川が温泉!知床の秘境カムイワッカ湯の滝で沢登り&秘湯気分満喫

川が温泉!知床の秘境カムイワッカ湯の滝で沢登り&秘湯気分満喫

更新日:2014/06/09 17:42

世界遺産になっている北海道知床。その知床の奥地にあるカムイワッカ川は、上流から温泉が湧き出て流れている温泉の川。
現在入浴することのできる滝つぼは、残念ながら体を温めるほどの水温はありません。しかしこれも自然の温泉ならでは。夏であれば遊ぶにはちょうど良いのではないでしょうか。
野趣あふれた知床の秘境・カムイワッカ湯の滝をご紹介いたします。

知床の奥地、まさに秘境にあるカムイワッカ湯の滝

知床の奥地、まさに秘境にあるカムイワッカ湯の滝
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知床五湖の更に奥に行ったところに、このカムイワッカ川はあります。その為車でないと行くのは不可能。時期によってはウトロ温泉や知床自然センターからの、シャトルバスしか入ることができない交通規制もあります。
入れる期間も6月初旬から10月下旬頃までと、1年のうち半分もありません。

周りは木々に囲まれ、熊も出没する地域。念のため、熊よけの鈴は持って行った方が良いでしょう。
また、温泉の成分により川底はぬるぬるとして、非常に滑りやすくなっています。毎年のように滑落や転倒の事故も起きるとか…。携帯の電波も届かない地域。事故を防ぐには、かかとが固定できる靴やサンダルが必要。BESTはわらじ。以前は滝の入り口に草鞋を貸す業者がいたのですが、現在はいないようです。

滝つぼに浸かるつもりなら、女性はあらかじめ水着を中に着て、その上から濡れても良いTシャツなど着るのがよいでしょう。そうでなければ、短パンにTシャツなど濡れても良い服で。なるべく荷物はリュックなどに入れ、手に物は持たないようにして両手を使えるようにしてください。

アクセス
女満別空港〜R39号〜R334号〜道道93号経由、約120km

川をザバザバと遡る〜温泉沢登り

川をザバザバと遡る〜温泉沢登り
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支度ができたら出発!
川にザバザバと入っていきます。川の脇に遊歩道なんてありません。川の中を歩いて行く…沢登りです。川の水は温泉なのでちっとも冷たくありません。ただし、温泉の成分によって岩がぬるぬるとして、とても滑りやすくなっています。おまけに水は容赦なく流れてくるので、気を付けていないと足を滑らせて転倒してしまう危険が…。
なるべく水量の少ない場所や、平らな場所を選んで歩くようになりますが、かなり歩きにくいところも…。沢登りに慣れてない人も多いと思います。十分に注意して事故のないように歩きましょう。

野趣溢れた一の滝

野趣溢れた一の滝
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入口から100mほど川を遡ると、一の滝に辿り着きます。
秘境の温泉気分を味わいたい場合は、ここで入ることができます。野趣あふれた滝つぼで、秘境感を満喫。ただし温度は30度以下と温く、体を温めるほどの水温はありません。そのため真夏なら良いですが、ちょっと肌寒いような日には入るのには向かないでしょう。

硫黄山を源流に持つここの泉質は硫黄を含み、強酸性の硫酸泉。肌の弱い方は長時間触れていると、痒みなどの症状がでる可能性がありますので注意してください。

一の滝を登ってみると…

一の滝を登ってみると…
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一の滝の水量の少ない場所を選んで登ると、その先の上流はさらに野趣に溢れています。当然上流に行けば入浴に適した温度になるのですが、この先は現在は立ち入り禁止。
落石があり、現在もその危険があるので、これ以上行くことはできません。

ちなみに現在一の滝と言われている滝は、昔は四の滝と言われていました。というのもこの上流に更に3つの滝があるからなのです。

以前の上流の様子

以前の上流の様子
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筆者が2004年に行った様子を、参考までにご紹介しておきます。

現在の一の滝を更に100mほど遡ると、落差3mほどもある二の滝があり、たいがいの方はここの滝つぼで入浴。というのもさらに上流に行くためにはここが最大の難関で、ほぼ垂直の滝を登らないと行けないからです。登ったら当然帰りは降りないといけないので…。降りることを考えると、ほとんどの方が躊躇すると思います。
ちなみにここの水温は、入浴にはちょっと温い程度。しかし今の一の滝に比べたら、十分に入浴可能です。
この辺りで下流の方を振り返ると、天気が良ければはるか遠くにオホーツク海を望むことができました。

二の滝の崖をよじ登りさらに川を遡ると、小さ目の三の滝があります。ここが入浴にはちょうど良い水温でしょうか。
三の滝をさらに遡ると、左手に温泉の湧き出ている崖があります(上の写真)。源泉の温度は約70度と高温のため、岩は緑に変色。

そして四の滝。ここまでくると水温は少し熱め。滝つぼは筆者の身長(157p)では足が底に着かない場所も…。この四の滝はまさしく秘湯!いつかまた入浴できる日が来ることを楽しみにしていましょう!

おわりに

滝つぼの温泉に入る…誰もが憧れるシチュエーションだと思います。今入浴することができる滝つぼは温度が低めとはいえ、夏なら温泉の水風呂と考えれば十分満喫することが可能。
夏の知床で沢登りを楽しみ、秘境気分を味わってみてはいかがでしょうか。

掲載内容は執筆時点のものです。 2004/09/14 訪問

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