写真：堀内 京子
地図を見る柳川市までのアクセスは九州自動車道みやま柳川インターより車で約２０分、電車の場合は福岡市から西鉄大牟田線で福岡駅から柳川駅まで約４５分になります。柳川駅から歩いて５～１０分の所に５ヶ所の乗船場があり、乗合船は１０名前後の定員になると随時発船します。
今回は松月乗船場からの川下りコースをご案内いたします。１９６１年（昭和３６年）に創業した川下りですが、発祥となった松月乗船場は詩集「思ひ出」にもうたわれた北原白秋ゆかりの場所です。ここからどんこ舟がゆっくり漕ぎ出し、終点となる沖端までは約４．５ｋｍ、７０分間の船旅が始まります。
写真：堀内 京子
地図を見る熟練した船頭さんの見事な竿さばきでどんこ舟は掘割をゆったりと進んでいきます。川下りコース上には１３の橋があり、頭スレスレの橋をくぐることもあり、スリリングな気分も楽しめます。「柳川城堀水門」は約４００年前の築城の際、城の防御用として造られたもので城内に入る唯一の水門になります。
治水や利水の目的として造られた掘割ですが、万一の場合にはこの水門を閉め、上流の堤防を切り崩して柳川城周辺を残して周囲は水浸しとなる仕掛けになっていたそう。先人たちの知恵や工夫に思いを巡らせながら旅をするのもいいですね。
写真：堀内 京子
地図を見る約７０分間の船旅ですが、ドリンクやおやつが欲しくなる方にも安心です。コースの途中に水上売店が２カ所あり、船頭さんが舟を横につけてくれます。ドリンクで喉を潤し、おやつをいただきながら、旅情豊かな川下りの旅を続けましょう。
船頭さんが名所や旧跡も案内してくれて、掘り沿いに建つ赤煉瓦倉庫やなまこ壁の土蔵、四季折々の風景を眺めるのも楽しみです。５月下旬～６月下旬には川下りコース沿いにある「椛島菖蒲園」に約３０種類、３万本の花菖蒲が咲き誇ります。１２月～２月はこたつ舟になるので寒い時も暖を取りながら川下りが楽しめます。
写真：堀内 京子
地図を見る松月乗船場を出発し、柳川城堀水門・並倉・袋小路・まちぼうけの碑などを巡ってきた川下りですが、柳川藩主立花邸御花そばを通過すると終点の沖端までもう少し。船頭さんが北原白秋の作詞した童謡を歌ってくれて、旅の終わりを名残惜しく感じます。巧みに船を操る船頭さんは２０代から８０代まで、約１００人いらっしゃるそうです。
【柳川川下り】
営業時間 ９時頃～日没まで
乗合船料金 中学生以上１，５００円・子供８００円（2014年2月現在）
貸切利用も可能ですので、ご家族やグループで気兼ねなく楽しまれてはいかがでしょう。
写真：堀内 京子
地図を見る下船後は沖端周辺の散策も是非楽しんでください。
北原白秋生家・記念館、国の名勝に指定されている柳川藩主立花邸御花などの観光スポットがあり、柳川市観光案内所への立ち寄りもお勧めです。１階は観光案内とドリンクコーナー、２階には“さげもん（つるし雛）”や柳川まりが常設展示され、訪れる方の目を楽しませてくれます。
“さげもん”は、女の子が生まれると初節句のお祝いにお雛様の代わりに古着の端切れで縁起物の小物を作り飾って祝ったのが由来といわれ、静岡県伊豆稲取の「雛のつるし飾り」・山形県酒田市の「傘福」と並び、日本三大つるし雛と呼ばれています。
周辺には老舗の鰻料理店が点在し、各店秘伝のタレで仕上げられた「うなぎのせいろ蒸し」が特にお勧めです。他には、どじょうを使った「柳川鍋」、ムツゴロウ・クツゾコ・ワラスボ・ワケノシンノス（イソギンチャクの一種）など、有明海の珍味を味わえる食事処もありますので是非ご賞味ください。
※柳川雛祭りさげもんめぐりのイベントが、毎年２月中旬～４月上旬まで開催されています。２０１４年は、２月１１日～４月３日までの開催。
川下りを中心に柳川観光を少しご紹介しましたが、いかがでしょうか。
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(2024/4/19更新)
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