京都・嵐山ファン必見!秘境『大悲閣千光寺』の絶景

京都・嵐山ファン必見!秘境『大悲閣千光寺』の絶景

更新日:2014/04/28 18:20

村松 佐保のプロフィール写真 村松 佐保 嬬恋村案内人
京都嵐山といえば、とても人気のある観光スポットです。実際は渡月橋の西側にそびえる標高381メートルほどの山のことですが、桂川を挟んだ周辺一帯が嵐山と呼ばれています。古くから多くの歌にも詠まれているほど桜や紅葉の名所として有名で、国の史跡名勝に指定されている地です。

今回は人影もまばらな、桂川沿いの切り立った岸壁に建つ秘境『大悲閣千光寺』をご案内いたします。

切り立った崖から眺める絶景!

切り立った崖から眺める絶景!

写真:村松 佐保

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目の前で揺れる木々の葉から遥か遠くの山々まで、大自然に包まれ俗世間から離れた自分を実感できます。崖の上に突き出るように建つ観音堂から見下ろす保津川渓谷。時折ゆっくり姿を現すトロッコ電車の音と、生い茂る木々の隙間からちらっと見え隠れするかわいい車両が旅情をかきたてます。

遠くには比叡山、如意ヶ岳(大文字山)、清水寺、大河内山荘展望台、仁和寺五重塔・・・など、余すところなく京都の絶景を一人占めしている贅沢に酔いしれることができます。

また境内に堂々とそびえ立つ樹齢400年の楓。その風貌は怖いほどの存在感があります。珍しい木として、別名ハガキの木として知られる多羅葉 (たらよう)という木も植えられています。葉の裏側に字を彫ると、黒っぽい字としてしっかりと残るそうです。

言葉は要らない、ただじっと深い山々を眺め、包まれてみてください!

観光客で大賑わいの渡月橋を背中で感じ、森閑とした小道を進む侘しさを味わえる道のり!

観光客で大賑わいの渡月橋を背中で感じ、森閑とした小道を進む侘しさを味わえる道のり!

写真:村松 佐保

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大悲閣千光寺への道のりがまた実にいい!渡月橋の南側を桂川に沿って上流に向かって歩くところから始まります。右手下に流れる深い青緑色に光る川を眺めながら、一歩ごとに迫って来る山々に期待が膨らみます。

背中で感じる観光客の賑わいが嘘のようです。1キロほど歩くと、左手に大悲閣へと続く石段が見えてきます。文人墨客も訪れたと言われる寺。ちょっと立ち止まって松尾芭蕉の句碑などに癒されながら、つづら折りの石段を100メートルほど登りきると、嵐山の中腹に位置する千光寺が姿を現します。

山門をくぐると「一人3回まで自由につくことができる」鐘楼があります。心を落ち着けてついてみてください。優しい音色があたり一面に響き渡ります。脇を上がって入山料をお支払いすれば、展望台での心地よい時間が迎えてくれます。

開門時間や入山料など詳細は、下記[MEMO] 連絡(大悲閣千光寺) をご覧ください。

境内にさり気なく祀られている数々の宝!

境内にさり気なく祀られている数々の宝!

写真:村松 佐保

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本尊は、恵心僧都作と伝えられている千手観音です。千光寺は保津川を開削した江戸初期の豪商、角倉了以(すみのくらりょうい)が建立しました。開削工事で犠牲になった方々の菩提を弔うため建てたと言われています。

法衣姿で石割斧を持ち片膝を立てて座し、今も川の安全を見守っている了以の像が安置されているほか、了以の子素庵(そあん)が建立した林羅山(はやしらざん)の顕彰碑や、夢窓国師(むそうこくし)の座禅石などがあります。

写真ではさまざまな仏像様などが混み合っていますが、1959年の伊勢湾台風での被害が大きく、本堂の屋根が飛んで建物も激しく歪んだそうです。1978年に止む無く解体され、そのとき本堂に安置されていた大切な観音様が、現在の仏殿にところ狭しと祀られているとのことです。

最後に

京都の人気観光地嵐山の秘境とも言える『大悲閣千光寺』はいかがでしたでしょうか。渡月橋から少しだけ足を延ばすと、日常の喧騒から逃れて、大自然に包まれるひと時が待っています。せっかくいらした嵐山ですから、京都の格別な山々を味わってみてください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2014/04/25 訪問

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