一年で一番潮が引く旧暦の3月3日(2014年は4月2日)、沖縄ではひな祭りではなく「浜下り(ハマウリ)」で女性の節句を祝ってきました。「浜下り」とは、女性達が浜に下りて手足を海水にひたして身を清め、健康や幸せを祈願する伝統的な行事。特ににその年に生まれた女の赤ちゃんは、この「浜下り」を行って健康に育つように願いを込めます。
そんな「浜下り」を、旅の途中などでも水着に着替えずお手軽に体験できるベストスポットが、「佐和田の浜」です。佐和田の浜は、宮古島から高速カーフェリーで約10分ほどで渡れる「伊良部(イラブ)島」からその先の「下地(シモジ)島」へと続く遠浅の浜辺です。日本の渚百選に選ばれた浜には、引き潮が大きいこの時期だからこそ、空が海水を通して浜まで映り込む幻想的な光景を見ることができます。
「浜下り」は祈願方法などのしきたりは特になく、手や足を海につけることで清められると言われ、潮干狩りをしながら「浜下り」を行う様子が最近ではよく見かけられます。
潮が引くこのタイミングは、海から顔をだした岩に付いている“あおさ(海藻)”などの潮干狩りを楽しむ絶好の機会でもあるのです。
透き通る海水に、青々とした海藻が太陽の光を浴びてキラキラと輝く様子は感動です!
「浜下り」は女性のための行事から、海の恵みの収穫に感謝する家族みんなで楽しむ行事へと変わりつつあります。ぜひ性別に関わらず、旅の途中に気軽に体験してみましょう。
この時期、引き潮の自然が生んだ絶景に出会えるもう1つのスポットが、宮古島と「池間(イケマ)島」とを結ぶ池間大橋のたもとにあります。
それは、池間大橋の展望台のすぐ横に、干潮のときだけ現れる真っ白な島で、満潮時には海の下に隠れてしまう、砂が堆積してできた幻の島です。普段の引き潮時には、歩いて行くことはできませんが、この時期の大潮の引き潮時には、一番深い所でもふくらはぎほどの水深まで潮が引きます。
島は全て砂だけできていて、西表島の近くにあるバラス島のようなサンゴの欠片ではないので、はだしで歩いても痛くありません。岩も石も貝もなにもない。ただ砂だけしかなく、砂は波に刻まれた波紋がついていて、とても美しい島です。
ただ、数時間で潮が満ち始めその姿は海の中へと消えていきますので、潮の満ち引きが早い海へ入るのは十分注意が必要です。ぜひ、池間大橋や展望台の上から、束の間にしか見ることのできない幻の島を楽しむのをおススメします。
池間島からさらに約5〜22km沖にある「八重干瀬(ヤビジ)」は100以上のサンゴ礁の群生地で、その総面積はなんと宮古島に匹敵するという巨大さ!!
普段は海面下にあるサンゴ礁群の八重干瀬ですが、春から夏にかけての大潮の引き潮時にだけ、島のようになる広い礁がいくつか現れます。旧暦の3月3日(2014年4月2日)だけは、一年でもっとも多くの礁が観察されることから「幻の大陸ツアー」や「八重干瀬祭り」などが行われます。今シーズンは宮古フェリーが4月1日と4月2日の2日間、八重干瀬観光ツアーを宮古島の平良港マリンターミナルより日帰りで開催予定です!(詳細は下記[MEMO]のリンク先にてご確認ください。)
4月2日と4月3日を逃しても、この時期の干潮時、八重干瀬に関わらず海面が一段と低くなる自然豊かな海では、普段ダイビングでしか見ることができない美しいサンゴ礁や熱帯魚を、シュノーケルでも見ることができるようになります!シュノーケルツアーのあるダイビングショップや宿泊施設などに、ぜひツアーを問い合わせてみてください。太陽光が差し込むサンゴ礁の光景は竜宮城のように幻想的ですよ。
ご紹介した、伊良部島と池間島は、海に囲まれた島ですので、とても風が強い日が多いです。海開きしたからといって、風が強い日は波も高くうねりも大きいので、くれぐれも注意して海を楽しまれますように!
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