「特急はやとの風」から「いさぶろう・しんぺい号」へ九州観光列車を乗り継ぎ!

「特急はやとの風」から「いさぶろう・しんぺい号」へ九州観光列車を乗り継ぎ!

更新日:2014/05/07 11:08

しもちんのプロフィール写真 しもちん
「ななつ星」や「いぶたま」など観光列車が続々登場しているJR九州ですが、登場から早くも10周年を迎え、観光列車の先駆け的存在となっているのが「特急はやとの風」です。
九州新幹線が新八代と鹿児島中央の間で部分開業した2004年に運行開始。現在では南九州の鉄道の旅に、かかせない存在となっています。
今回はこの「はやとの風」から「いさぶろう・しんぺい号」へ乗り継ぐルートをご紹介します。

特急はやとの風。

特急はやとの風。

写真:しもちん

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漆黒のボディが緑に映える「特急はやとの風」。九州新幹線が新八代と鹿児島中央の間で部分開業した時にスタートした観光列車で、現在は鹿児島中央駅と吉松駅の間を1日2往復しています。もちろん水戸岡さん(「ななつ星」をはじめ多くのスタイリッシュな列車をデザインしている方です)のデザイン!旅の始まりから楽しい気分にさせてくれます。

車内にはカウンター席も。

車内にはカウンター席も。

写真:しもちん

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車内には乗客が自由に利用できる展望スペースとしてカウンターが設置されています。そしてこのカウンターの光り具合!車内のメンテナンスがしっかりとされていることがうかがえます。
鹿児島中央を出発して暫くすると錦江湾ごしに雄大な桜島の姿も眺められます。その後は山間部をひた走りますが、ひとつの列車で海も山も楽しめるのが嬉しいですね。

駅弁も忘れずに。

駅弁も忘れずに。

写真:しもちん

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嘉例川駅では駅弁「かれい川」も忘れずに。土日祝日は朝10時30分ぐらいから駅舎内での販売も行われています。大量に用意されていますが、売り切れ御免のため、可能ならば事前にJR九州の窓口で駅弁引換券を購入しておきましょう。販売は乗車の2日前までなのでご注意を。月曜日と年末年始は駅弁そのものもお休みになります。

戦時中の機銃掃射の跡。

戦時中の機銃掃射の跡。

写真:しもちん

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大隅横川駅でも5分ほど停車。こちらの駅舎も嘉例川駅と同じく築100年以上の歴史ある建物。
しかも、ホームの柱には戦時中に機銃掃射を受けた跡が今も残っています。屋根の方から撃たれたようで、左奥の上の方から写真で見えている穴まで柱に穴が開いた状態になっています。
恥ずかしながら機銃掃射というものがどういうものなのか、こちらへ来るまではイメージすらしたことがなかったのですが、実際にその痕跡を見てみると、上空を飛ぶ航空機から銃撃されるという事がいかに恐ろしい攻撃だったのだろうかと感じました。
鹿児島県は知覧を含め戦時中の出来事を学ぶ場所も多いので、時間を作ってしっかりと学んでみるのもよいのではないでしょうか。

いさぶろう・しんぺい号。

いさぶろう・しんぺい号。

写真:しもちん

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そして、この真っ赤なボディの車両が「いさぶろう・しんぺい号」。「特急はやとの風」とは吉松駅の同じホームで乗り継ぐことが出来ます。
ちょっと変わったネーミングですが、これは明治時代の鉄道に関わる偉人の方から取られたもの。熊本側の人吉から吉松へ来るのが「いさぶろう」、吉松から人吉へ向かうのが「しんぺい」となっていますが、まとめて「いさぶろう・しんぺい号」と表記されている事が多いですね。
こちらは特急ではなく普通車。なので特急券は必要ないのですが、指定席がほとんどなので、事前に座席指定券を購入しておく必要があります。自由席も7席程度ありますが、地元の方向けに作られたような横向きシートとなっています。なるべくなら指定券を取っておきましょう。人気があるのは日本三大車窓側で進行方向を向いた席。いさぶろう号(人吉→吉松)では奇数のD席が、しんぺい号(吉松→人吉)では奇数のA席がその場所に当たることが多いのですが、詳しい席番号は割り当てられる車両によっても違うので、事前にJR九州のホームページを参考にしてしっかりと確認してから取りましょう。

この列車では長野県の姨捨とともに日本三大車窓と呼ばれる絶景や、ループ線にスイッチバックなど山間部を走る路線ならではの旅を満喫できます。

人吉からはSL人吉や九州横断特急に乗り換えて熊本県の八代方面へ向かえます。これらの列車と九州新幹線も利用して南九州をぐるっと一周できるお得なきっぷ「肥薩線一周ぐるりんきっぷ」なんていうものもありますので、計画に合わせて利用したいですね。

最後に。

肥薩線ルートの観光列車は、「いぶたま」や「A列車」「おれんじ食堂」などが登場した影響か、以前より混雑が緩和されている感もありました。九州で鉄道の旅を楽しむのなら、今が狙い目かもしれませんよ。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/02/20−2014/02/22 訪問

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