湿原に広がる、黄色と白の花のじゅうたん!長野・斑尾高原

湿原に広がる、黄色と白の花のじゅうたん!長野・斑尾高原

更新日:2014/04/02 14:49

きんぎょ 美歩のプロフィール写真 きんぎょ 美歩 温泉と歴史旅 Walker
高原や湿原といえば夏にハイキングや散策をするところだと思っていませんか?
でも、雪解けの春の季節には夏とはまた違った楽しみがあります。今回ご紹介する長野県の斑尾高原は、標高1000mに位置し、湿原が3つあります。このうち最大の広さと花の豊富さを誇る原生花園・沼の原湿原は、春になると黄色のリュウキンカや数十万株の白の水芭蕉の花が咲き乱れ、絶景の散策スポットに!雪解けの湿原。春の彩りを満喫しましょう!

雪の妙高遠望

雪の妙高遠望

写真:きんぎょ 美歩

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斑尾高原は長野県と新潟県の県境。長野県飯山市と新潟県妙高市にまたがっています。
上信越自動車道の車窓からは雪をまとった真っ白な妙高(山)が。
妙高は、山の頂の形がプリンのようなのですぐにわかります。
写真は妙高SAからの妙高(山)。

斑尾高原へは豊田飯山ICからおよそ20分ほど。斑尾高原方面への案内板に従って進んでください。北陸方面からの場合は、妙高高原ICを降りてこちらも20分程度で斑尾高原に。

高原では、まずは斑尾高原観光協会を目指しましょう。
斑尾高原観光協会への途中、斑尾高原ホテルを過ぎたあたりに、ちょっと大きめのパーキングがあるのでこれも目印に。ここにはWCもあり、斑尾高原の詳細地図、そしてこれから向かう「沼の原湿原」の方向を指す矢印看板が立っています。
斑尾高原観光協会はそこからすぐ。道なりで数分です。

斑尾高原内には希望湖、赤池、沼の原湿原、袴湿原等があり、それらを結ぶトレッキングコースも整備されているので、斑尾高原観光協会で情報をGET!
高原の全体像がわかる便利な地図が売っていますので、それを利用するのがオススメ。

斑尾高原観光協会から沼の原湿原までは、そのまま道を案内板に沿って進めば、約10分ほどで着きます。

春の湿原散策に長靴は必携!実は貸し出しもあります

春の湿原散策に長靴は必携!実は貸し出しもあります

写真:きんぎょ 美歩

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さあ、湿原を歩いてみましょう。沼の原湿原の入口にはトイレや駐車場もあります。

でもここで注意することが!晴れた日はスニーカーでも大丈夫な湿原散策ですが、この季節の湿原にはあちらこちらに雪があり、雪解け水も豊富。
水が木道を覆い隠したり、水の中に埋もれて咲く水芭蕉を見るような場所も…。
足が濡れないか気になりますね。でもちょっと嬉しい心遣いが。
実は斑尾高原観光協会や湿原の入口には、長靴の貸し出し(レンタル)もあります!
忘れた方には嬉しいですね。ただし、数とサイズは限りがあるので、やはり事前に長靴などの準備はお忘れなく!

湿原の花の季節の始まりを告げる花々

湿原の花の季節の始まりを告げる花々

写真:きんぎょ 美歩

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斑尾高原の名前の由来の斑尾山は、保水力が強く、湧き水も豊富。そのため高原には湿原や池が多く点在しています。
代表格の沼の原湿原の広さは約20万平方メートル。周囲には白樺やブナの木々。水芭蕉との相性もバッチリ!その素敵な『白』のコラボにも、感動間違いなし!
湿原には遊歩道の木道が整備されています。

湿原の代表的な花の水芭蕉。沼の原湿原の水芭蕉は数十万株と言われていますが、他にも湿原の脇道にはエンレイソウ、イチリンソウ等々の花々が咲き、ここはまさに原生花園。
春のリュウキンカの黄色と水芭蕉の白の色鮮やかな競演は、湿原の花の季節の始まりを告げます。
春の季節の後には、広い湿原を覆い隠すほどの白いミツガシワが。
そしてカキツバタ、夏にはワタスゲ、カキラン、ウメバチソウ等々と、四季折々花の季節が続いていきます。

黄色と白の花色大競演!じゅうたんのような広がり

黄色と白の花色大競演!じゅうたんのような広がり

写真:きんぎょ 美歩

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春はリュウキンカと水芭蕉の開花が進むにつれ、沼の原湿原には、白と黄色の美しい花のじゅうたんが広がります。湿原が広く、アップダウンも少ないので、木道の散歩は快適そのもの。
木道は花々のすぐそばにあるので、写真撮影のポイントにも困りません。自分だけの絶景のビューポイントに大満足間違いなし!
沼の原湿原の要所だけなら、1時間半程度でゆっくり周遊できます。

湿原をたっぷり楽しんだら、画家「東山魁夷」の『静映』に描かれた湖「希望湖」にも、ぜひ足を延ばしてみましょう。

上杉謙信も超えた山域、希望湖の伝説

上杉謙信も超えた山域、希望湖の伝説

写真:きんぎょ 美歩

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沼の原湿原と併せて、ぜひ寄ってほしい観光スポットが「希望湖」。
「希望湖」とかいて『のぞみこ』と読みます。
斑尾高原のペンション街からほど近い場所にあり、周囲を森に囲まれた小さな湖です。長野県信濃美術館に併設された「東山魁夷館」には、魁夷が希望湖を描いた『静映』があります。
「希望湖」は、釣り人以外には訪れる人も少ない、穴場の観光スポット。湖面は波ひとつなく、静かな風景が広がるまさに『静映』の湖です。

沼の原湿原からは希望湖のボート小屋まで、少し小高い丘を越えますが、歩く距離は約2キロ程。車では数分。沼の原湿原の駐車場から、斑尾高原観光協会に、来た道をもどるように進めば、希望湖への案内板があります。

また希望湖には長野県と新潟県の県境らしい伝説が残っています。

☆ 希望湖(のぞみこ)伝説 ☆
昔、上杉謙信が武田信玄の軍勢に追われこの地域の『安田の渡し』に逃げてきた時、ここには「こく衛門」という男がいて、渡しの綱を切って信玄の軍勢を足止めし上杉謙信を越後に逃がしました。
謙信は命の恩人のこく衛門に「希望の物は何でも与える」と伝えたところ、こく衛門は「沼の池」をいただきたいといい、謙信は望みを聞き入れ、沼の池を彼に与えました。当時沼の池は越後領でしたが、水は信州側に流れるようにしたそうです。

戦国時代上杉謙信が川中島の合戦の際に何万もの兵を連れて峠越えしたといわれるこの山域。
現在の希望湖周辺は、その一部である一周約2.5Kmの希望湖トレイルが。また整備された湖の周辺にはボート小屋もあり、雪解けを待って釣り人たちで賑わう湖となっています。

高原散策は魅力がいっぱい!

斑尾高原には総延長50Kmにも及ぶというトレッキングコースが整備されています。また、沼の原湿原は遊歩100選にも選ばれていて、体力に応じたコースをいろいろ選択できます。

湿原は駐車場が狭いので、湿原まで送迎してくれる斑尾高原のペンション等の宿に泊まったほうが車よりも便利。最近はお弁当の用意や、荷物を預かってくれるところもあるようです。

斑尾高原は鳥の種類も多く、バードウォッチングもオススメ!
また、斑尾高原周辺には飯綱高原、戸隠高原等々、湿原散策のできる魅力たっぷりの高原もいっぱい!
これからの季節、高原ハイキング&トレッキングをぜひ楽しんでみてはいかがでしょう!

注意)車の場合、斑尾高原観光協会が表示されない場合、「まだらお高原山の家」の表示も試してみてください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/05/02 訪問

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