日本で唯一ホームから流氷が見える駅、JR釧網線「北浜駅」へ行こう!

日本で唯一ホームから流氷が見える駅、JR釧網線「北浜駅」へ行こう!

更新日:2014/02/03 09:40

四宮 うららのプロフィール写真 四宮 うらら 旅とグルメの案内人
オホーツクに一番近い駅として、流氷時期に特に注目を集めるのが、JR釧網線の「北浜駅」。流氷観光の拠点となる網走から列車や車でひと足伸ばして、旅情誘う「北浜駅」へ行ってみませんか。
レトロな駅舎や温かな喫茶・軽食店「停車場」も魅力です。

流氷が見えるホームとレトロな外観が人気の「北浜駅」

流氷が見えるホームとレトロな外観が人気の「北浜駅」

写真:四宮 うらら

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JR釧網線(せんもうせん)「北浜駅」のキャッチフレーズは「オホーツク海にいちばん近い駅」。冬期は車窓はもちろん、駅から流氷を間近に見ることができます。

駅舎の外壁は横板張り、入口には昔ながらの赤い郵便ポストが立ち、浅田次郎の小説「鉄道員(ぽっぽや)」を彷彿とさせる旅情あふれる佇まい。
通勤通学にも利用されていますが、知床斜里〜網走間を走る観光列車「流氷ノロッコ号」が停車する駅でもあります。知床斜里⇒網走へ向かう列車の場合は、「北浜駅」で10分程度停車するので、写真撮影にも絶好のチャンス。

レトロな駅舎とこの風景を観るために、わざわざ車やバスで訪れる人も多いようです。

●流氷ノロッコ号
知床斜里〜網走 普通810円
2014年は2/1〜2/28、3月も運行予定

旅人のメッセージが書き込まれた駅舎の壁に注目!

旅人のメッセージが書き込まれた駅舎の壁に注目!

写真:四宮 うらら

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「北浜駅」の駅舎内が圧巻!!
旅人がここを訪れた証にと残していった名刺やメモが壁一面に貼り付けられ、メッセージが書かれています。
人生のヒトコマが、凝縮された壁。
若い頃、ひとり旅で来た人が、結婚や子供が生まれたときなど、人生の節目に再訪することも多いそうです。

ここを訪れたなら、先人に習い、旅の記念に、そして再訪を願って、何かメッセージを残していくのもいいでしょう。

ちなみに駅舎はドラマ『みにくいアヒルの子』や、中国映画『狙った恋の落とし方。』など、多くの映画やテレビドラマなどの撮影で利用されているそうです。

●JR釧網本線北浜駅
北海道網走市字北浜365-1

駅舎の一角にある「軽食&喫茶 停車場」

駅舎の一角にある「軽食&喫茶 停車場」

写真:四宮 うらら

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「北浜駅」そのものは無人駅ですが、駅舎の一角には「軽食&喫茶 停車場」があります。
店主の藤江さんは国鉄民営化により無人駅になった駅舎を借り受け、昭和61年より営業。
店内は古い汽車の席や網棚をそのまま利用して、さながら食堂車のよう。地元の人にも旅行者にも、温かな食事とノスタルジックな空間を提供しています。

格子窓の外にはホーム越しに流氷の海が広がり、時おり列車が発着します。
列車の到着とともに、店内はにわかに賑やかに。
列車を一本やり過ごして、わざわざここに立ち寄る人も少なくありません。

名物ホタテカレーを召し上がれ!!

名物ホタテカレーを召し上がれ!!

写真:四宮 うらら

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「軽食&喫茶 停車場」の名物はホタテがごろごろ入った「ホタテカレー」(900円)。
メニューにはオムライスやナポリタンスパゲッティなど懐かしの洋食をはじめ、ホタテやカニなどの海鮮が入ったオホーツクラーメン、カニラーメン、サンドイッチ、いもだんごなどもラインナップされ、種類がとても豊富です。

北海道を中心に活躍する水彩色鉛筆画家・鈴木周作さんのイラストによる「停車場」オリジナルポストカードも販売。おみやげにいかがでしょうか?

●軽食&喫茶 停車場
0152-46-2410
北海道網走市北浜無番地

北浜駅近く、白鳥が飛来する濤沸湖(トウフツコ)へ

北浜駅近く、白鳥が飛来する濤沸湖(トウフツコ)へ

写真:四宮 うらら

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「北浜駅」から徒歩20分ほどの「濤沸(とうふつ)湖」へ行くと、斜里岳や知床連山を背景に、白鳥が優雅に飛翔する姿が見られます。
雪景色が夕焼けに染まる頃、その美しさはさらに増します。

濤沸はアイヌ語のトプッ(to-put)に由来し、湖の口のことを意味しています。。
オホーツク沿岸に位置するこの湖は、川の水と海の水が入り混じり、湖水には海からの栄養も加わるので、生き物にとって豊かな環境となっています。湿地の保存に関する国際条約、ラムサール登録湿地にもなっています。

オオハクチョウやさまざまなカモなど50種類を超える渡り鳥が、冬期、ここに立ち寄り羽を休めます。
タンチョウやオジロワシが観察されることもあるそうです。

●濤沸湖水鳥・湿地センター
0152-46-2400
北海道網走市字北浜203番3地先

凍てつく町で出会うノスタルジックな風景が旅情をかきたてる

今回ご紹介した「北浜駅」は、オホーツクに一番近い駅として年間を通して人気のある場所ですが、流氷の漂着する季節は一層魅力的になります。
デッキやホームに出て、写真をとってよし、「停車場」の窓辺のシートに座って、流氷や電車に乗り降りする人をぼんやり眺めてよし。
もちろん冷えた身体を温める食事の場としてもいい感じです。
きっと思い出に残るひとときを過ごせることでしょう。

掲載内容は執筆時点のものです。 2010/02/02−2010/02/05 訪問

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