神秘の滝壺を探しに行こう〜にこ淵(高知県いの町)

神秘の滝壺を探しに行こう〜にこ淵(高知県いの町)

更新日:2014/04/30 17:33

津田 泰輔のプロフィール写真 津田 泰輔
仁淀ブルーと言う名を聞いたことがあるだろうか。
愛媛県の石鎚山から高知県へ流れる仁淀川は日本屈指の透明度を誇り、その独特な青い水の色から「仁淀ブルー」と称される。
その仁淀川水系の源流部の一つ、高知県いの町の程野地区には、そのブルーの水を集めた「にこ淵」と言う神秘的な滝壺がある。
かなりの山奥で観光地のように整備もされていないが、少しだけ自然の中を冒険して神秘的なブルーを探してみて欲しい。

入口はここから

入口はここから

写真:津田 泰輔

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「にこ淵」はメジャーな観光地ではないので、あまり詳しい地図がないのだが、少し上流に「程野の滝」や「グリーンパークほどの」があるので、まずはそれを目指して訪れて欲しい。
いの町に入って194号線を北上していれば、「グリーンパークほどの」の看板があるのでそれを見て脇道に入り、発電所を越えて少し行けば、この写真の看板が見えてくる。
少し越えたところに駐車スペースがあるので、そこに車は停めると良いだろう。

恐る恐る降りていく

恐る恐る降りていく

写真:津田 泰輔

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にこ淵までは道路から5分ぐらいでたどり着けるのだが、急な崖を降りていく必要があるので注意して進もう。
途中にはこのようにロープを頼りに斜面を降りて行かなければならない場所があったり、ハシゴが設置されている場所もある。
道路のすぐ横とは言え、ひとたび道を外れればそこは大自然の真っ只中。降りて行くにしたがって深まる自然の世界に恐る恐る踏み込んで行こう。

グリーンの淵が見えてくる

グリーンの淵が見えてくる

写真:津田 泰輔

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ロープやハシゴを頼りに降りていくと、すぐに深いグリーンの淵が見えてくるだろう。これが「にこ淵」と呼ばれる場所である。
道路からほんの5分。道路からも覗き込めば見える場所なのだが、ここまで来ると本当に自然の奥深くの秘境までやってきたかのようだ。
淵の周りも岩場で気をつけて進まなければならないが、近づいて光の角度が変わると水の色もブルーなどの色に変化する。
グリーンやブルーに色が変わっても、底の岩が見えるほどの透明度があり、ここの水質が相当綺麗な事が分かる。

神秘的な水の色

神秘的な水の色

写真:津田 泰輔

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淵の奥には小さな滝が落ちている。
この滝が長い年月をかけて深い滝壺を作り出したのだろう。
それにしても不思議な水の色。光の当たり方によってグリーンやブルーに変化して、幻想的な風景になる。
天気の良い日で日差しが直接滝壺に差し込めば、写真よりもっと美しい水の色になるという。
ここはちょうど谷底にあたるため、直接日光が差し込むのは、太陽が真上に来た時だけ。13時前後が狙い目らしい。

仁淀ブルーの素になるものが詰まっている

仁淀ブルーの素になるものが詰まっている

写真:津田 泰輔

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このキラキラした水は下流で仁淀川に合流し、高知県から土佐湾へと流れる。
高知県の清流と言えば四万十川が有名だが、仁淀川もNHKの特番で「青の神秘」として紹介され、日本屈指の清流として注目されつつある。
その源流部の一つである「にこ淵」には、仁淀ブルーを生み出す素となるものがたたえられている。

また、「にこ淵」の上流には程野の滝と呼ばれる大きな滝が落ちている。
4つの滝が並ぶように落ちているのだが、その中でも東滝は道路沿いから展望台があるのでにこ淵とセットで訪れてみたい。
東滝は落差60m以上。神秘的な滝壺を堪能した後には、スケールの大きな滝を体感して、この地方の豊かな自然を十二分に楽しんでみて欲しい。

四国には美しい川がたくさんある

この「にこ淵」に限らず、四国には美しい川がたくさん存在する。四国の山間部はかなり険しいのであまり人の手が入っておらず、ありのままの自然が数多く残っている。
特に西日本最高峰の石鎚山周辺には多くの川が流れており、川底の石がはっきり見えるような透明度の高い水色を、いたる所で見ることができるだろう。
アクセスの良い場所ではないが、わざわざ訪れるだけの価値のある場所なのである。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/04/19 訪問

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