高く週末はほぼ満室。宿泊者の中には静かな山麓の温泉での寛ぎ、癒しを求めて関東方面からの常連さんもいらっしゃるそうです。日常の喧騒から離れ、名泉の郷でのんびり過ごしたい。温泉ファンなら誰もがそう思うことだと思います。

湯の流れる音と自然のささやきがBGM

湯の流れる音と自然のささやきがBGM

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この日訪問した客室はベッドが置かれた1ルームに“個”に重きを置いた部屋専用のテラス、そして露天風呂。「神の湯」と宿の自家泉源からの混合泉が静かに浴槽に注がれています。露天風呂に入ると周囲に宿る野鳥の鳴き声、風に吹かれる木々の音、温泉の流れる自然の音だけが聞こえ、静かにゆっくりとした時間が流れていきます。

浴後はプライベートテラスでのんびりするのがおすすめ。優しい自然の風が熱った体を冷まし、テラス前を流れる川の音が心にも癒しを与えてくれます。

pH9.6の「神の湯」で心と体のリセットを

pH9.6の「神の湯」で心と体のリセットを

写真:六三四

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さて、肝心の温泉はもちろん掛け流し。なめらかな浴感は肌の周りがコーティングされたような感覚を覚えるほどのやわらかさです。温泉の化学的格付けをする時に用いられるpHは9.6と高アルカリ性の温泉という事を示しています。一度紫尾温泉を体験すれば、飛行機を使ってまで遠方から訪れる常連さんの気持ちが分かるのではないでしょうか。
 
客室のお風呂は24時間いつでも入浴可能。紫尾神社から湧出する、ありがたい温泉「神の湯」を存分に堪能し、自然のささやき、そして温泉の力で疲れた体はきっとリセットされると思います。鹿児島が誇る北薩の名湯に是非お越しください。

四季の杜 紫尾庵

四季の杜 紫尾庵

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【温泉名】紫尾温泉
【住 所】鹿児島県薩摩郡さつま町紫尾1663
【電 話】0996-31-9270
【泉 質】単純硫黄泉
【適応症】慢性皮膚病,慢性婦人病,きり傷など
【立寄湯】不可(姉妹宿旅籠しび荘は立寄り可能)
【宿 泊】通常価格1泊2食¥16,000〜 

※「四季の杜 紫尾庵」に宿泊の方は、敷地に併設する姉妹宿「旅籠しび荘」の大浴場や露天風呂も利用する事が出来るそうです。

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/09/03 訪問

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