毎日が旬!湧き水の宝庫『深大寺・神代植物公園』(東京)を楽しむ

毎日が旬!湧き水の宝庫『深大寺・神代植物公園』(東京)を楽しむ

更新日:2014/03/05 17:15

村松 佐保のプロフィール写真 村松 佐保 嬬恋村案内人
東京多摩地区の南東部に位置する調布市深大寺(じんだいじ)。湧き水に恵まれたこの地は、自然や由緒ある寺など見どころ満載の街です。今回は都会の騒音から離れて、のんびりと旅気分を味わえる『深大寺・神代植物公園』をご案内いたします。

歴史と自然がぎっしり詰まった『深大寺』

歴史と自然がぎっしり詰まった『深大寺』

写真:村松 佐保

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『深大寺』周辺は、国分寺崖線(がいせん)から流れ出た湧き水の宝庫です。国分寺崖線とは、長い年月をかけて多摩川が侵食して誕生した30キロほどの斜面地のことです。境内を流れる小川や滝も、この湧き水が源となっています。

厄除けや縁結びにご利益があると、年間を通じて参拝客や観光客で賑わっている『深大寺』。733年に満功上人(まんくうしょうにん)が開山した、天台宗別格本山の仏教寺院です。

初詣に始まり、豆まき、だるま市、薪能、十三夜の会など年中行事が盛りだくさん。また歴史の宝庫でもある境内。本堂は大正8年に再建されて、本尊は鎌倉時代前期の作といわれている阿弥陀如来。ほかにも慈恵大師(じえだいし)像が安置されている元三大師(がんざんだいし)堂や、重要文化財の鐘楼(しょうろう)・梵鐘(ぼんしょう)などが立ち並んでいます。

深大寺ならではの食事処や土産物屋も軒を連ねています。美味しそうな匂いに誘われてお腹も大満足♪

水車の回る音がどこか懐かしく耳に響きます。池に浮かぶカモ、岩の上でお互いの背中に乗って休むカメが微笑ましい。

お参り、お食事、散策と飽きることのない境内は、季節を問わず楽しめます。『深大寺』が発するパワーを感じてみませんか!

絶品!『深大寺そば』に舌つづみ

絶品!『深大寺そば』に舌つづみ

写真:村松 佐保

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深大寺といえば、『深大寺そば』といっても過言ではないですが、なぜ「そば」が名物なのでしょうか。

深大寺周辺の土地は米作りには向いていませんでした。豊富な湧き水はそば栽培に最適でした。江戸時代小作人は米の代わりにそば粉を作って寺に納め、寺ではそばを打って来客をもてなしたそうです。それが『深大寺そば』の始まりと言われています。

また「そば」をこよなく愛した、深大寺総本山の第五世公弁法親王(こうべんほっしんのう)が全国の諸大名に広げたそうです。

湧き水が流れ込む小さな池の向こうに見えるそば打ち職人さんの、生き生きとした姿がとても印象的でした。水面に弾ける蹲(つくばい)の音がいっそう情緒を醸し出してくれます。そんな風情あふれるお席での『深大寺そば』は格別です。

筆者は「天ざるそば」をいただきました。しこしこした食感がたまらない!揚げたての天ぷらも最高!境内散策後の心地よく温まった体にそばの冷たさが染み渡りました。
写真は、「八起(やおき)」という店です。

一年中楽しめる!『神代植物公園』の魅力

一年中楽しめる!『神代植物公園』の魅力

写真:村松 佐保

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武蔵野の雑木林や湧き水の自然環境に恵まれた『神代植物公園』。東京ドーム約10個分の広さを誇る敷地には、うめ園、つばき・さざんか園、さくら園、つつじ園、ばら園など、種類別に30ブロックにも分けられ、熱帯植物を楽しめる大温室まであります。何といっても一年中楽しめるところが最大の魅力!

園内には約4,800種類、10万本もの樹木が植えられています。2月から3月にかけては一重咲き、八重咲きなどの梅が見事!風格のある樹にも目を奪われます。
3月中旬から5月中旬までは、約200本のさくらが迎えてくれます。

またバラ園では春と秋の年に2回、409種、5,200株もの花を楽しむことができます。5月上旬頃から開花を始めます。

一見の価値ある植物園のシンボル「パンパスグラス」。芝生広場の中心に高く伸びる巨大な植物。40年以上の古株でとにかく立派。(ススキによく似ている、イネ科シロガネヨシ属の多年生植物)

広い園内を埋めつくしている木々や花々を、時間をかけて楽しんでください。

参考:『深大寺』と『神代植物公園』の「じんだい」という文字が異なり不思議に思う方も多いようです。深大寺という名前は、この地に祭られた深沙(じんしゃ)大王にちなんで付けられたといわれています。またこのあたりは明治の初め頃まで「深大寺村」と呼ばれていました。1890年に近隣の村が合併される際、「神代村」となって植物園の名前として残ったそうです。

入園料:
一般 大人 500円
中学生 200円(都内在住・在学の中学生は無料)
65歳以上 250円

休園日・開園時間等は下記[MEMO] 神代植物公園 この公園について(東京都公園協会)HP をご確認ください。

熱帯植物に圧倒されっぱなし! 『大温室』

熱帯植物に圧倒されっぱなし! 『大温室』

写真:村松 佐保

『大温室』に足を踏み入れると、まるで密林の散歩道。生い茂る木々や鮮やかな葉の色が目に飛び込んできます。8,500本もの珍しい植物に圧倒されっぱなし!

熱帯花木室、熱帯スイレン室、ベゴニア室など、部屋を移るたびに全く違った世界に目を見張ります。

美しいレイアウト、手をかけた空調管理。訪れる人たちに最高の環境を提供するための細やかな気配りも伝わってきます。

熱帯花木室でジャングル探検を楽しみ、ベゴニア室では目が覚めるような艶やかな花々に囲まれ、天井から垂れ下がる花に見とれてしまいます。

池から顔を出しているピンクや紫の可憐なスイレンの花にカメラを向ける人、数々の豪華な蘭に見入る人。みな自分だけの時間に浸っています。

扉を開けばそこは別世界!『大温室』を堪能してください。

癒しの湿地帯 『水生植物園』散策

癒しの湿地帯 『水生植物園』散策

写真:村松 佐保

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『水生植物園』は神代植物公園の分園です。本園から深大寺をはさんだ南側に位置します。国分寺崖線の直下にありますので、まさに湧き水が低地に流れ込んでできた湿地帯といえます。

花菖蒲ゾーン、中池〜大池ゾーン、小川のゾーン・・・など四季折々の草花が咲き乱れます。
6月頃には花菖蒲でいっぱい。夏は木陰が涼しく、秋はヒガンバナ、紅葉と、周囲の色づきが徐々に変化していきます。水鳥が浮かぶ池には水生植物が生え、曲がりくねった木道を歩きながら、四季の香りを存分に楽しむことができます。

隣のこんもりした山道を少し登れば、高台にある休憩所でホッと一息。さらに深大寺城趾も散策できます。

隠れたおすすめスポット『水生植物園』。ぜひ足を運んでみてください。

休園日・開園時間等は下記[MEMO] 神代水生植物園(みたかナビ)HP にてご確認ください。緑あふれる園内もご覧いただけます。

最後に

湧き水に育まれた東京調布のオアシス『深大寺・神代植物公園』はいかがでしたでしょうか。季節を問わず一年中楽しめる都内のおすすめスポットです。自然のなせるわざに胸を弾ませながら旅を楽しんでください。

最後までご覧いただきましてありがとうございました。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/02/26 訪問

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