播磨の『七種山(なぐさやま)』で縦走登山の楽しさを体験しましょう!

播磨の『七種山(なぐさやま)』で縦走登山の楽しさを体験しましょう!

更新日:2014/05/09 11:44

SHIZUKOのプロフィール写真 SHIZUKO 舞台演出者
播磨の『七種山(なぐさやま)』は、山を知っている人にとっては当たり前の山だけど、知らない人は名前すら知らない山。標高の割に登り応えがあり、岩場の歩き方レッスンや、縦走登山(いくつかの山を続けて登る登山)経験をすることなど、日本アルプスの本格的登山に備えての訓練登山にピッタリの山です。いくつものピークを越える縦走は、単体の山登りと違い、充実感に溢れています。ぜひ一度、チャレンジしてみて下さい。

登山口は『福崎町青少年野外活動センター』

登山口は『福崎町青少年野外活動センター』

写真:SHIZUKO

地図を見る

兵庫県神崎郡福崎町にある七種山の標高は680メートルと、たいして高くない山なのですが、七種山の山頂を攻めた後『七種槍(なぐさやり)』を経て、いくつかのピークを越える縦走ルートは9キロ強。距離の割にアップダウンが激しい山行です。

登山口は、福崎青少年野外活動センター。

センターを出発してからは40分ほどの林道歩き。右手にこれから登る縦走路の尾根がきれいに見えます。ギザギザといくつものピークがある結構な距離。本当に登れるのかと、不安な気持ちを抑え、元気に進んでいきましょう。

水量たっぷりなら、兵庫県八景の『七種滝』はとても見事

水量たっぷりなら、兵庫県八景の『七種滝』はとても見事

写真:SHIZUKO

地図を見る

しばらく林道を歩くと金剛城寺旧山門へ到着。現在は、山門だけが残っています。衣服調整をして、またしばらく舗装された林道を歩きます。

雨で川が増水した時などは、あちこちで見事な滝が見られます。特に兵庫県八景に指定されている落差72メートルの『七種滝』は、見ごたえ十分。とても雄大な姿を見ることが出来ればラッキーですね。

この七種滝を見ることが出来る場所は『七種神社』。滝の源流部分に行く道もありますが、今回、目指すは縦走。ここで引き返すなら、ちょっと登って滝の上に出るのも楽しいでしょう。ただし、落差72メートル。足を滑らせると命とりですから、充分ご注意ください。

山頂から『七種槍』へ

山頂から『七種槍』へ

写真:SHIZUKO

地図を見る

神社の左手から、本格的な登山道が始まります。かなりの急登を続けて七種山山頂まで約40分。途中、1か所、とても美しい眺望を得ることが出来ますが、大体は樹林帯の中を歩きます。頂上で昼食をとった後、少し下ったところに七種山の見どころの一つでもある『つなぎ岩』という、とても不思議な岩があります。大きな岩の真ん中がすっぱりと割れていて、弘法大師がここで修業をしたとも言われている場所。かなり危険な場所ですから、近づきすぎないようにしたいものです。

山頂から槍の方へ向かうと、これから歩く稜線がとてもきれいに見渡せます。
さあ、三角錐の美しい『七種槍』を目指しましょう。この先は、ちゃんとした登山ですから、縦走する人はしっかりとした装備で向かいましょう。

倒木がジャングルジムのようになっている道を進むと、急な下りが続きます。足元に注意して下ると、またまた登り。両手両足を使って、しっかり三点確保しながら急な岩場を越えて、いくつものピークを越えて、七種槍に到着。槍を制覇した後も、いくつものピークがありアップダウンが続きます。振り返れば、よくぞ下ったな!と自分褒めをしたくなる岩場だらけの山です。

振り返れば、縦走してきた多くのピークが

振り返れば、縦走してきた多くのピークが

写真:SHIZUKO

地図を見る

急な岩場を登り切ると、視界が開け、心地よい風が吹いています。振り返れば、遠くの方まで見えるギザギサとしたピークたち。全部自分足で越えて来た山々です。縦走の楽しさを感じるのは、こういう瞬間。見渡す限りの尾根道を踏破してきた実感。この充実感に勝るものはありません。

前を見れば、まだまだ越えなければいけないピークが残っていても、もう大丈夫。これくらいのピークなら、そんなに苦労なく越えられるという自信もついてきます。

午前中は、お尻をつけて急坂を下っていた人も、練習を重ね、自分の足でしっかりバランスをとって下ることが出来るようになっていました。山の事故が起きやすいのは下り。特に疲労がたまってくる最後のあたり。注意しながら慎重に、集中して下りましょう。下り切って初めて本当の満足が体中を満たしてくれます。これこそが登山の楽しみなのだとわかる瞬間です。

おわりに

車窓から見える山々は、何となく見ていると、どれも同じように思ってしまいませんか?でも、一つ一つの山にはちゃんと名前があって、その山を愛している地元の方がいるんですよね。国土の70パーセントが山という国に住んでいるにも関わらず、その山一つ一つの名前も知らず、関心も示さない人がほとんど。どこに何があるかなど、自分の国のことを詳しく知らなくても生きていける日本人って幸せです。見ていたのに、今まで名前すら知らなかった山に出会うとそんなことを考えてしまいます。

今回登った山は、かなりアップダウンがありますから、できればガイドさんと一緒に登っていただいた方が、安全だと思います。登山は無事に帰宅してこそですから。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/04/30 訪問

- PR -

条件を指定して検索

- PR -

この記事に関するお問い合わせ

- 広告 -