最新技術で甦った最古のチンチン電車に乗ろう「梅小路公園」〜京都

最新技術で甦った最古のチンチン電車に乗ろう「梅小路公園」〜京都

更新日:2014/10/15 20:24

bowのプロフィール写真 bow トラベルライター
京都駅から近い「梅小路公園」は、近年京都水族館がオープンし、更には今後新たな鉄道博物館がオープンを控えるなど、一大レジャースポットとなりつつあります。そんな「梅小路公園」では最古の電車と呼ばれ、市民からはチンチン電車と親しまれた京都市電が、現代の技術で再び命を吹き込まれて人気を集めています!

日本最初の電車「京都市電」

日本最初の電車「京都市電」

写真:bow

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実は、日本で初めて路面電車が走ったのは京都。明治28年に京都電気鉄道が現在の京都駅から伏見町下油掛間の営業を開始したものがルーツとなっています。その後大正になってから京都電気鉄道は京都市が買収し、その線路は京都市内全域に広がっていきました。そして昭和58年に全線廃止となるまで、長きにわたり京都市民の足として活躍し、愛される存在となっていました。

現在でも京都市内で市電の痕跡が実はそこらじゅうに!市電の路線が市バスの路線に引き継がれていたり、京都市内の道路でグリーンベルトがある道(白川通りなど)では、かつての市電の線路跡が植え込みに変わっていたりもします。市民生活と市電は密接なかかわりを持った存在だったと言えます。

「チンチン電車」に乗ろう!

「チンチン電車」に乗ろう!

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「チンチン電車」として市民に親しまれた京都市電は、ここ「梅小路公園」で多数の車両が保存、展示されています。一部は「市電ひろば」にて店舗やカフェなどにも利用されており、第二の人生を歩み始めた車両もあります。

しかし、いまだに現役で人を運び続ける車両も存在します。「すざくゆめ広場」「市電ひろば」間で土日祝日限定※ではありますが、チンチン電車に乗ることが出来るのです!実は以前からも「梅小路公園」ではチンチン電車に乗ることが出来たのですが、2014年3月8日の「梅小路公園」のリニューアルを受け、最新技術を投入された車両にリニューアルされています。

※夏休み期間は月曜を除く、連日運行されます。

リチウムイオンバッテリー搭載!チンチン電車

リチウムイオンバッテリー搭載!チンチン電車

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ゆったりと優雅に走る市電。外見は昔ながらのチンチン電車ですが、その正体は最新のリチウムイオンバッテリーを搭載した車両へと変貌を遂げています。使用されているリチウムイオンバッテリーは地元京都のGSユアサ製、なんと寄付なんだそうです!

以前は架線から電力の供給を受けて走っていたため、往年のファンにはその姿は少し物足りないという声もありますが、今回のリチウムイオンバッテリーは災害時に非常用電源として使用できる用途もあるのです!まさに最古の電車が最新の電車として生まれ変わったとも言えましょう!

古きよき車内も見事

古きよき車内も見事

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このチンチン電車は「N電」と呼ばれる狭軌1形27号車両。非常に年代物ではあるものの、綺麗に整備されていて車内も当時の状態を今に伝えています。特に車内はかなりウッディーな部品も多く、マテリアル全てに温かみを感じます。ノスタルジーに浸れる車内はタイムスリップしたような感覚を味わえますよ!

こんな電車が京都市内を所せましと走り回っていたなんて、今ではちょっと想像がつきませんね。近年、かつて京都市内を走っていた市電をヨーロッパで導入されているLRTという形で復活させようという構想もあったようですが一旦とん挫してしまったようです。いつの日か京都に市電が走り回るような時がまた来るのでしょうか?そんな思いを馳せながらチンチン電車に乗ってみては!?

土日祝限定、狙って乗ってみよう!

チンチン電車は「すざくゆめ広場」と「市電ひろば」間の全長約240メートルをのんびりした速度で走ります。片道運賃は150円、1日乗車券もあり、こちらは300円となっています。チンチン電車を見るだけでなく、最新技術を取り入れたその姿をぜひ乗って体感してみて下さい!

また、隣接の梅小路蒸気機関車館ではSLスチーム号に乗ることができます。いろんな機関車に出会える蒸気機関車館もおすすめです。平成28年度には梅小路蒸気機関車館が京都鉄道博物館(仮称)として拡大リニューアルの予定!さいたまの鉄道博物館、名古屋のリニア鉄道館に続く大型の鉄道博物館がいよいよ関西地区にもお目見え!ますます魅力的になる梅小路公園から目が離せません!

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/04/05 訪問

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