週末は「かめりあ丸」で横浜→東京の湾岸夜景クルーズへGO!

週末は「かめりあ丸」で横浜→東京の湾岸夜景クルーズへGO!

更新日:2014/03/14 18:31

毎年春から日本や外国のクルーズ客船の来航ラッシュが始まる横浜港。
横浜大さん橋に停泊する大型客船を見ていると、つい、自分も船旅に出かけたくなる。
それじゃあ、出かけましょうよ、船旅へ。
いやいや、そんなにお金もないし、長い休暇も取れないよ。
そんな人にオススメなのが、横浜から東京まで1時間半ちょっと、1560円でベイエリアの夜景を満喫する「かめりあ丸」のクルージングだ。
週末限定の東横航路にいざ乗船!

土日限定の「東京湾岸夜景航路」は1560円!

土日限定の「東京湾岸夜景航路」は1560円!
地図を見る

横浜大さん橋の国際客船ターミナルの中に、東海汽船のチケットカウンターがある。
東海汽船の船といえば、神津島〜式根島〜新島〜利島〜大島と八丈島〜御蔵島〜三宅島など伊豆諸島と東京を結ぶ航路に就航している。
また、毎年7〜9月に行われる「東京湾納涼船」の名を聞いたことがある人も多いかもしれないが、これも東海汽船の船を利用して実施されている。

そんな東海汽船の船が、土曜と日曜に横浜に寄港する。
船名は「かめりあ丸」。
伊豆諸島と東京を往復すること、今年で28年という大ベテランである。
※東京湾納涼船に使用されているのは僚船の「さるびあ丸」

かめりあ丸は現在、神津島〜式根島〜新島〜利島〜大島〜東京航路に就航しているが、土日のみ横浜に寄港してから東京に向かう。
そしてこの横浜→東京区間を利用して販売されているのが「東京湾岸夜景航路」である。
95分間のクルーズで、1560円なり。
※2014年5月末まではこの料金

横浜出港は午後6時10分

横浜出港は午後6時10分

午後6時、かめりあ丸が横浜に入港。
総トン数3837、旅客定員638人の貨客船である。

東海汽船のスタッフの案内に従って、大さん橋ターミナルの1階から乗船する。
その前に横浜で乗客が下船する。
マリンスポーツを楽しんできた人、釣りを楽しんできた人などなど、かなりの人数がここで船をあとにしていった。
その後、東京湾岸夜景航路の乗客の案内が始まる。
筆者が訪れた日は、カップルやグループを中心に40人以上が、この東横航路を利用するという。

やがて全員の乗船を確認すると、午後6時10分、かめりあ丸は大さん橋を離れた。
横浜寄港時間、たったの10分である。

ミナトヨコハマの夜景がパノラマで広がるAデッキ

ミナトヨコハマの夜景がパノラマで広がるAデッキ

乗船したら、めざすはAデッキ。

その船尾からは、この春「日本第2位の高層ビル」になったランドマークタワーをはじめとした「みなとみらい」地区の夜景と、山下公園や氷川丸、そしてマリンタワーのライトアップと、ミナトヨコハマの夜景がパノラマで楽しめるのだ。

こうした夜景に彩りを添えるのが、大さん橋に停泊するクルーズ客船。
この日は世界一周クルーズから帰港した外国客船の姿があった。
横浜港客船入港予定をホームページで調べて、客船のいる夜に東横航路に乗れば、まるで目の前の客船でクルーズに出ているような気分になれるかも!?

ベイブリッジ通過シーンをお見逃しなく

ベイブリッジ通過シーンをお見逃しなく
地図を見る

後方に展開する夜景ばかりに気を取られていてはいけない。

というのも、まもなくこの船旅の最初のハイライトが迫ってきているからだ。
それはベイブリッジ通過。
橋を渡る経験は多いかもしれないが、船で橋をくぐる体験をした人は、そんなに多くないのでは。
ということは、この瞬間というのは、人生でもかなり貴重な時間なのだ。

ベイブリッジをくぐると、その向こうにはみなとみらいや山下公園の夜景が、まるで不夜城のように浮かび上がっている。

夏が近づくにつれ、日没時刻も次第に遅くなっていくので、横浜出港やベイブリッジ通過の際は、夜景ではなく夕暮れ時になるが、あかね色の空をバックにした横浜港の景観も、これまた見物だ。

ベイブリッジとレインボーブリッジをくぐるのは、日本では「週末の東横航路」だけ!

ベイブリッジとレインボーブリッジをくぐるのは、日本では「週末の東横航路」だけ!
地図を見る

ベイブリッジが後方に遠ざかり、横浜港を離れると、やがて左手前方に羽田空港が現れる。

東京湾に突き出した滑走路を、ひっきりなしに離着陸する飛行機が音を立てて「かめりあ丸」の上を次々と通過する。

羽田空港を過ぎれば、左手にはまるでキリンのように大型クレーンが並ぶ大井ふ頭の工場夜景、右手にはフジテレビ社屋などお台場の夜景が見えてくる。

そしてこの航路、第二のハイライトであるレインボーブリッジ通過。
ここからは、東京タワーのライトアップとレインボーブリッジを同時にアングルにおさめた写真が撮れる。

ちなみに、まわりを海に囲まれ、それゆえにフェリー航路も多いわが国であるが、横浜ベイブリッジとレインボーブリッジというふたつの橋をくぐるのは、東海汽船の週末東横航路だけ。

東京タワーが大きく見えるようになるかならないかのうちに、船内にはどことなく郷愁漂う音楽が流れ始める。
そう、ゴールの竹芝さん橋はもうすぐ。
午後7時45分、「かめりあ丸」は東京に入港。
こうして95分の船旅は終わる。

レトロムード漂う「かめりあ丸」は6月末で引退。いまがこの船で夜景航路を楽しむラストチャンスだ。

日本のフェリーもどんどん現代化し、バリアフリー化やプライバシー重視から個室増加という傾向が進んでいる。

そのなかで東横航路で活躍する「かめりあ丸」は昭和末期にデビューした船ということもあり、船内のあちこちにどこか懐かしい昭和の香りというかレトロなムードが漂う。

そんな「かめりあ丸」も、実は2014年6月末で引退することが決まっている。
代わりに就航するのがスーパーエコシップ「橘丸」(たちばなまる)だ。
2014年6月27日(金)に東京〜三宅島〜御蔵島〜八丈島航路でデビュー予定。
そして7月からは東京湾納涼船が行われる予定のため、それにより横浜寄港は6月いっぱいでいったん終了(※10月から再開の可能性大)となる。
つまり「かめりあ丸」で東京湾岸夜景航路を楽しめる機会は、もうそれほど多くない。

この東横航路に乗船したら、夜景を楽しむだけでなく、28年間がんばってきたこの船の内部をじっくり歩き回ってみてほしい。
4000トン足らずとそれほど大きくない船だけに、時間もかからないはず。
東京湾の素敵な夜景と同時に、レトロ感たっぷりの味わい深い船の旅も楽しんでほしい。

掲載内容は執筆時点のものです。

- PR -

条件を指定して検索

- PR -

この記事に関するお問い合わせ

- 広告 -