写真:大竹 進
地図を見るこの橋が架かる祖谷(いや)川は四国最長の吉野川の支流で、徳島県の西部を流れています。また祖谷地域は、岐阜県の白川郷、宮崎県の椎葉村(しいばそん)と並ぶ日本三大秘境の一つでもあります。
平家の残党が隠れ住んだと言われるこの地に架けられたかずら橋の由来には、追手から逃れるために、いざという時には切り落とせるように作ったとする説もあります。
それほど、近代まで外部との交通が隔絶されていた秘境の地に架かるのが、このかずら橋です。
写真:大竹 進
地図を見るかずら橋は名前の通り、冬の山野で採取したシラクチカズラを編み連ねて作られ、両岸の大木を利用した吊り橋です。
一般的な橋は、路面が舗装してあるのが普通で、簡単な木造の橋でも床面は板張りがされていますが、かずら橋の床面は「さな木」と呼ばれる丸太や割木を荒く編んだもの。それがはしごの様に並べられているだけで、隙間だらけの橋です。
幅2m、長さ45mのこの橋は、吊り橋のため中間には一切橋脚は無く、歩くだけで結構揺れ、スリルのある歩行が楽しめます。
写真:大竹 進
地図を見るこの橋は重要有形民俗文化財として国から指定されていて、正式には「祖谷の蔓橋」と漢字表記され、3年毎に架け替えが行なわれています。
かつては断崖を通らなければ辿り着けない辺境の地にあった祖谷のかずら橋。現在は祖谷川沿いに国道32号線が通り、そばに大型バスも通れる橋も整備され、観光スポットになっています。
かずら橋の通行は有料で、料金は大人500円 小人400円
※平成26年10月1日より大人550円 小人350円
通行時間は日の出〜日没、年中無休です。
毎晩19:00〜21:00の間ライトアップされ、幻想的な「かずら橋」が眺められます。
JR大歩危駅からバス20分
写真:大竹 進
地図を見るこの橋は床面が隙間だらけのため、高所恐怖症の人には渡るのが難しいかも知れません。
橋は一歩踏み出すたびに軋んでユラユラと揺れ、しかも水面からは14mの高さにあるのでスリル満点!
揺れが結構あるため、橋の手すりを持たずに歩くのはちょっと大変な上、揺れでよろめいた場合、隙間から足が落ちかねません。
そのため殆どの人が橋の手すりを掴みながら恐る恐る歩いていますが、スリル大好きな人にはたまらない興奮スポットです!
写真:大竹 進
地図を見る橋を実際に渡ってみると、その隙間が想像以上に広い事が判ります。
ちゃんと足元を見ていないと簡単に足を踏み外します。
上下左右にゆらゆら揺れ、不安定な事この上ありません。
写真を撮るのも一苦労です。
でも、揺れる吊り橋大好きの人には最高のスリル体験スポット!
祖谷川の清流が、足の隙間から眺められるのは、かずら橋ならではの体験です。
かずら橋の由来には、追手から逃れるために、いざという時には切り落とせるように作ったとする説の他に、弘法大師が祖谷に来たとき、困っている村民のために架けたという伝説もありますが、定かではありません。
祖谷川に架かるかずら橋は、古文書によると、かつて7ないし13の橋が存在したとされています。しかし現在は今回ご紹介したかずら橋以外には、上流の東祖谷菅生(ひがしいやすげおい)に奥祖谷二重かずら橋があるだけです。
この二重かずら橋は、男橋(おばし)と呼ばれる長さ42mのものと、女橋(めばし)と呼ばれる20mの橋が並んで架かっていることから、「男橋女橋(おばしめばし)」とも「夫婦橋(みょうとばし)」などとも呼ばれています。
祖谷のかずら橋は、現在では安全のためワイヤーも使われており、かずらはワイヤーを包み込む装飾とも言えます。
この橋へのアクセスは便利とは言えませんが、それだけに訪れた暁にはまたとない記念になる事と思います。
春の心地好い新緑、夏の清々しい清流、目に鮮やかな秋の紅葉、冬には情緒深い雪景色を、近くにある大歩危小歩危とともにどうぞお楽しみください。
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(2024/4/20更新)
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