富士宮口5合目の標高は、4登山道の中では最も高い2,400メートル。山頂までの標高差が最も少なく、最短距離が魅力のコースです。
さらに、8合目には救護所がありますので、初心者でも比較的安心して歩けることから、吉田ルートに次ぐ人気のルート！
山頂までの所要時間（目安）は往路約5時間（5km）、復路約3時間半（5km）です。
古くから表口登山道として栄え、1860年には外国人として初の富士山登頂を果たした、初代駐日英国公使のラザフォード・オールコックが歩いたのもこのルート。それに因み、登山口には記念碑もあります。
「金剛杖に焼印を！」とお考えの方は、9.5合目・胸突山荘の焼印は富士山中で唯一の「日付入り」ですのでお忘れなく！（有料）
■救護所：7月下旬～8月中旬（例年）
■富士宮ルートの案内標識の色は「青」
富士宮ルートは、標高差が少なく、最短距離が魅力ではありますが、全体的に斜度が急です。それに、スタート地点の標高が最も高く、準備もせずにいきなり歩き出せば、それだけ高山病のリスクが高まります。
まずは、5合目で少なくとも1時間位は体を高所に順応させ、歩幅は小さく、呼吸が乱れない程度のゆっくりとしたペースで歩くと良いでしょう。
また、登下山ともに同一ルートであることから、御来光前後に限らず所々で渋滞することがあります。
下山には「御殿場ルート」の山頂から宝永山を経由し、富士宮口5合目に至る「プリンスルート」を利用すれば、異なった風景も楽しめ、比較的空いているのでお勧めです！
ちなみに、登山のマナーは基本的に「登り優先」。
状況に応じ、時には譲り合って、楽しい富士登山を！
富士宮ルートの魅力は正面に駿河湾を見下ろすダイナミックな眺め！
条件に恵まれれば伊豆半島、遠く御前崎辺りまで見渡せ、さらに、箱根の山々や相模湾に浮かぶ江ノ島など、胸のすくような風景が広がります！
天候によっては、雲海や目の前で雲がうごめく様など、自然が作り出す風景や夜景も素晴らしいので是非ご覧あれ！
富士宮ルートの山頂に鎮座するのが富士山本宮浅間大社の奥宮です。
平安時代、末代（まつだい）上人によって山頂に大日寺が建立されたことが起源とされ、山岳信仰の拠点になったといわれています。
ご祭神は、浅間大神（木花之佐久夜毘売命）（あさまのおおかみ、このはなのさくやひめのみこと）、父神大山祇神（おおやまづみのかみ）、背の君瓊々杵尊（ににぎのみこと）。
ここでしか入手できないお守りやお札などは、僅か2ヶ月の間に登拝（とはい）したものだけが購入できる大変貴重なもの！ 大切な人へのお土産としてもいかがですか？
また、富士山頂郵便局が開設されますので、日本一高い場所から手紙をしたためてはいかがでしょうか？ 登山証明書の発行やここだけのオリジナル商品の販売もしています。
■富士山本宮浅間大社奥宮：7月上旬～8月末 （例年）
■富士山頂郵便局：7月中旬～8月下旬、06:00～14:00 （例年）
「登って良かった！」と、感じさせてくれる風景の1つが感動的な御来光！
富士宮ルートでは、7合目以上であれば概ね富士山の稜線越しに見ることができます。但し、山頂直下は岩陰となります。
山頂では、日本最高峰の剣ヶ峰（3,776m）、もしくは朝日岳がお勧めの御来光ビュースポットです。
まず、剣ヶ峰からは山頂の稜線や登山者のシルエット越しに見ることができます。大変混み合いますが、日本最高所から眺めるのは、やはり感慨深いものがあります！
朝日岳は、遮るものがなくほぼ正面に御来光が見えますし、比較的空いているのが良い点です。
ちなみに、剣ヶ峰の日本最高所は、三角点と山頂碑のある所ではなく、その奥にある岩の上（マーク有り）ですので、忘れずにお立ち寄り下さい。
■写真：剣ヶ峰から撮影
■富士宮口山頂～剣ヶ峰：約20分（目安）
■富士宮口山頂～朝日岳：約15分（目安）
眺める富士山も美しいのは言うまでもありませんが、富士山から眺める風景も感動をくれます！その一方で、時に厳しい気象条件となりますので、事前の準備や装備もお忘れなく！
もし富士山への登山に不安があれば、登山ツアーの利用はいかがですか？
最短距離と眺望が魅力の「富士宮ルート」で、素晴らしき感動を味わって下さい！
■開山期間：7月中旬から9月中旬
■マイカー規制：7月中旬～9月中旬
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(2024/4/26更新)
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