写真:けいたろう
地図を見る伏見稲荷大社は、全国に3万以上もの神社があり、お稲荷さんの愛称と白いキツネでお馴染みの稲荷信仰の総本社で、美しい社殿とその背後に広がる、稲荷山全体が神域となっています。
主祭神の名前は、宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ)という穀物や農業を司る神様。「へぇ。あのキツネってそんな名前だったのか」と思いがちですが、そうではありません。
宇迦之御魂大神は、美しい姿の女神様で、白いキツネは眷属と呼ばれるお使いの存在なので、お間違いなく!お米の大敵であるネズミを捕えて食べていたキツネを見た人が、お稲荷様の眷属にキツネを結びつけたというのが一般的な説です。
すっかりキツネのイメージが強いお稲荷様は、本当は美人な女神様だと知ったら、ちょっと親近感をおぼえ、会ってみたいと興味が沸きませんか?
伏見稲荷大社への参道を歩くとスズメの丸焼きが!ちょっとグロテスクですが売られているにはもちろん理由があります。ネズミと並んで米の大敵であるスズメを食べることが豊穣の神様の手助けになるという理由で販売されています。抵抗がない人は、ぜひ雀を食べて神様の手助けをしてはいかがでしょう?
写真:けいたろう
地図を見る女神様を身近に感じるといえば、伏見稲荷を舞台にしたマンガが存在し、2014年にはアニメ化もされています。
宇迦之御魂大神から変身能力を授かった女子中学生の恋愛や友情を描いた、よしだもろへ原作の『いなり、こんこん、恋いろは。』の作中では、宇迦之御魂大神は、『うか様』と呼ばれ、心優しいゲーム好きの女神様として描かれており、これまでイメージしづらかった、神様像がググッと身近に感じられるようになっています。
アニメ放送期間中には、沿線である京阪電車と伏見稲荷大社自身が、アニメに全面協力。京阪電車の伏見稲荷駅には主人公の伏見いなり、神社の楼門脇にうか様の等身大パネルがそれぞれ設置され、聖地が公式化されたと大きな話題となりました。
2015年現在、楼門脇にうか様のパネルはありませんが、今度は平成27年度国勢調査の京都府のPRポスターに『いなり、こんこん、恋いろは。』が選ばれ、うか様の姿が京都の街に帰ってきました。
※うか様ファンに朗報です。
下記の関連MEMOの京都府の国勢調査のホームページからPRポスターのPDFファイルのダウンロードが可能です!
写真:けいたろう
地図を見る伏見稲荷大社で最大のご利益が受けられる日があるのをご存知ですか?お正月がその日だと思われがちですが、実は初午(はつうま)と呼ばれる日が、その最大のご利益だとされています。
初午は2月最初の午(うま)の日を指し、遥か昔の2月の最初の午の日に、宇迦之御魂大神が伏見稲荷大社に鎮座したことに由来。その日に行われる初午大祭は福詣(ふくまいり)とも呼ばれ、伏見稲荷大社に詣でると1年で最大の福が授かるとされています。ちなみに2016年の初午は、2月6日です。
新暦の2月は一年で最も寒い時期ですが旧暦の2月は現在の3月。冬の間、耐え忍んだ草木が芽吹く時期と重なります。野山に活気が溢れ始める時期に、農耕神から福を授かる何ともおめでたい行事です。
現在では商売繁盛のご利益の意味合いが強い初午大祭は、祈祷を受けようと参拝者が長い行列を作ります。2月の京都の寒さは非常に厳しいです。祈祷を希望する人は、防寒装備をしっかりして出かけましょう。
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地図を見るお正月や初午といった福のイメージとともに、伏見稲荷大社で特に有名なのが鳥居です。
四季折々の美しさを見せる稲荷山の中に、歩いても歩いても鳥居が点在し調和している姿は神秘的でありながら圧倒的!初めて訪れる人は口々に「まだあるの?」と驚きが隠せない様子で、山を登って行きます。
旅行業界には『ガッカリ名所』という言葉がありますが、伏見稲荷大社はその言葉とは、まったく無縁のスポット。その美しさは海外でも高く評価され、アメリカの口コミ旅行サイトの『トリップアドバイザー』で『外国人に人気の日本の観光スポット』に2年連続1位を獲得しています。
伏見稲荷大社の鳥居の中でも特に圧巻なのが千本鳥居!鳥居の密度が異常に濃く、無限に連なるような鳥居のトンネルの中に立つと、奥へ奥へと目に見えない力で引っ張られるような感じさえします。
伏見稲荷大社の鳥居は人が通れるサイズの鳥居だけでも3000基以上で、小さな鳥居まで含めると1万基以上!しかも全ての鳥居は、願いごとが「通る」や「通った」お礼として、人の思いが込められ神社に奉納されています。
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地図を見る伏見稲荷大社のご参拝と稲荷山を踏破するとなると、かなりの体力が必要。初午のある冬場ともなると、体も芯から冷えてしまいます。参道のきつねうどんも良いですが、可乃古(かのこ)で、体の中からさらに温まる鍋焼きうどんはいかがでしょう?
甘めで熱々のダシが疲れた体に沁み通ります。お店も参道の角を曲がった所にあり、落ち着いた雰囲気でご飯が頂けます。ちなみにオプションで寿司の追加も可能。いなり寿司を頂けば、きっとお稲荷様の機嫌を損ねる心配もありません。
美しい朱塗りの拝殿、楼門、千本鳥居。更には春夏秋冬でイメージが変わる稲荷山。いつどこにカメラを向けても絶好の撮影スポットばかりです。
軽めの散策から、福授かり、パワースポットなど、様々な表情を見せる伏見稲荷大社は本当にオススメのスポット!初詣のみに訪れる神社としておくには、余りにも勿体ないと言った理由がお分かり頂けましたでしょうか?
【アクセス】
京阪電車の『伏見稲荷(ふしみいなり)』駅で降車して駅の東側に出ると、目の前はもう伏見稲荷の門前町が伸びています。道なりに歩いて行きましょう。
もしくは、JR奈良線「稲荷(いなり)」駅で下車、駅の目の前に大きな鳥居があり、どちらからも迷う事はないと思われます。
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(2024/5/13更新)
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