写真：LUI
地図を見る屋久島の名所、白谷雲水峡の登山口へは麓の町、宮之浦からバスで約３０分、あるいは車、タクシーで行くことができます。
登山口で協力金（高校生以上）一人３００円を支払い、トレッキング開始です。
入山口から始まる遊歩道の側を流れる渓流は水源の森１００選とたたえられる豊かで美しい清流です。
遊歩道に沿って１０分ほど歩き、憩いの大岩という大きな岩の上を登ると、飛流おとし（写真）という滝に出会います。
この滝は落差約４０Mで鋭い岩間の間を勢いよく流れ落ちていきます。そしてその深い滝つぼの中の巨石を美しい色で写しだす水流に目を奪われます。
写真：LUI
地図を見る整った遊歩道は入口から１５分ほどで終わり、そこからは山道になります。
奉行杉コースの順路案内に従い山道を歩くと、まず最初に２代大杉（奉行杉コース入口から２０分）、そして３本足杉（２代大杉から３０分）、３本槍杉（３本足杉から１０分）といった特徴的な杉の木に出会うことができます。
そして３本槍杉から２０分ほど行くと奉行杉にたどり着きます。
奉行杉は白谷雲水峡の屋久杉の一つでこの地区で調査されている中で最大の巨木です。屋久杉とは屋久島のなかでも樹齢１０００年を超えた杉の木のことを指します。
その木の持つ生命力を感じながら想像力を働かせてみてください。奉行杉の木の幹のこぶが「もののけ姫」にでてくるこだまのような姿に見えませんか？
写真：LUI
地図を見る奉行杉を過ぎて２０分ほど歩き、沢を渡るとくぐり杉、２代くぐり杉という２つのくぐれる杉の木を通ります。これらの２つの木は倒木更新といって屋久島の各所で見られる現象によってできたものと考えられます。
倒木更新とは倒木の上に新たな木が育つことを意味し、中の倒木が朽ちたことで根と根の間が空間になり門のようになったと推測されています。
大きな木が何百年もの寿命や落雷などで倒れ、そこに降り注ぐ光によって新しい木が成長する。世界自然遺産にも登録されている屋久島における自然のサイクルの例の一つです。
写真：LUI
地図を見るくぐり杉から歩くこと１５分、ついに白谷雲水峡のハイライトである苔むす森に到着です。
苔むす森はジブリ映画「もののけ姫」のモデルとなった場所で大変人気のある場所です。他にも似たような景色が白谷雲水峡の中にはありますが、苔むす森はそれらと比べて巨木や巨石も風景の構成の中にあり、さらにより広い苔むした緑の世界が広がっています。
月に３５日雨が降ると表現される屋久島の気候が育んだ自然やそのエネルギーを感じることができる場所です。
ここは大部分が苔の緑なので雨の後は苔が生き生きしてより緑が鮮やかできれいになります。
写真：LUI
地図を見る白谷雲水峡では苔むした森をゴールに設定し、折り返してしまう方もいますがそこからもう少し足を延ばして太鼓岩にもぜひとも足を延ばしていただきたいです！
太鼓岩へは苔むした森から山道を歩くこと２０分ほどの辻峠（標高９９０ｍ）に向かい、そこから今までのルートより険しい山道を約１０分ほど登って到着です。（比較的急な山道ですが補助ロープ等が整っており特別な技術、道具は必要ありません。）
山道をのぼりつめた先には大きな岩、太鼓岩がありその上から眺める景色は写真のようにまさに絶景！洋上のアルプスといわれる屋久島の山々を一望する景色は今までの疲れを一気に吹き飛ばしてくれます。
晴れた日には遠くまで見渡せよりきれいな景色を見ることができます。
白谷雲水峡でのトレッキングルートは上記で紹介したルート以外にも弥生杉を組み込んだコースや奉行杉を省いた短いコースがあり、それぞれ個人の体力や時間に適したコース設計をすることもできます。また、上記で紹介しきれなかった屋久杉やとてもきれいな名もなき沢もあります。
縄文杉だけじゃない屋久島のもう一つの人気絶景スポットにぜひ訪れてみてください！
山の中では屋久島の自然を守るため登山ルート以外には立ち入らず、自然とマナーを大事にする気持ちを忘れずに（ゴミは持ち帰る、野生動物に餌をあげない等）思う存分白谷雲水峡を楽しんでください。
なお、写真撮影地の地図は大体の場所を表したものであり正確ではないのでご注意ください。
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(2024/4/27更新)
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