宿坊に泊まろう!〜長野・善光寺は全国有数の宿坊パラダイス

宿坊に泊まろう!〜長野・善光寺は全国有数の宿坊パラダイス

更新日:2013/01/11 17:39

えんべるのプロフィール写真 えんべる
パラダイスとはなんとバチ当たりな!と言われそうだが、思わずそう思ってしまうくらいに善光寺の宿坊はすごいのだ。
長野の善光寺といえば、古くから老若男女、貧富関係なく、とっても門戸の広いお寺さんだと別記事で紹介したが、そんな懐の深さが垣間見られる素晴らしい宿坊がなんと39軒もあるのだ。

ずらりと建ち並ぶ天台宗の宿坊ストリート

ずらりと建ち並ぶ天台宗の宿坊ストリート

写真:えんべる

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無宗派の善光寺は、山内にある浄土宗と天台宗2つの宗派の寺院によって管理・運営されている。よって、善光寺の住職は浄土宗の大本願、天台宗の大勧進の各住職が兼任している。
天台宗の寺院は大勧進以下25院、浄土宗の寺院は大本願以下14坊。この計39院坊にはそれぞれ住職がおり、善光寺如来へのご奉仕をする一方、参拝客を迎え入れ、もてなすための宿坊を営んでいるのだ。
各宿坊には「公証案内人」と呼ばれる人がいて、宿坊の宿泊客を善光寺名物の「お朝事」へ案内してくれるというのも、善光寺宿坊に泊まる楽しみのひとつ。

こんなにも多くの寺院が本堂を守るように立ち並び、そして参拝者に門を開いて「ようこそ、どうぞゆっくりお参りを」なんて、いかにも善光寺らしい懐の深さではないか。

写真は天台宗の宿坊街。樹木に隠れているが、1軒1軒実に風格ある佇まい。

天台宗は「院」浄土宗は「坊」

天台宗は「院」浄土宗は「坊」

写真:えんべる

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天台宗の寺院は「○○院」、浄土宗の寺院は「○○坊」という呼び名になっている。この院と坊の呼び名の違いが気になって、帰ってからもネットで調べまくったのだが、とうとうはっきりした答えが出なかった。こんな私でもきっと善光寺の如来さまはお許しくださるに違いない。

天台宗の院は、本堂前、仲見世通りの左右1本脇の道沿いに建ち並んでいる。
どの院坊も、このように立派な門に石畳が続き、間口の広い玄関が開放されたような造りになっている。

結局、宿坊ってどういうところ?

結局、宿坊ってどういうところ?

写真:えんべる

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写真は、浄土宗の宿坊。善光寺仁王門の手前の参道沿いに、このように建ち並んでいる。いやはや樹木も門構えも実に立派。ため息が出そうである。

難しいことばっかり書いてるけど、結局宿坊って何する所よ?という疑問になると思うのだが、基本的に宿坊は旅館やホテルとは全く違い、あくまでも寺院にお参りする参拝客にお休みいただくための宿なのである。

宿坊=寺で、お寺に泊まると坐禅や写経などの修行をさせられ、味気ない精進料理しかないので空腹が満たされない、という苦行イメージを持つ人もいるが、そんなことは全くない。まず、坐禅や写経は希望者のみ。食事と翌朝の参拝(お朝事)以外の行動も自由である。また、精進料理は粗末どころか目にも美しく素晴らしい料理の数々が供される。善光寺の宿坊の精進料理は味とボリュームに定評がある。
この精進料理のレポートは別記事でアップしているのでぜひご覧いただきたい。

ただし、お寺ゆえ、いわゆる娯楽要素は何もない。宿坊にもよるが、基本的にテレビなどはないし、部屋も襖一枚で仕切られていることが多いので大声で騒いだりするのは御法度である。また、朝が早いので門限も消灯も早い。早めの夕食をいただいたら、翌朝に備えて静かに床につくのが一般的である。

宿坊に泊まるには?

宿坊に泊まるには?

写真:えんべる

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お寺が運営しているため、宿坊の宿泊予約はお寺の方針で異なる。

一般のホテルではないから販促に力を入れているわけではなく、WEBサイトを持っていて、ネット予約ができたり、宿泊予約サイトに登録しているような宿坊の方が少ない。ほとんどは直接電話して予約をするような宿坊が大半なのである。
また、1名の宿泊利用は基本的に難しい。部屋数の少ない宿坊において、やはり1名でも4名でも同じ部屋を提供、ということになると繁忙期はどうしても断られることが多い。とはいえ、これも絶対というわけではなく、宿坊によっては部屋に余裕のある日は快く受け入れてくれる。このあたりも電話して直接交渉するのがベストだ。

善光寺の場合、善光寺の公式サイトに各宿坊の案内があるのでここから問い合わせをしてみるといい。

さて、お次はいよいよ宿坊お泊りレポートである。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/09/20−2012/09/21 訪問

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