梅雨を彩る長崎の代表花を楽しもう!「紫陽花まつり」

梅雨を彩る長崎の代表花を楽しもう!「紫陽花まつり」

更新日:2015/06/02 15:47

6月は梅雨の季節。梅雨と言えば、しつこい雨と湿気が長く続き、嫌なことが多いですが、長崎ではこの時期になると、「紫陽花まつり」が毎年開催されます。紫陽花と書いて“アジサイ”と読みますが、長崎では“おたくさ”というもう一つの名前で知られていて、このおまつりは「おたくさまつり」と呼ばれています。今回はその名前の由来と、アジサイの見所をご紹介!

オタクサと国境を越えた二人の愛の物語

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さて、この「おたくさ」という名前。アジサイの歴とした学名でもあります。では、なぜ長崎ではこのような名前で知られているんでしょうか?それは、シーボルトという一人のオランダ人の純粋な愛から始まるのです。

シーボルトは、1823年、出島のオランダ商館の医師として長崎に来日。以来、西洋の進んだ医学を多くの人に教えるかたわら、大学で植物学を学んでいたシーボルトは、日本の植物、特にアジサイについて多く研究していたそうです。
そんなある日、日本人の最愛の女性・お滝さんと出会い、イネという娘を授かります。やがて、国外追放の身となり、最愛の人と引き裂かれることを余儀無くさせられるシーボルト。しかし、どうしても彼女のことを忘れられなかったのか、彼はアジサイの学名を彼女の名前から「オタクサ」とし、ヨーロッパに紹介しました。
そして、それから実に三十年の歳月が流れ、ついに二人は再会を果たすのです。

このようなことから、アジサイは長崎市の花に選ばれ、毎年梅雨の時期に長崎の街を彩ってくれています。

ここ「シーボルト宅跡・シーボルト記念館」では、彼にまつわる資料や医療器具などが展示されています。また、アジサイの咲く季節になると、期間限定でアジサイについての資料も展示されているので、この機会にぜひどうぞ。

アジサイ以外の花も楽しめる!「グラバー園」

アジサイ以外の花も楽しめる!「グラバー園」
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では、歴史を少し学んだところで、美しいアジサイが見られる場所に行ってみましょう。

この写真の「グラバー園」は、かの有名な貿易商人、トーマス・B・グラバーが住んでいた場所。彼は幕末時代、武器の取引や藩士の海外派遣など、当時の日本の近代化に大きく貢献した人物です。

「紫陽花まつり」の期間中は、多くのアジサイで彩られ、普段とは少し違った一面を見せてくれます。また、アジサイ以外の花も多く、花が好きな人には特にオススメの場所です。

アジサイに囲まれた「眼鏡橋」も必見!

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そしてもう一つ、キレイな場所があります。それは長崎の代表観光地、眼鏡橋!

こちらでは、期間中様々な種類のアジサイが道に並べられています。
赤や青の色彩豊かな色が加えられた眼鏡橋周辺の町並みはとてもキレイ。

これだけのアジサイとコラボした眼鏡橋を見られるのは、期間中のみ!
この機会に是非、足を運んでみて下さい。

おわりに

いかがでしたか?

2015年の紫陽花まつりは、5月23日(土)〜6月14日(日)の期間開催されています。

シーボルトが愛した日本人、お滝さん。
是非、2人の恋物語を想像しながら長崎の町を歩いてみて下さい。

また、「長崎は今日も雨だった」なんて言葉もあるので、期間中の雨の日に長崎の町を歩くと、より一層アジサイを楽しめるかもしれません。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/05/28 訪問

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