写真の整然とした入口から一歩中へ入ると、そこには泡盛の世界が繰り広げられています。
入口のすぐ左手には「手造り泡盛工場」があり、こだわりの泡盛造りの工程を詳しく教えていただけます。
こちらの工場では、沖縄本島ではここでしか見られない地釜蒸留による泡盛造りがされており、一升瓶換算でわずか60本しかとれません。
それでも「大型の仕込みではできない、特徴のはっきりした酒造り」にこだわり、今日も手作業で泡盛が造られています。
この建物の地下へ降りると「古酒蔵」があります。
ここでは、「THE OWNERS」という古酒預かりシステムがあり、申し込みをした日から5年間(最大20年まで)、貯蔵熟成に最適な沖縄県産マンゴー果実酵母で仕込んだ「忠孝原酒44度」をクラシック音楽を聞かせながら、大切に預かってもらうことが出来ます。
また申し込みの際に、オリジナルメッセージラベルを作成するか、瓶に直接ブラストすることが出来ますので、旅の思い出にはもちろん、誕生祝いや結婚祝いなどの記念にも良いですね!
「いいくぅーす(古酒)を造るには、いいカーミ(甕)が要る。」という事は、47の泡盛の蔵元がすべて分かっていたそうです。
そこで、現会長の大城繁さんが泡盛業界初の試みとして古酒甕製作に取り組み、挫折に挫折を重ねて独自のノウハウを生み出したのが、くぅーす(古酒)の為の焼締めの甕造りです。
「忠孝南蛮荒焼甕」は、ひとつとして同じものは存在しません。
この忠孝釜では、3人の職人さんが、土造り、成形、焼形と丹精込めて甕を作る様子が見学出来ます。
お店で購入して、そのまま放っておいても熟成がすすむ泡盛。
しかし、この「忠孝南蛮荒焼甕」に入れることで、約1.6倍の速度で熟成が進むそうです。
飲む直前に甕に入れても、すぐに熟成が進むため、効果があるそうです。
普通、陶器の表面は上薬(うわぐすり)を用いて覆って耐水性を上げますが、ここでは上薬を一切使わず、焼締めのみです。
写真の一番左が焼締め前のサイズ、完成時には一番右のサイズまで締められます。約45%小さくなるまで焼締めをするというから驚きです。
すべての甕が手造りで、炎の文様である釜変もひとつとして同じものは存在しません。
台風の多い沖縄では、木造建築を目にする事自体が珍しいことですが、こちらの古酒蔵は、お酒をカビ臭などから守るため木造でできています。
一升瓶換算で2万5千本貯蔵のタンクが18本、合計45万本分の古酒と、五升甕、一斗甕が合計800個並んでいて、首里城に次ぐスケールだそうです。
木の香り、ほのかな古酒の香り、そして心地よいクラシック音楽に包まれ、思わず無口になってしまう程の感動がこの古酒蔵にあります。
外観からは想像もつかない中の雰囲気に、つい足を止めて感動に浸ってしまう、そんな古酒蔵です。
さて、泡盛工場→忠孝釜→木造古酒蔵を一通り周ったら、最初の泡盛工場の建物に戻ってきます。
ここには「忠孝オリジナルショップ」が併設されていて、常時約15種類の泡盛が試飲可能となっています。
また、ここでしか手に入らない南蛮荒焼甕の一点物くぅーすも並び、それぞれの泡盛の特徴なども詳しく説明してもらえるので、泡盛ファンはもちろん、泡盛初心者さんも安心です。
お酒以外にも、ノンアルコールの黒あまざけ(こちらも試飲可能!)や、忠孝オリジナルの前掛けやタオルなどのグッズまで揃っているので、お酒が飲めない人も旅の思い出となるショッピングが楽しめます。
工場見学というと前日までの予約が必要な事も多いのですが、「くぅーすの杜 忠孝蔵」は、いきなりの飛び込みでも快く迎えてくださるので、急な予定変更でも気軽に立ち寄れるのが嬉しいですね。
ただ10名様以上での見学や、スタッフの案内をご希望の方、車椅子、その他介助が必要な方は、予約してからの方がスムーズに案内できるのでご協力ください、とのことでした。
見学の所要時間は約1時間。年中無休で見学が可能です。
見学時間は、下記の通り↓
9:00 10:00 11:00 12:00
13:00 14:00 15:00 16:00 17:00
見学最終受付17:00まで(但し試飲、ショップは18:00まで)
※時間調整については、相談可。
※忠孝蔵営業時間: 9:00〜18:00
また、ここでは泡盛造りの体験もやっています。
こちらは予約が必要なので、必ず事前にお問い合わせください。
空港近くで便利な立地条件にあるので、沖縄南部の観光地と合わせて立ち寄るのも良いですね!
是非、沖縄一小さな手造り泡盛工場でこだわりの泡盛造りを目で見てきてください。
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(2024/4/26更新)
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